前回の記事
⇒【センター入試問題・世界史B】美術史的視点で解説します!①
では、2016年実施の 大学センター入試・世界史B
文化史問題の おおまかな解説を
いたしました(・∀・)
復習になりますが、
問題文を 要約すると、
「エラスムスは( ア )を著した。」
「肖像画『エラスムス像』を描いたドイツの画家( イ )は、イギリスに渡り、のち宮廷画家になった。」
となり、
選択肢は
① ア…『愚神礼賛(愚神礼讃)』 イ…ホルバイン
② ア…『愚神礼賛(愚神礼讃)』 イ…ベラスケス
③ ア…『天路歴程』 イ…ホルバイン
④ ア…『天路歴程』 イ…ベラスケス
でしたね(`・ω・´)
正解は①です!
で、今回は その
ホルバイン先生について
書きたいと思います![グッド!](https://stat.ameba.jp/blog/ucs/img/char/char2/187.gif)
正直、センター入試として
知っておくべき画家か?といわれると…
どうなんでしょう…
世界史受験の専門家でもないので、
断言はできないのですが
ひとつ、「宮廷画家」という くくりで
西洋の画家をとらえる視点は、
持っておいてもいいんじゃないかな って
しぐは 考えます![ひらめき電球](https://stat.ameba.jp/blog/ucs/img/char/char2/089.gif)
実は、この問題の 選択肢
ホルバイン と ベラスケス は
両方とも、宮廷画家になった経験がある
人物なんです![えっ](https://stat.ameba.jp/blog/ucs/img/char/char2/147.gif)
ただし、どの国の宮廷画家か?が
それぞれ違う。
ホルバイン ⇒ ドイツ(神聖ローマ帝国)出身、のちイギリスの宮廷画家
ベラスケス ⇒ スペイン出身、のちスペインの宮廷画家
もっと言うと、このふたりは
生きた年代が ぜんぜん違っているので
選択肢を切るとしたら、
年代で判別する という手もあるけど…
次回以降 書きたいと思います![パー](https://stat.ameba.jp/blog/ucs/img/char/char2/106.gif)
さて
ハンス・ホルバイン(1497年/1498年 - 1543年)は、
ルネサンス期のドイツの画家です
父も同姓同名で 画家なので、よく
ホルバイン(子)と表記され、区別されます
特に 肖像画が有名で、
著名人を数多く 絵にしています![グッド!](https://stat.ameba.jp/blog/ucs/img/char/char2/187.gif)
実力派の画家ってことですね!(・∀・)
世界史勉強してるひとなら、
こっちの絵のほうが 通りがいいかも?
![](https://stat.ameba.jp/user_images/20160207/15/sig-metal/7c/1c/j/o0800079313560710847.jpg?caw=800)
ハンス・ホルバイン
『大使たち』
1533年 油彩、オーク材
美術の授業で使う 資料集なんかで
見覚えある!という方も
いらっしゃるんじゃないでしょうか
色々 意味深な絵ですねーー![目](https://stat.ameba.jp/blog/ucs/img/char/char2/242.gif)
ほかにも 有名な絵が、
![](https://stat.ameba.jp/user_images/20160207/15/sig-metal/98/8f/j/o0800095613560713663.jpg?caw=800)
ハンス・ホルバイン
『ヘンリー8世の肖像』
1540年 油彩、パネル
![](https://stat.ameba.jp/user_images/20160207/15/sig-metal/cf/55/j/o0610108913560710846.jpg?caw=800)
ハンス・ホルバイン
『ヘンリー8世の肖像』
1537年以降? 油彩、カンヴァス
はい(・∀・)
イングランド王 ヘンリー8世です![グッド!](https://stat.ameba.jp/blog/ucs/img/char/char2/187.gif)
ホルバインは、この王の元で重用され
イギリスの宮廷画家になります
国を越えてヘッドハンティングされたのか![!?](https://stat.ameba.jp/blog/ucs/img/char/char2/177.gif)
というと、まあ、そう…でもなくて、
裏事情めいたものが![パー](https://stat.ameba.jp/blog/ucs/img/char/char2/106.gif)
すごく ざっくり言うと、
イギリスは 長いこと、自国の画家が
いまいち ぱっとしなかったのだ(…)
なので、ほかの国から
助っ人外国人選手 的なかんじで
だいじな宮廷画家さえも
調達していたんですね![走る人](https://stat.ameba.jp/blog/ucs/img/char/char2/044.gif)
イギリス美術は ほんとうに、
けなげに頑張るんですよ![パー](https://stat.ameba.jp/blog/ucs/img/char/char2/106.gif)
ただ、ルネサンスの頃は
美術と言えば イタリア中心、
その後はフランスが中心になり
やがてアメリカが メインになっていく…
という![走る人](https://stat.ameba.jp/blog/ucs/img/char/char2/044.gif)
島国 置いてけぼり感が
なんか随所にあるんですよね
イギリス美術がんばれ、ほんとがんばれ
ってなわけで![パー](https://stat.ameba.jp/blog/ucs/img/char/char2/106.gif)
話を ホルバインに戻しますと、
彼もまた イギリスにやってきた
助っ人外国人選手(画家)のひとり
ということですね![にひひ](https://stat.ameba.jp/blog/ucs/img/char/char2/193.gif)
センター問題では
エラスムスの肖像 が
ピックアップされていましたが、
ほかに どんな人の肖像画を描いたか
というと、
トマス・モア(思想家)
クロムウェル(政治家)
ヘンリー8世(イングランド王)
ジェーン・シーモア(ヘンリー8世の3番目の妻)
などなど…(・∀・)
宮廷画家のポジションを考えれば
それもまた当然ですが、
そうそうたるメンバーを
描いています![キラキラ](https://stat.ameba.jp/blog/ucs/img/char/char2/123.gif)
色んな本で ホルバインのことを
調べてみたのですが
なんか… この人、
すごく冷たい性格だった みたいな記述が
結構出てくるんで
((・∀・))
冷血漢だったんでしょうかね?
