あの夕焼けの向こうで


私はテニス部キャプテン
佐々川真琴

この時間決まって彼がこの道を通る
部活帰りに・・自転車に乗って・・
私はただそれを見てるだけ
ただ・・見てるだけ・・眺めてるだけで幸せだった

彼は水泳部の小林賢斗
目鼻立ちは、すっとしてて何より長いまつげ
くりっとした大きな二重の目が好印象
一目見たら誰でも振り返るくらい素敵なの

一度文化祭で逢っただけ
役員として。。
少しだけおしゃべりしただけ・・


そんなある日の放課後
私はいつものように片付けてた

とても綺麗な夕焼けだった
日が沈む向こうに鳥たちが羽ばたいてた

するとフェンス越しに自転車が止まり
ちょいちょいって手招きする人が目に入る

え?
賢斗くん?
どきってなった・・
だって呼ばれてるのどう見ても私しかいない
コートには私だけだったから・・

私は、すぐさまフェンスに近寄った


「な、なに?」


彼はキョロキョロと辺りを見回す
私も一緒になって

しーっと指先で静かにってサインをする彼に
またどきってした


「これ、受け取って」


私は震える手をごまかすようにさっと受け取った
そのまま彼はマッハの勢いで自転車かっとばして帰って行ったの


もちろん私はその場で固まる
二つ折りの手紙を開くとアドレスが載ってた

賢斗くんソフバなんだ
お父さん犬好きなのかな?
とか訳分かんないこと思いついて、くすって笑った



私は片付けを終えて
歩いて駅に向かった

もちろん・・あの手紙のアドレスを携帯に登録
当然、何十回も確認!


登録名 ケントドキドキ

私ったら
とか妄想しながら


「手紙・・ありがとぅ
今日も部活おつかれさま
私はこれから駅に向かいます
小林くんは家が近くていいね」


こんな感じでいいよね?・・

送信・・


数分後メール着信携帯


「急にごめん
俺どうしても伝えたくて
でも勇気なくて
んで
メールならと思ったんだ

俺・・
佐々川さんが
真琴が好きだ
付き合ってくれ

返事はいつでもいいから」


ちょちょちょちょ
えええええ

私はその場で本日2度目の固まりタイム


「うん・・
私も好き
いつも帰る小林くんの姿が素敵だった。
私でよければ・・」


送信・・

駅に着き改札をくぐったら

メール着信音がした携帯

私は確認


「後ろ見て」


私は振り向いた


賢斗くん・・


着信携帯
電話番号が載ってた

私は掛けた・・手がふるえてる


「ありがとぅ
また
明日逢おうな」


「うん」


「気をつけて帰れよ」


「うん」


そして手を振って彼は見送ってくれた・・

END


マリママさまのブログに載ってて
思わず書きたくなってしまいました(笑)

指を指すこちらから
きっとこんな感じに違いない!(-_☆)

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