6回目の抗がん剤の日。
いつものように採血が終わると主治医の診察を待つ。
主治医は一応私の3週間の様子を聞く。

まくしたてるように痛みや不安を訴えるももちろん解決はしてくれない。
リリカが効かないのか痺れがひどいと言うと

「じゃあリリカやめといたら?」

無駄に薬を飲む必要はないと言う。

子宮が痛むことは副作用にないのでスルー。
もちろん痛み止めを変更してくれることもなくカロナールを処方される。

ケアキャップを深めに被りマスクをして半分以上顔を隠している私の目を見て

「太ったな ご飯よう食べてるやろ」

元々ニヤリ顔の主治医はニヤリと笑いながら言った。

「みいさんの場合悪性度は高いけど治療方法がたくさんあるのはラッキー。でも太ると今後ホルモン治療ができなくなる。 せっかく可能性がたくさんあるのにそれがなくなるのはもったいない! 今日からダイエットな!」

目だけ見て太ったのを見抜くとはこんなにたくさん患者さんがいるのに主治医も私をよく覚えてくれてるものだ・・・と感心。
実際アブラキサンが始まってから4キロも太ってしまったから。

は~い と軽く返事をして診察室を出る。

次に待っているのはイケメン先生。
点滴室に行く前に抗がん剤を入れる注射針を入れてくれる。

イケメン先生はいつも丁寧に私のまくしたてる副作用の辛さを聞いてくれる。

リリカが効いていないので主治医にリリカやめたら?と言われた事を伝えると

「今まで寝る前に1カプセル服用してましたよね~ 眠くなる副作用もないみたいだし朝もう1カプセル増やしましょうか」

そう言ってリリカを飲み続けることを勧めてくれた。

カロナールもロキソニンも全く効かないのでボルタレンが欲しいと伝えると

「普段生理痛の時もボルタレンばかり飲んでるからボルタレンで体が慣れてるのかもしれませんね。 じゃあボルタレンも処方しましょうか。でも鎮痛剤やリリカで効かないとなるともう他に手はないんですよ。」

アブラキサン3回目にして念願のボルタレンをGET。

これで効かないと手がない!・・・ということは最後の頼みの綱。

そして点滴の為注射針を入れてくれ診察室を出た。

二人の対照的な先生。
効かない薬を無理に飲むのも辛い。
でも効かないとわかっていても気休めで飲みたい薬。

どちらの先生も私に取っては今後長いお付き合いになる私を助けてくれる先生たち。
先生たちの性格をよ~く観察して私もうまく付き合っていかなければ・・・