それは それとして、
肖像画も なんか すげーリアルで
対象の人物を 冷静かつ忠実にとらえている感じします
細部描写も緻密で、質感が伝わります
実力は 相当のものですよ
このように ホルバインさんは
渡ったイギリスで 名声に拍車がかかるのですが
上司が あの ヘンリー8世ですから…
ちょっと機嫌を損ねたら不遇の扱いを受けた
なーんて事も あったっぽいですよ![えっ](https://stat.ameba.jp/blog/ucs/img/char/char2/147.gif)
むずかしいな 宮廷画家は…。
そんなこんなで、最晩年は
宮廷画家の地位を追われ、
異国イギリスの地で ひとり
ペストで没する![ガックリ](https://stat.ameba.jp/blog/ucs/img/char/char2/337.gif)
ちょっと報われないエンドの
ホルバイン先生なのでありました(´・ω・`)
そう考えちゃうと、彼の手がけた
貴族たちの肖像画の 見え方も、
なんだか 変わってしまうなーー
権力に振り回された人生だったのかなあ、とか
せつないね(´・ω・`)
では、次回
ベラスケスについて 書いてみます![ビックリマーク](https://stat.ameba.jp/blog/ucs/img/char/char2/039.gif)
問題上では フェイクの選択肢ですけど、
どっちかといえば ホルバインよりも
ベラスケスのほうが 知っておいていい名前
なんでは?(・∀・)
そんなこんなです
画像お借りしました
web gallery of artさま http://www.wga.hu/
⇒【センター入試問題・世界史B】美術史的視点で解説します!①
では、2016年実施の 大学センター入試・世界史B
文化史問題の おおまかな解説を
いたしました(・∀・)
復習になりますが、
問題文を 要約すると、
「エラスムスは( ア )を著した。」
「肖像画『エラスムス像』を描いたドイツの画家( イ )は、イギリスに渡り、のち宮廷画家になった。」
となり、
選択肢は
① ア…『愚神礼賛(愚神礼讃)』 イ…ホルバイン
② ア…『愚神礼賛(愚神礼讃)』 イ…ベラスケス
③ ア…『天路歴程』 イ…ホルバイン
④ ア…『天路歴程』 イ…ベラスケス
でしたね(`・ω・´)
正解は①です!
で、今回は その
ホルバイン先生について
書きたいと思います
![グッド!](https://stat.ameba.jp/blog/ucs/img/char/char2/187.gif)
正直、センター入試として
知っておくべき画家か?といわれると…
どうなんでしょう…
世界史受験の専門家でもないので、
断言はできないのですが
ひとつ、「宮廷画家」という くくりで
西洋の画家をとらえる視点は、
持っておいてもいいんじゃないかな って
しぐは 考えます
![ひらめき電球](https://stat.ameba.jp/blog/ucs/img/char/char2/089.gif)
実は、この問題の 選択肢
ホルバイン と ベラスケス は
両方とも、宮廷画家になった経験がある
人物なんです
![えっ](https://stat.ameba.jp/blog/ucs/img/char/char2/147.gif)
ただし、どの国の宮廷画家か?が
それぞれ違う。
ホルバイン ⇒ ドイツ(神聖ローマ帝国)出身、のちイギリスの宮廷画家
ベラスケス ⇒ スペイン出身、のちスペインの宮廷画家
もっと言うと、このふたりは
生きた年代が ぜんぜん違っているので
選択肢を切るとしたら、
年代で判別する という手もあるけど…
次回以降 書きたいと思います
![パー](https://stat.ameba.jp/blog/ucs/img/char/char2/106.gif)
さて
ハンス・ホルバイン(1497年/1498年 - 1543年)は、
ルネサンス期のドイツの画家です
父も同姓同名で 画家なので、よく
ホルバイン(子)と表記され、区別されます
特に 肖像画が有名で、
著名人を数多く 絵にしています
![グッド!](https://stat.ameba.jp/blog/ucs/img/char/char2/187.gif)
実力派の画家ってことですね!(・∀・)
世界史勉強してるひとなら、
こっちの絵のほうが 通りがいいかも?
