診察にて主治医より、

CT検査でわかる転移の状況と、

血液検査での腫瘍マーカーCEAの著しい上昇の説明がある。


化学療法タルセバとも無効。


今後は奏効率10%の化学療法をするかどうか?


さらに、QOL(生活の質)を保つために、

仙骨転移により神経障害が発生しやすい状況にあるかないか?

あるならば、放射線療法ができるか否か?


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肝転移が大きいので、

肝症状がでる前に打つ手は?と尋ねる。


主治医からは、

転移性のものへの打つ手はなしと。


この件については、

夫の近所に違う総合病院の消化器外科の医師が住んでいるので、

そのご近所のご主人(医師)に意見をもらう事にする。


原発の肺は全く動いていない。

静かにはじめと同じように鎮座している。


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夫の様子は、


食欲はあまりない。


歩行の際ふらつく。


耳がかなり聞こえにくい。


目の見にくさがある。


右顔面の麻痺がある。


化学療法によるひどい脱毛。


タルセバの爪と皮膚の副作用があり、

爪の痛さはかなりある。


便秘傾向、

ラキソベロンで調整中。


右ひざと仙骨の痛みがあり、

ロキソニンコントロール中。

そのため座位保持を長くは保てない。


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肝臓か?

脳か?


悲鳴を上げるのが怖い。



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昨日は、私の仕事関係で、

私は予約ぎりぎりに到着。


夫と義父には先に行ってもらい、

採血とレントゲンを済ませてもらっておいた。


待合で、

義父が言う。

「今日はお父さんここで待っていようかな・・・」って。


前回義父の同行通院の際、主治医に怒り、

その後私にいかりをぶつけた件があるからね(笑)。


義父はきっと、

どこにも向けらないいらいらを主治医にぶつけているのかもしれないね・・・。


でもワタクシは言う。

「おとうさん!何いってんですか。今日はCTの結果説明があるんです。

だから、一緒に聞いてもらえないと困ります!」


義父、笑いながら「そうだな、黙ってメモをとるよ」って。


それでも、

一緒に診察室へ入ってくれた。

けど、終始無言だった。



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私は、診察室で泣いてしまった。


主治医は淡々と現状と、治療指針に乗っ取った

遠隔転移のある肺癌の、

タルセバおよび化学療法2剤の効果がなくなった現在の状況と、

今後するべく治療や効果のある治療や、

積極的な治療の必要性の無さについて、

説明してくれた。


私は、食いついて質問する。


主治医は、

「だからですね・・・さっきも言った通り・・・」の言葉を連呼する。


それでも聞く、

判らない事を聞く、


できる事はないか聞く。


そして、

「先生すみません。

家族の事なので、必死になっています。

このまま少しでも長く生きていく方法がないかと必死です。

少し常軌を逸しているかもしれません・・・すみません。」


そう言いながら主治医にさらに食いついた。


主治医には面倒をかけてしまった。


私は看護師の資格があり、

他の患者さんの家族より客観的に判断できる状況かもしれない。


しかし、

夫の事は看護師ではなく妻として向き合っている以上、

他人の看護師さんのように、

理知的に客観的になんて対応できない。



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これからは、夫の決断に寄り添うだけ。


そして、現状の維持をするために、

どのような選択肢があるのか集めていく。


その中から、

夫が選択していってほしい。


そして、

それは、義父母にとって、

もちろん私にとっても、

後悔のないようにしていかなくてはと考えている。


そして、

普通に暮らす。


できれば、

だいたい笑っていたい。


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希望は捨てていない。


夫の病気を治してしまう・・・なんて無茶は希望は持っていない。


でも希望は持っている。


現状を少しでも長く維持できるようにとの希望。


今の時間を楽しく過ごせるようにとの希望。


夫が夫らしい今を積み重ねて過ごせるようにとの希望。


沢山の「希望」だ。


どんな時も希望を持つ。


希望は勇気になるよ、

きっとなる。


そして、大丈夫なのだ!


大丈夫なのだ!



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