今日も先生は午前診の患者さんを全員診察してから


私の為に時間を取ってくれました。


そして私の診察は75分かかりました。


EMDRが始まりました。


私の過去のトラウマの一つに焦点を当て、


そのワンショットから取りかかります。


私の小学校3~4年生頃の一シーンです。


私はその時の感情をシンプルに「嫌」と表現しました。


そして私の今の感情は「私はあかん」なのです。


目標は「私は有能だ」なのです。


その嫌なワンショットを思い出しながら、先生は


私の顔の前で指を10~15秒左右に振ります。


私はそのワンショットを思い出しながら、先生の指の


動きに対して左右に眼振させるのです。


私の眼は左右に振れ続けます。


先生は1セット終えると、「今の感情はどうですか?」


と尋ねます。


また、今の苦痛度を0~10で表現するように言います。


「0」が全然苦痛でない状態で、「10」が非常に苦痛であると


いう状態になります。


1番最初の私の苦痛度は「7」でした。


その1セットの途中で、また違うシーンを連想します。


意図的にするのではなく、自然に連想が始まるのです。


それは元のワンショットから大きくかけ離れたものではなく、


元のワンショットに関連しているものなのです。


1セットごとにいろんなシーンが頭をよぎります。


なぜかわからないですが、10セット~15セット位行うと、


苦痛度が「6」になり、そしてまた「5」になり、最後は


「4に近い5」になりました。


途中で眼振からタッピングに変わりました。


私の手の甲を上にして、先生の前の机に置きます。


また、その時のシーンを思い出しながら、先生は私の手の甲を


左右互い違いにさせながらトントンとタッピングするのです。


先生はシーンの色や音や体が感じたことを伝えて欲しいといいました。


まずは、タッピングされていると体がとてもリラックスして、


全身の力が抜けるようでした。


それは遠い昔私の母が幼少の私を寝かしつけるためにトントン


したことや、私が娘が幼少のころ、寝かしつけるためにトントン


した記憶に結びつきます。


先生は最も安心するシーンを思い出すように言いました。


その時感じたのは、今から15年前、上の娘が生まれてまだ


1歳にならない時、私は和室の布団の上で仰向けに寝て、


小さな娘を私のお腹の上で寝かせていました。


その時の音は娘の寝息で、匂いは赤ちゃん独特の甘い香り、


そしてそのシーンの色はオレンジ色だと伝えました。


先生はそのイメージを持ち続けて下さいと言いました。


75分という長い診察が、集中していたせいか、


とても短く感じました。


受診を終えて、私はなんとも表現しがたい、両脇をくすぐられて


いるようなここち良さを感じていました。


今後もEMDRは続くのですが、今日は効果があったのかどうかは


はっきりとわかりません。


でも、苦痛度が「7」から「5」に変わったのは確かです。


次回は2週間後。


EMDRは治療者もエネルギーが要りますが、患者である私も


エネルギーが要ります。


EMDRを継続したいと強く思います。