2014/10/13 

10月11日までの気象庁地震データを待って、蔵王山周辺で発生した地震を確認しました。


ところが、9月29日の地震以降、蔵王山近辺では観測されていませんでした。

広域地震計ではこんなもんかもしれません。

40km四方では、10月2日に観測されていますが、震源深さが11kmであり、

熊野岳や御釜から遠すぎます。


(地図は気象庁蔵王山観測機器配置図よりいただきました)


6EQNEMap蔵王20141013



で、再度噴火の検証を行いました。


マグマ溜まりについて

地震データから見るとこのようになります。


7EQDEMapmag蔵王20141013


は熊野山の位置です。

熊野山直下の10km付近にあるように見えます。

その下、やや東側(地図では南東側)にマグマを生成しているのではないかと

思われるところが見えます。

深さは約35~40km付近です。

ここで生成されるマグマの温度は約1050℃と推定されます。

マグマの温度としてはやや低い感じがしますが、噴火しなかった岩手山より高温です。


9月29日の地震は

2014 9 29 12:39 28.2 38° 7.9'N 140°29.2'E 31km M0.5 宮城県南部

この地震は5日前の9月24日ころに蔵王山地下の本州地殻にマグマエネルギーと水分が

衝突して本州地殻をマグマにし、このマグマが地殻に貫入した際に発生したものと考えられます。


マグマエネルギーと水分を供給した地震をこの地震としますと

2014 7 17 08:16 20.4 38°10.9'N 140°23.9'E 139km M3.8 山形県村山地方

上記深さ31kmの地震までのマグマエネルギーと水分の上昇速度は

1.46km/dayとなります。

11日の予測より遅くなりました。


この速さで、マグマ溜まりを通過して次の深さ約5kmの地殻に貫入する際の地震は

10月25日から30日頃
になります。

さらに、頂上付近へは3日ほど後になります。


11日に予測した時は、『13日から20日にかけて

水蒸気爆発(火山湖御釜があります)の後マグマ噴火も考えなければなりません


と言いましたが、まだ先のようです。


まずは深さ5km付近での地震がいつ発生するのか、見極めたいです。

下の図は、上の説明を図示しました。


8Volcanic蔵王