XELOX+アバスチン療法10クール目の9日目。

 

ちょっとおさらい。(ケトン大実験中だけどうまくまとまらない。明日より少しずつ出していくが、なぜこんなことしているかが、よくわからないので、おさらい)

 

わが愛する妻、シガニーさんは2016/09手術で原発の大腸(盲腸部)は腹腔内に抜けてないように見える大きさだったものの、転移先の卵巣は肥大化して爆ぜて腹膜播種が確認。

卵巣は片方切除、大腸も原発部切除。

しかし、もののひと月、2016/10末、セカンドオピニオンに訪れた先ではすでに残された卵巣も肥大化。放置なら半年、この状態である大腸がんⅣ期bは治療をしても生存率が半分になるのに2年との指摘。(余命ではない。あくまでも統計的な解析として)

XELOX+アバスチン療法を開始する。

 

一方で、ケトン療法を2クール目のあたり、2016/11半ばから勝手にやっている(主治医も「何食ってもいい」っていったから)。

 

標準療法のうち化学療法はいずれ薬剤耐性を獲得する、そして腹膜播種は放射線も外科手術も細かく広範に及んでおり取りきれない。ならば、この薬剤耐性により、化学療法のすべての薬剤を使い尽くすことは、考えたくない、が、かなりの頻度で起こりうることは明白。

なにか治療の手札を増やさないとということで到達したのが「ケトン食」。もちろん、他の手立てはいまだに探し求めているが。

 

このケトン食、実施している医療機関が全く持って少なすぎ、施術を受けることは現実的にはかなり困難。罹患当初の切羽詰まった状況では、とにかくスタートという見切り発車となった。

 

もちろん、見切りといっても何でもかんでも飛びついたわけでない。

理屈的にその作用機序が(医学アマチュアである私たちの頭でではあるが)「腑に落ちる」ことを前提に見つけ出したものである。

 

文献だよりの手探り状態なので栄養状態が決してよくない癌の病態をもつ人に軽々に勧めるわけにいかず、さりとて、手をこまねいているとのこされた時間は刻一刻とうしなわれていく。

(始めたばかりのアメブロでも、体に負担のかかることをするもんじゃないと、止められました。)

 

とにかく時計の針を止める。多少無理でも、走りながら考えて軌道修正しようとはじめたわけで。

シガニーさんはがん以外はかなり健康ではあるが、私は基本的にかなり不健康。脂肪肝、高脂血症、高血圧、高尿酸、不整脈、椎間板ヘルニア(手術2度)でメタボ(171㎝、92㎏)、脳の血管が詰まりかけてと、これ以上なく病気のデパート状態。

ケトン療法を随伴すれば必ず私の体に先に異常が出るはずだ。

ということで、がん患者ではない人は推奨されていない、糖質量20g/日を目指してその状態をモニターしている。(といっても田舎の会社勤めは社食以外に昼食の算段が乏しく、昼だけで、ご飯を摂らず、おかずの衣をはぎ、ソースをぬぐっていても、一食15gぐらいいってしまうので、努力目標ではあるが。)

 

まず、初期は糖質量を落とすことに集中、しかし摂取カロリーも落ちることに配慮が足りず体重激減。特にシガニーさんは化学療法1クールで100%、まだ腫瘍も大きく体への負担が大きい。体重減少は、体力の減退につながる。特にシガニーさんは細身なので、カロリー不足への対処を行い、-3㎏程度(これは化学療法の為とも思われるが)で食い止め、投薬~休薬で-3kg~-1㎏の周期になる。

私はもののひと月で85㎏ぐらいまで一気に減る。-7㎏。原因はシガニーさんより設定体重が多いのに摂取カロリーが少ない為。私の体重は減るに越したことがないので若干、減るにまかせていたが、モニターにならないし、さすがに落ちすぎるので、摂取カロリーを上げる

(糖質制限は空腹感があまり出ない。たぶん血糖値の上下がほとんどないからだと思う。なのでさほど苦でなく体重が落ちるが、いくらでも落ちるので、あえて止めた。)

 

ケトン体は尿で測定している(血液での測定は電極が高くて、ここぞという時にしか使えない)が、目標となる1000μmol/Lはコンスタントに出るようになる。

しかし、糖質に付随していて摂れていた食物繊維やビタミンが不足している懸念があり、ビタミン剤と食物繊維、そして食物繊維から整腸を目的に酪酸菌、納豆菌、乳酸菌などを摂る。

糖質量は喫食品目と量を記録して、糖質量をモニター。

 

