My Dear Heartbreakers | siennaのブログ 〜羽生君応援ブログ〜

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羽生結弦選手の現役時代をリアルタイムで体験できる幸運に心から感謝しつつ、彼のスケートのここが好きあそこが好きと書き連ね、ついでにフィギュアにも詳しくなろうと頑張る欧州住まいのブログ主です。

FaoI、いよいよ開幕しましたね!ご覧になった方々のレポを拝見すると、素晴らしいメンツの素晴らしい演技に感動しつつも、いない人の存在の大きさに寂しさを感じている様子、読んでいるだけで切ない気持ちになってしまいました。

寂しさというと、私も今日、18年間家族の一員だった愛猫にとうとう別れを告げました。堂々とした風采の、猫らしく気ままでツンデレな彼でした。昨秋腫瘍を診断され、寒い時期を頑張り抜き、最後の日々は暖かくなった日差しの中で、平和に日向ぼっこさせてあげられて良かったと思います。 …これからしばらくは、スーパーでキャットフードのコーナーを通り過ぎる度に切ない気持ちになってしまいそう。

嬉しいこともありました。夕方スケートのクラスに行くと、今回私と一緒に新しく始めたカロとミシェルに、もっと少人数でレッスンを受けたら他の人たちに早く追いつけると思う、他の曜日に別の先生を予約したからあなたも是非一緒にどう?と誘われ。。ヽ(;∇;)ノ 彼女たちの熱意に打たれるやら、こんな下手っぴなおばさんを仲間に入れてくれるのが嬉しいやらで…というわけで、来週から週2、リンクに通います!

さて、そんなこんなでたくさんの切なさや小さなヨロコビを感じた1日、少しでもロスを埋める意味で、ピルエット誌の羽生君賛歌を一部だけざっくりご紹介させていただきますね。2016年1月号の、編集長による素敵なエディトリアルです。




" …筆者は50年にわたってフィギュアスケートの発展を見守ってきた。そんな自分にも、誇張なしで他の星から来たスケーターだと思えるのが、日本の五輪王者・羽生結弦だ。彼が跳び、氷上を浮遊するさまは現実離れしている。最初から最後までスピードを失わず、ジャンプはいくらでも跳ぶことができそうだ。…

 …筆者は長野・バルセロナ共に現地観戦ではなかったが、この21歳になる日本人のプログラムをユーロスポーツで見ることができた。彼の演技の間は息をするのも忘れて。バルセロナのフリーは、英国のアイスダンス組、トーヴィル/ディーンの世紀の演技を彷彿とさせた。彼らもまた、フリーのボレロで新次元を開拓し、その完璧な演技でフィギュア界を魅了したのだ。当時はまだ旧採点時代、ジャッジは揃って最高得点の6.0に飛びついた。同じようなことがバルセロナの羽生結弦にも起こったのだろう。なぜなら、彼を採点するにはフィギュアスケートにおける既存の概念ではとても足りないからだ。

 なぜこの仙台出身のスケーターはこうも特別なのか。それは、ほとんど重力を感じさせないあの滑り、ステップとジャンプのあの絶妙なバランス、音楽へのあの溶け込み方、別世界にいるかのようなあの孤高の雰囲気、そういったものが混ざり合った結果なのだろう。彼は当然のようにクワドを跳び、そこに軽々とトリプルを添える。彼のエレメンツは一つひとつが眼福だ。過去にマーク・スピッツが水泳で、ミハエル・シューマッハーがF1で、ダーク・ノヴィツキーがバスケットボールで、インゲマル・ステンマルクがスキーでそうであったように、この日本人は氷上で、一つの事件なのだ。ここに挙げたアスリートたちは全員、その競技における並外れた遺伝子の代名詞であるとともに、新たな限界を作り出したこと、あるいはそれを超えたことで知られる。"

以上。