十月の茶花は、名残りという。
茶会も名残である。
どうも、昔はこの意味がよくわからなかった。
秋の七草も終わりのころ、その残花を大きな籠にたくさん活けてよいというのが名残の茶花。
行く秋を惜しむ、茶ももう11月は新茶で、炉開き、風炉も終わり、その名残でもあるのである。
上の茶花は家内が活けてくれたもの、一週間たって弱ってしまい、
初めて宗全籠に下のを、私が活けた。
残りの花の残りで、いや難しいと思った。
名残の茶花は、やはり生け花の家内が一番と思う。
秋の名残の茶会では、家内が活けた茶花にスイス大使夫妻が釘漬けになったことがある。
大使一行は、唯一秋の名残の茶花の意味をご存じであった。
日本人だけが、侘びさびを理解するtのだという私の思いはその時打ち砕かれた。
茶花は、基本は花一輪。
枯れかけた、花をたくさん集めていけるというのは日本だけなのだろう。
秋の名残は、お茶やお花だけではない。