![](https://stat.ameba.jp/user_images/20160207/15/sig-metal/7c/1c/j/o0800079313560710847.jpg?caw=800)
ハンス・ホルバイン
『大使たち』
1533年 油彩、オーク材
美術の授業で使う 資料集なんかで
見覚えある!という方も
いらっしゃるんじゃないでしょうか
色々 意味深な絵ですねーー
![目](https://stat.ameba.jp/blog/ucs/img/char/char2/242.gif)
ほかにも 有名な絵が、
![](https://stat.ameba.jp/user_images/20160207/15/sig-metal/98/8f/j/o0800095613560713663.jpg?caw=800)
ハンス・ホルバイン
『ヘンリー8世の肖像』
1540年 油彩、パネル
![](https://stat.ameba.jp/user_images/20160207/15/sig-metal/cf/55/j/o0610108913560710846.jpg?caw=800)
ハンス・ホルバイン
『ヘンリー8世の肖像』
1537年以降? 油彩、カンヴァス
はい(・∀・)
イングランド王 ヘンリー8世です
![グッド!](https://stat.ameba.jp/blog/ucs/img/char/char2/187.gif)
ホルバインは、この王の元で重用され
イギリスの宮廷画家になります
国を越えてヘッドハンティングされたのか
![!?](https://stat.ameba.jp/blog/ucs/img/char/char2/177.gif)
というと、まあ、そう…でもなくて、
裏事情めいたものが
![パー](https://stat.ameba.jp/blog/ucs/img/char/char2/106.gif)
すごく ざっくり言うと、
イギリスは 長いこと、自国の画家が
いまいち ぱっとしなかったのだ(…)
なので、ほかの国から
助っ人外国人選手 的なかんじで
だいじな宮廷画家さえも
調達していたんですね
![走る人](https://stat.ameba.jp/blog/ucs/img/char/char2/044.gif)
イギリス美術は ほんとうに、
けなげに頑張るんですよ
![パー](https://stat.ameba.jp/blog/ucs/img/char/char2/106.gif)
ただ、ルネサンスの頃は
美術と言えば イタリア中心、
その後はフランスが中心になり
やがてアメリカが メインになっていく…
という
![走る人](https://stat.ameba.jp/blog/ucs/img/char/char2/044.gif)
島国 置いてけぼり感が
なんか随所にあるんですよね
イギリス美術がんばれ、ほんとがんばれ
ってなわけで
![パー](https://stat.ameba.jp/blog/ucs/img/char/char2/106.gif)
話を ホルバインに戻しますと、
彼もまた イギリスにやってきた
助っ人外国人選手(画家)のひとり
ということですね
![にひひ](https://stat.ameba.jp/blog/ucs/img/char/char2/193.gif)
センター問題では
エラスムスの肖像 が
ピックアップされていましたが、
ほかに どんな人の肖像画を描いたか
というと、
トマス・モア(思想家)
クロムウェル(政治家)
ヘンリー8世(イングランド王)
ジェーン・シーモア(ヘンリー8世の3番目の妻)
などなど…(・∀・)
宮廷画家のポジションを考えれば
それもまた当然ですが、
そうそうたるメンバーを
描いています
![キラキラ](https://stat.ameba.jp/blog/ucs/img/char/char2/123.gif)
色んな本で ホルバインのことを
調べてみたのですが
なんか… この人、
すごく冷たい性格だった みたいな記述が
結構出てくるんで
((・∀・))
冷血漢だったんでしょうかね?
それは それとして、
肖像画も なんか すげーリアルで
対象の人物を 冷静かつ忠実にとらえている感じします
細部描写も緻密で、質感が伝わります
実力は 相当のものですよ
このように ホルバインさんは
渡ったイギリスで 名声に拍車がかかるのですが
上司が あの ヘンリー8世ですから…
ちょっと機嫌を損ねたら不遇の扱いを受けた
なーんて事も あったっぽいですよ
![えっ](https://stat.ameba.jp/blog/ucs/img/char/char2/147.gif)
むずかしいな 宮廷画家は…。
そんなこんなで、最晩年は
宮廷画家の地位を追われ、
異国イギリスの地で ひとり
ペストで没する
![ガックリ](https://stat.ameba.jp/blog/ucs/img/char/char2/337.gif)
ちょっと報われないエンドの
ホルバイン先生なのでありました(´・ω・`)
そう考えちゃうと、彼の手がけた
貴族たちの肖像画の 見え方も、
なんだか 変わってしまうなーー
権力に振り回された人生だったのかなあ、とか
せつないね(´・ω・`)
では、次回
ベラスケスについて 書いてみます
![ビックリマーク](https://stat.ameba.jp/blog/ucs/img/char/char2/039.gif)
問題上では フェイクの選択肢ですけど、
どっちかといえば ホルバインよりも
ベラスケスのほうが 知っておいていい名前
なんでは?(・∀・)
そんなこんなです
画像お借りしました
web gallery of artさま http://www.wga.hu/