電車の中の大泣き赤ちゃんへの反応を例に自我状態を説明してみると(交流分析3自我状態②) | 向き不向きより前向き♪言語聴覚士かあこから感謝をこめて

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ST(言語聴覚士)として病院・施設・学校などでリハビリや訓練に長年携わっています。出会わせていただいてきた方々への感謝の心をこめて、日々思う事・考える事などを綴っていきます。
どなたかの「今」にお役に立てることがひとつでもあれば幸いです。

交流分析で使う「自我状態」という言葉について、
少し詳しくお伝えしようと思います。


まずは、
昨日のお題は、

電車の中で、
隣の席の、お母さんに抱っこされた赤ちゃんが
うわ~~~~んと、泣きだして、泣きやまない・・・。


あなたなら、どう感じるでしょうか?
どんな行動をしそうですか?


・・・でした。


自分だったら・・・
眠い時の自分だったら・・・
お腹がすいている時の自分だったら・・・
すご~くいいことがあって、心にゆとりがたっぷりの時の自分だったら・・
あの人だったら・・・
この人だったら・・・

色々考えてみて下さい。
(と、昨日お伝えしました)


同じ場面にあっても、感じる事や行動は様々です。

交流分析では、その行動はどの自我状態から出ているものなのかな?
という見方をしていきます。




この
「自我状態」ですが、


大きくは3つ
  (P:親  A:大人 C:子ども)


細かくは5つ
  (CP NP A FC AC)



分類されます。



まとめると、
  親   P(CP NP)
  大人  A
  子ども C(FC AC)


です。

どれがいいとか、悪いとかではなく、
それぞれが、その度合いや、行動への現れ方、相手との関係性などによって、長所にも短所にもなります。


(もう少し、下の方まで行くと、赤ちゃんが泣いた時の・・・の話につながりますので、お付き合い下さいませ)


ちょっと難しく書くと・・・



<P:親Parent>
CP: Critical Parent  
批判的な親 父親的な自我状態の部分
  良心や理想と深く関係
 主に批判、批難、叱責などを行なう自我の部分

NP: Nurturig Parent  
保護的な親 母親的な自我状態の部分
 同情的、保護的、養育的なことを行なう自我の部分

<A:大人Adult>
 大人 人間のコンピューターに例えられる部分
  データーを収集し、整理、統合する自我状態の部分

<C:子供Child>
FC: Free Child  
自由な子供
 誰にも束縛されず自由に振舞う部分
 感情的、本能的、自己中心的、積極的な部分
 好奇心や創造性の源

AC: Adapted Child  
順応する子供
 自分をしつけたり、教育しようとした親に順応している部分です。
 順応的で、我慢強く、イイ子的な面をもちます。
 自分の本当の感情を抑圧している場合が多い



ザックリ目に書くと・・・
 
CP: 厳しさ
 NP: 優しさ
  A: 客観性
 FC: 素直な感情表現
 
AC; 協調性・順応性

というイメージです。

これは、基本中の基本なので、またあらためて、お伝えする機会を設けますが・・・



昨日例にあげていた、以下の5人のパターン。

5つの自我状態の、それぞれに当てはめるとしたら、
どうなりそうですか?



Aさん:電車の中でこんな風に泣かせるなんて何をしてるんだ!


Bさん:お母さん、おろおろしてかわいそうに。
     大丈夫よ。そんなに気にしなくても・・・。



Cさん:厚着だなぁ・・。
    暑くてぐずっているんじゃないのかな?
    上着を脱げば、おさまるかも・・・・。


Dさん:すっげ~~声だな~~。
     ライオンも負けるんじゃない?(笑


Eさん:何か自分がいけないことしちゃったかな・・・。
     顔がこわいのかな・・・。どうしよう・・・・。



実際は、上記の発言をしたり、思ったりしている時の、
声の調子や、表情、身ぶりなどで、
同じセリフでも、違った自我状態の表現である場合もあります
が、

今回はシンプルに考えてみると・・・

Aさん  ⇒  CP
Bさん  ⇒  NP
Cさん  ⇒  A
Dさん  ⇒  FC
Eさん  ⇒  AC

となります。

なんとなく、伝わりますでしょうか?


この自我状態の、どのパターンが出やすいかな?
といったことを、視覚的にとらえやすくしたものが、

エゴグラム

になります。

次回は、このエゴグラム についてお伝えします。





それでは、本日はこの辺りで・・・・


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