我が家の野良猫ミミ、23年間寝るのも、食事をするのも共に暮らした。
家内は毎日のブラッシングを欠かさなかった。
私は暇があると、ミミと遊んだ。
今は、ペットレスから抜け出せない。
想い出も写真もたくさんあり、ミミとの出会いもドラマチックだった。
教室の路地に、朝茶事のお掃除に夜明けに行くと誰かが枯葉をお掃除して、その山になった枯葉の上にちょこんとミミがまだ生まれたての子猫でいた。
茶事は迫るが、子猫も飢えていそうで心配。
掃除は止めて、隣の生徒さんの家を起こし、子猫にご飯と鰹節をもらう、生徒さんは幼馴染で喜んでくれた。
炭をおこすと子猫のミミを炉のそばに連れて来て、鰹をご飯にまぶしてあげた。
子猫はお腹がぺこぺこ、あとで分かるが子猫の親は死んでいた。
子猫は教室の床下で生まれたのだ。
炉の炭がおきると、なんと子猫は両手を火にかざして、まるで人間のように暖をとっている。
早く来たお客様は、みんな唖然!
私も驚きを越えた。
もう、正客は子猫になってしまう。
今でも、枯葉の山を見ると思い出すのである。