ショートです。
まとまりも、オチも何にもないんですが・・・
こう、発作的にね、ホントに駄文だわ~。読まなくてもいいかも。
どっちが好み?
「お前、動物好きだったんだな~」
快晴のある日、ドラマの屋外ロケで蓮と社は共演者・撮影スタッフと公園にいた。
「え?動物嫌いだと思っていたんですか?」
休憩に入り、社のもとに歩いてきた蓮は自分に向けられた言葉に苦笑した。
今回のドラマは動物がドラマのキーとなる軽快なホームドラマで、ペットの散歩で知り合った人間関係を描いている。蓮は役柄上、犬を飼っている設定の人物だ。
公園では愛犬との散歩で共演者とのやり取りを撮影中。蓮の飼い犬は人なっつっこく愛くるしい性格のゴールデンレトリバーだ。
もちろん撮影に起用されるのはタレント専門の動物たちで、役者の動きに対応してくれよく訓練されてて頭が良い個体が多い。
「いや、まあ…何というか。あんまりペットや動物を飼っているイメージもないし」
仕事だから演技中はもちろんだが、カットがかかってから愛犬役のレトリバーを笑顔で撫でてトレーナーに預けてきた蓮の様子を眺めて社はしみじみそう思っていた。
「確かに動物は飼ったことないですけど、動物の自然体で生きてる姿は好きですよ?」
「犬や猫もないのか?」
「飼ったら楽しいかもしれませんね。でも、不在がちな家ではかわいそうですからね。今のところ飼いたいとは思いませんが」
「そーだよなぁ~。蓮のスケジュールじゃペットの方がかわいそうか。でも、もし仮に飼うとしたら犬派?猫派?」
ごく自然に、派生したそんな会話。
社自身は実家に猫がいたため、ペットとともに暮らす生活を思い起こしているようだった。
実家には猫がいて、犬飼ったことないから俺は犬飼ってみたいんだよな~・・・と言ったがためにバレンタインに犬のぬいぐるみを高確率で送られていた様子を思い出し、蓮はふっと思い出し笑いをする。
「うーん、一般的なイメージしかないですけど、飼うなら猫ですかね。散歩の必要もないし、寝てる時間も多そうだし、自由気ままだからあんまり構う時間がなくても大丈夫そうだし…」
「お前な…。そういうことを言ってるんじゃなくて、身近にペットが居たら楽しそうとかかわいいかなとか癒されるとか、そういうことで犬猫どっちがいいかって聞いてるのに」
少々論点がずれた基準で猫だという蓮に対し、社が呆れ顔でため息をついた。
「猫だったらさ、ツンデレなところがたまらないって人多いよな。蓮ならどうだ?」
「ツンデレ・・・?」
社の口から出た耳慣れない単語に蓮は首をかしげた。
「ふだん素っ気ない態度なのにたまに自分に甘えてきたりさ、そんな感じだろ、猫って」
「はぁ」
「猫ってマイペースで人のことなんて構わないじゃないか。大体人間の方が構いたい時は無視決め込んだり不機嫌そうに威嚇したりひっかいたりしてくるけど、たまにすり寄ってきたり喉を鳴らして膝の上に載ってきたりとか、そういうのってイイとは思わないか?」
自分の説明に不思議そうに『はぁ』とだけ言った蓮に、社は追加で状況説明を加える。
「そう・・・ですね。たまに自分だけに甘えてきたりするのは可愛らしいかもしれませんね」
社の説明にようやくイメージがつかめたのか、そう蓮が答えた。
内心ではその言葉から連想したのは周りにはローテンションで興味を持たないが兄にだけはベタ甘な妹雪花・ヒールであった。
「なんとなく蓮は猫派かなと思ってたらその通りだったな」
確かに雪花は猫っぽいかもなどと思ってた蓮は、隣から感じた嫌な気配にはたと気が付いた。
視線を社に向ければ、口の端を吊り上げて遊ぶ気満々の嫌な笑みがあった。
「だってさ、キョーコちゃんって絶対猫タイプだろ?」
それが言いたくてこの話題を振ったのかと思うほど、ニコニコムフフと笑うマネージャと目が合う。
ついキョーコの演じた雪花を思い浮かべた蓮はほんの少しだけ目をそらしてしまった。
「なんだ、やっぱりキョーコちゃんを想像したのかっ?」
事あるごとにキョーコと自分を結び付けようとする社のこの手のからかいはいつものことなのに、不意をつかれてほんのちょっとの動揺を隠せなかった自分を蓮は少し後悔した。
「あんなに険悪だったのに、最近じゃなんだかキョーコちゃん自然な笑顔で接してくれるし」
「寂しいときとかそっとすり寄ってきたら嬉しいじゃないか」
「寒い日なんかに布団に入ってきたりしたらカワイイだろ?」
キョーコの話をしつつ、意図的に猫を指した言葉を含ませる社にポーカーフェースを保ちつつも
蓮は自分にすり寄ってくるキョーコや布団に入ってくるキョーコを想像してしまうのであった。
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ぶちぎり!
思いつきでショートでもないじゃん!
あ、ちなみに霜月は根っからの猫派です!!