お店の中に1cmたりとも・・・ | サービスの良いお店のつくりかた

お店の中に1cmたりとも・・・

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Global-Diningという会社に居た頃の話。
僕が店長を務めさせて頂いていたのは、白金にある店舗でした。
僕が入社する以前に、こちらで店長を務められていた方のうちの一人に、
Tさんという、伝説の店長が居ます。

この方は僕の前々任の店長で、そして何故伝説かと言うと、
この方がたたき出した売上げの金額が凄まじく、
折しも【シロガネーゼ】という言葉も流行に乗って、黄金期を築かれました。

僕が入社した際は、既に新規立ち上げで新しい店長への引き継ぎを終了していらっしゃった直後でしたので、当時はお名前だけ知っていて、お顔は存じ上げ無かったのですが。

以前、小泉元首相とブッシュ前大統領が会談をした和食店があります。
こちらで実質のサービスを取り仕切ったのはご存知、当時同社取締役でいらっしゃった、現HUGE 代表取締役社長の新川義弘氏で、
大統領にサービスをした男として余りにも有名ですが、
その店舗の店長をされていたのは、このTさんでした。

卓越したマネージメント力で、やはりこのお店の立ち上げも見事成功に収められ、やがてこの和食店のリーダーとなられました。


さてこのTさん。僕が店長を努めさせて頂いていた折、店舗の売上げが伸びずに、ほとほと困っていた頃アドバイスにお越し頂いた事があります。

店内220席ある二階建てのお店です。
店舗内を一通り見て回られるや否や、こう仰られました。

『お店の中に、1cmたりとも遊んでいる場所があっちゃいけないよ』と。

当時、エマージェンシースペースの様な、満席時やむを得ず解放するテーブルを作るスペースがありました。
ここは普段、明かりも入らないし、薄暗く天高も低い場所で、おおよそお客様をお通しするには難しい場所でした。
幻のテーブルナンバーが付けられていたほどです。

そこはカーテンで区切られており、その奥には倉庫があったのですが、カーテンと倉庫の入口の間のデッドスペースを指して言われた言葉だったのです。

僕が居た約3年間で、この幻のテーブルを使ったのはたったの一度だけ。
普段使えないような場所だからこそ、余り意識していなかったのですが、実はこの様に仰られるには訳がありました。


そのスペースに、納品された消耗品などの段ボールを積み上げていたのです。
要は、いつお客様に開放しても問題ない様にセッティングされていなかったのです。

その方の仰る通り、当然のようにスペースを無駄にしていたのです。
この場所をいつか使うかもしれないという前提で、
準備する努力をしていなかったのですね。

このTさんは、この一つを見て、【売上げを叩こうとする普段からの準備が如何に不足しているかを知りなさい。】という警告を発してくれていたのです。

僕はと言えば、その場所はたったの一度しか使った事が無いのだから、そういう時にだけ片付ければいい。という考え方だったのです。

僕はハッとしました。
この意識の違いが、根本的な問題なんだと。


時既に遅しで、僕はその後コミットメントを達成出来ずに降格となったのですが、僕が失敗から学んだ事は本当にたくさんあり、お陰様でもの凄く自分の力になりました。
僕がこの一件から学んだのは、

売上げを叩くには、準備。
準備を怠らない為には、心構え
が大事。
ということです。

当たり前のようですが、なかなか出来ていない事だと思います。
僕自身、この件を思い出して、再び引き締めていかないと。

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みなさんに感楽のひとときを。の、
えびてんでした。