浮遊島パンフレット | 詩歌藩国 広報部(偽)

浮遊島パンフレット

「浮遊島パンフレット」


☆浮遊島ガイド

・浮遊島概略
・施設一覧
・散策コース(危険地域マップ)


【浮遊島概略】
詩歌藩国領内に浮かぶ空の孤島、浮遊島。
いつからあるのか、なぜ浮かんでいるのか、どうして一箇所に留まっているのか、どんな文献をひっくり返しても分からない謎の島です。島内には人の住んでいた痕跡がそこかしこにあるため、一説によると古代の超文明による超発明だとされていますが、これも推測の域を出ません。


発見された当初は登る事も叶わず、ただその神秘性から崇められていましたが、気球などの航空技術が確立されてからは藩国の許可を取って足を踏み入れる人も出てきました。もっとも、その頃に藩国全体で問題視されていた環境問題への懸念のため、観光目的の出入りは禁止されていましたが。
蛇神様の神殿が立つようになったのも同じ頃で、当時一種の流行のように隆盛していた蛇神教への対処として離れ小島への封土が決まりました。十数人の神官が調査もかねて浮遊島に乗り込み、使えそうな遺跡を神殿に仕立て上げ、現在に至るまで聖域を護っていたと伝えられています。


島への立ち入りが一般解禁されたのは近年のことで、航空技術の向上によって以前より空が身近になったことと、以前から要望のあった神殿参詣への対処、というのが大きな理由です。
基本的に藩国が取り仕切っているため、一部立ち入り出来ない部分もありますが、基本的に出入りは自由になりました。
最近では参拝客も増え、それに合わせてレストランや温泉宿などの娯楽施設も増加され、定期便のサービスも運用されるようになりました。
聖域からユートピアへと変貌しつつある今、浮遊島は新しい時代を迎えようとしています。



【施設一覧】

『蛇神神殿』
蛇神様を奉る神殿です。
信徒と一般参詣者に特別な区分けはありませんが、信徒証明書を持っていると中にある図書室が利用できます。
満月に合わせて開かれる縁日にはなどの出店が立ち並び、たくさんの参詣客で溢れかえります。


月例:第一休日に骨董市開催
例祭:脱皮祭、蛇苺収穫祭、冬眠祭
開帳:二年に一度、御神体である鱗を開帳


『空港』
浮遊島の一般用窓口です。
客を乗せる定期便があるほか、物資を運ぶ物流便もここを利用しています。
航空管制塔は古代の塔を改装して使われており、見過ごしがちですが浮遊島の名勝の一つに数えられています。
空港―神殿間を繋ぐ直通バスもここでご利用いただけます。


お急ぎの方へ:島で手に入るお土産はだいたいここで購入できます


『レストラン街』
空港と神殿の間にあるベストスポットなレストラン街。
材料費の関係でややバリ高なレストランが立ち並びます。

他の地では食べられない、浮遊島原産の新鮮な養殖品を料理してお出しします。
本格的な店から怪しげな立食店まで、隅から隅を食べつくしてみましょう。
お勧め料理:「浮遊豚の五目あんかけ」「浮遊芋の煮っ転がし」「浮遊地鶏の焼き鳥」

また、蛇神様を信仰する店では小麦類を一切使用しておりません。
一風変わった料理に浮遊島原産品をミックスした、摩訶不思議な味をご堪能あれ。
お勧め料理:「玄米ミートパイ(浮遊牛使用)」「浮遊エリキシル酒」


※原産品名についている「浮遊」は商品名であり、実際に浮いているわけではありません


『植物園』
もともとは研究施設だった温室ハウスを一般公開しています。
浮遊島は基本的に高山によく似た植生を持っていますが、空の上という環境ゆえか珍しい花や木も多く存在します。球状の葉を持つ常緑樹やまるで鏡のような花弁をもつ花など、地上では決して見られない光景を体験しましょう。


必見植物:「犬敵必獲食虫花」「浮遊鈴蘭(実際に浮いています)」


『温泉』
かなりの広さを有する池型の天然混浴温泉です。
池ごとに温泉宿が設置されているので、そこで水着を借りて体を温めましょう。
浮遊島独特の鉱石が溶けており、様々な効能があると信じられています。

温泉の効能:肩こり、腰痛、乾燥肌、副自律神経機能改善、塞ぎの病によく効きます。


『雀荘』
温泉にも劣らない熱気を放つ麻雀小屋です。
運営者からペリカというコインを借り、麻雀を楽しむことが出来ます。
お子様にはドンジャラも用意されています。
有料でジュースやお酒、軽食も用意されています。試合中のピーナッツは無料。

ちなみに、小屋と小屋を結ぶ裏通路にコインを模したマンホールがありますが、別に持ち上げたりしても構いません。なるべくお金を多く所持していると開けやすくなるようです。


注意:なぜ聖域にこれがあるのか、追求してはいけません。交通事故の多発に繋がります。


『スケートリング』
凍った沼をロープで区切ったスケートリングです。
北国である詩歌藩国らしく、スケート競技一般を遊ぶことが出来ます。
月に一度開かれるアイスホッケー大会では、専属チームによる熱いバトルが繰り広げられます。

赤いロープで区切られた場所は氷が薄くなっているので、近づかないようにしましょう。

名勝:梅が植えられている七つの小島


『病院』
スケートで転んだり、秘境探索で滑落した人々を治療する病院です。
緊急の場合を除いて神官以外は入院出来ません。
併設されている薬局では浮遊島の漢方薬も販売しております。

ワンポイントアドバイス:詩歌藩国承認の保険証、または蛇神信徒証明書を提示すると治療費を五割引きしてくれます



【散策コース】
・食客垂涎!ゴロゴロ漫遊コース
神殿前お土産屋→レストラン→温泉→沼(ワカサギ釣り場)→雀荘→レストラン→温泉→雀荘→レストラン(以下繰返し)

*腕に自慢があれば、最初に雀荘に行ってもよし
*小腹がすいた場合は近くの民宿に立ち寄ること(紅茶とクッキーは無料)


・秘境探検!
神殿→神殿裏地→酒巻家→レストラン→氷雪の滝→氷の塔(門前まで)→不思議な噴水→沼・湧水地域→古代詩歌藩国人の像→温泉

*もしなんらかの土器を発見した場合、神殿に知らせましょう
*現在考古学キャンペーン実施中


・立入禁止!危険スポット
防衛基地
外からの撮影を禁止しています。迷い込んだ場合は門前の守衛に声をかけましょう。
無理に裏側へ入り込んだり、何度も門前をうろうろしていると捕まります。

氷の塔
政府による調査が行われておりますが、一般公開はされていません。
塔内部は周囲よりも気温が低いため、凍死する恐れがあります。
無謀な行為はしないよう心がけましょう。

神殿内殿
御神体が静かに奉られています。また、神官による儀式が行われているので、一般の参拝客は上がることが許されていません。


浮遊島の周りは基本的に崖です。
立て札がある場所は足を滑らせやすい箇所なので、近づいてはいけません。
特に危険な地域は立て札に加え2m以上の柵を敷いてあります。


近年これらのスポットを一周するツアーなどが組まれていますが、藩国によって承認されたものではありません。ツアー企画者及び参加者は罰則の対象となりますので、ご注意ください。


【その他注意】
・浮遊島ではゴミを放り捨てる行為を罰しています。もしゴミが出た場合、近くのゴミ箱・政府施設にもって行きましょう
・空気が薄いため心臓の悪い方は入港をお断りしています
・崖にある柵を乗り越えた場所での転落死は保険の対象外なのでご注意ください


執筆者: 酒巻孝司