その結果、糖質量の制限は前提として、ケトンの原料である脂質の量、さらにはタンパク質不足するのはもちろん体を保つうえではNGだが、過剰にとる(ケトン比が下がる)とケトンが出にくくなるのではないかというところまでなんとなくわかってきた。

 

現在、腫瘍マーカーは落ち着いているし、最新のCTでもガン自体は全く見つけられない状態だが、とはいっても治療はエンドレス。

腹膜播種は絶対にどこかに潜んでいることを前提に治療は一生ものといわれている。

といいつつ、XELOX+アバスチン療法のオキサリプラチンは休薬(3回目)ゼローダは5/6に減薬(1回目)

ケトン体にはこのまま減薬が続いてもがんを抑え込んでもらうため、永く、健康を維持しながらも十分に出てもらいたい。もらわないと困る。

 

さて、ここまでおさらいだが、ケトン体をより楽に多く、長期的な健康を維持しつつという点からケトン食を履行しているわけだが、シガニーさんとはやはり条件が異なるわけなので、そのあたりはいろいろと試行錯誤で見ている。

 

一時、激減した体重は摂取カロリー管理をして、漸減状態(85㎏→79㎏/4か月)だったが、ここ最近、ケトン比を維持しないとケトンが出ないことから、ケトン比を上げるため油分をとって調節していた。朝起きぬけ、昼は合間合間、就寝前に、ココナッツオイル(MCTは高いのでシガニーさんに譲っているし、私は基本デブなので、油の吸収がきわめて強い)+糖質オフの調整豆乳シェイクを飲みまくっていた。

ケトン比は1.6~1.8まであがって、ケトンが出始めたものの摂取カロリーが2200~2400kcalに達し、なんと糖質制限しているのに体重が増え始めた。(79kg→80㎏/1か月)

 

糖質制限脂肪肝には改善方向に働くといように言われていた(諸説あるが傾向としてどうもその意見と結果が多いように見えるというだけだが)。これは腑に落ちる。

肝臓が脂質を分解してケトン体をつくるのだから、血流にのってやってくる脂質を使うぐらいなら肝臓に蓄積した脂肪を使った方が手っ取り早い。

しかし、MCTを使わず(MCTは他の油脂の小腸のリンパ管からカイロミクロンという乳化形態になって吸収されるのとは異なり、舌・胃リパーゼからも分解を受け、また水和性が高い為乳化も必要なく、胃の門脈から直接吸収されるらしい)比較的長鎖脂肪酸を含むココナッツオイルを摂る私が、ケトンが血中にあふれかえる状態とはどういうことなのかと考えると、ケトンは糖が枯渇した際のエネルギー源であるならば、あふれるほどあるということは過剰であるということであり、エネルギーとして利用されない分があるということではないか。

ということはケトンになる以上に、血中に「ケトンにならずにケトン待ちをしている長鎖脂肪酸」があふれているということではないのか。これでは糖質制限前のデブを満喫していたころと変わらないような気がする。

 

脂肪肝もちの私は、体重が落ちることで肝臓のGOT・GPT値などは改善したが、体重が増え始めたケトン比が高い、摂取カロリーも多い状態はむしろ、初期の糖質もカロリーも制限されているから体脂肪を削ってケトンを出していた状態や、ケトン比は低いもののケトンが体のエネルギー源として過不足なく出ていた状態とちがい、再び肝臓に脂肪が付き始めているという状況では?

低糖質「ダイエット」においては、結構注意事項として挙げられている、

糖質絞ればすべて善しではない、必要以上のカロリーは身につく」現象かなと。

 

ケトン比を上げることがガン細胞への糖質兵糧攻めとケトン体の抗腫瘍効果を高める

糖質制限は糖尿には効果がある。脂肪肝にもポジティブな影響があるらしい

でも、ケトン食レベルまで行くと、ポジティブ通り越して脂肪肝などには悪影響があるのではないかという懸念に対処する必要がある。

 

というわけで、シガニーさんのケトンプログラムとは多少ずれるが、今の状況を長く維持するためにもケトン体をケトン比を上げずにそこそこ出し続ける方法、特に私は体脂肪からケトンを回すための算段を検討してみることにした。

 

なので、今回のケトン大実験はがん患者向けのケトン食ではなく、ケトン比を低くした糖質制限食レベルのものです。

…という意図のもと始めたケトン実験、月曜から初めてすでに金曜。データがバラバラ過ぎてよくわからないので、次回より整理しながらアップしようかと。

(イレギュラーな自体もあり。会社からMCTもらったんで喜んで飲んでみたりとか)

そもそもケトスティック(電極で測定するほどお金ない)なのでかなりいい加減なので、参考程度に。

参考ね。参考。ケトスティ振れるワ。