今年に入って初めて観た映画は
ワン・ビン監督の
「無言歌」
この映画は去年から観ようと決めていた映画だったので
ふと出来た隙間で観てきました。
覚悟はしていたけれど
それ以上にヘビーでした。
ワン・ビン監督はドキュメンタリー作家と言う事もあって
目を覆いたくなるようなシーンの描写がとても生々しく
途中何度か瞼を伏せました・・
初めドキュメンタリーを観ているのかドラマを観ているのか
目が慣れるまで 時間が掛かった程です・・
映画の舞台は、1960年。
文革前の知られざる悲劇
いまだに中国ではタブーとされている「反右派闘争」の時代に
ゴビ砂漠の収容所に送られた人々の姿を描いている。
現在もなお中国本土での上映は禁じられているこの映画・・
今までも、様々な国の歴史の悲劇を
こうして映画化してきた作品は数多くある
その全てを観てきたわけではないけれど
今まで私が観てきたどの作品とも違う観点がこの映画にはありました。
それは
「食べる」と言う事の生々しさでした。
今まで観てきた映画の悲劇、衝撃的なシーンを思い返すと
やっぱり「死」の生々しさが多く描かれていたように思います。
でも、この物語は違った・・
多くの知識人達が次から次へと死んでゆく
そのシーンにはなんのドラマチックさも無い
ただそこに「死」があるだけ・・
生きる事は死にゆく事
生きる事は食べる事
ココに生々しいシーンを細かく描く事は止めておこうと思います。
でも食べるって、こんなにもエグイ事なんだと改めて感じました。
瞼を伏せても音が入ってくる・・
逃げられない。
飢餓は人の心を蝕んでいく
心が失われていく・・
食べるシーンをリアルに描かれた事で
「死」への執着、恐怖心がより強く伝わってくるのでした。
(そう言えば、食の生々しさを描いた映画だと「いのちの食べ方」なんかもありました)
1960年
少しも遠くない過去で そして、少しも遠くない中国で起きていた本当の悲劇・・
でも、何故??
こんなにも遠くの出来事に感じるの??
観終わった直後、観なければ良かったと思いました。
でも、時間が経つにつれ観て良かったという想いが溢れてきました。
この映画には何の装飾も無い
まるでルポルタージュそのもの・・
なのに、とても熱いメッセージが伝わってきました。

因みにこのポスターの方は、俳優さんではなく
当時収容所に送られた生存者の1人だそうです・・
「無言歌」 ↑LINK
かなり重い映画なので、興味のある方にはお薦めです。
でも、 コレが真実・・・
*静
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