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Kyoto Jazz Massive 沖野修也 Official Blog

来る4月の18日。
渋谷のTHE ROOMで、
僕、沖野修也とDJ KAWASAKIの
7時間完全バック・トゥ・バックを敢行します。

バック・トゥ・バックというのは、
2人のDJが左右のターン・テーブル/CDJを担当し、
1曲ごとに、交互に曲をかけて行く事なんですが、
実は、凄く奥の深い行為なんです。

というのも、
DJたるもの
相手がかけたものになんらかの
関連性
を持たせなければいけない訳です。

自分一人なら、
持って来たレコードを大体把握しているので
次を探すのにそんなに苦労しないんですが、
相手が何をかけるか全く見当がつかないので、
音が出てから、次の曲を探さなければなりません。
それが、仮に7インチで2分30秒位の曲だったりしたら・・・。
ちょっと、焦ってしまうもんなんですよね。

しかも、
このバック・トゥ・バック、
試合的な側面もあるんです。

まず、
どちらがオーディエンスを盛り上げられるか
という争い。

そして、
「えっ、この曲の次にかける曲ない!」
みたいに相手を追い込んで、
関連性を破綻させるという争い。

これはどういう事かと言うと、
選曲というものは
関連性が非常に重要な訳なんですが、
優れたDJというものは、
そこに
意外性

盛り込む事ができるんです。

似てる曲で安心させるという事と
意外な曲で驚かせるという事は
相反する事なんですが、
僕の著書『DJ選曲術』でも分析したように、
レジェンド達は、
それが同時にできるんですよね。

だから、
優れた選曲を目指す事
イコール
バック・トゥ・バックの相手を
困らせる事になる訳なんです。

という訳で、
4月18日は、
DJ KAWASAKIを
潰しにかかります。

彼の方が
時流に乗っているし
売れているかもしれませんが、
DJとして
どちらが優秀か
白黒ハッキリさせます。

又、
これは、
4つ打ちなだけのJ-POPを
ジャパニーズ・ハウスだなんて言っている
人々に
本当の選曲、
本物のDJとは何かを
証明する試みでもあります。

つまり、
彼が、
そういう音楽を作っている人達とは
違うという事を見せつける
絶好のチャンスでもあると思うんです。

だから、
DJ KAWASAKIには
本気でぶつかって来て欲しい。

格闘技でいう所の
ガチンコ対決です。

だって、
フライヤーに
VS
ってなってるんだもん!

だから、敢えて、
もう一度言わせてもらいます。

DJ KAWASAKI、潰す!!

雄ライオンが
子ライオンを
谷底に突き落とすような
無慈悲なプレイが、
或は、
DJ KAWASAKIが
僕に牙を向き
ヘビとマングースの戦いさながらの
緊迫したバック・トゥ・バックが
ブース内で
繰り広げられるかもしれません。

爽やかなフライヤーからは
想像もつかない
同門にして
師弟(?)でもある
僕と
DJ KAWASAKIの仁義なき戦い。

乞うご期待。



沖野修也 オフィシャルブログ-4/18 BTB

04/18 (Sat) 渋谷 SHIBUYA / The Room

TOKYO JAZZ MEETING 新年度特別企画
DJ KAWASAKI vs SHUYA OKINO(KYOTO JAZZ MASSIVE)
BACK to BACK SPECIAL


OPEN : 22:00
CHARGE : ¥2,500+桜と新緑をイメージしたオリジナルカクテル
*学生証または社員証提示でフレッシュな方は¥500オフ

INFO : The Room [TEL] 03-3461-7167
感動も冷めやらぬまま
モスクワへ。

モスクワは2年振り。
ロシアに来ると
何故か親近感を感じるんです。

子供の頃、
父が
労働組合の世界大会で
モスクワに2度招待された事もあって、
その時のエキゾチックなお土産や写真が
強烈な印象として記憶に残っているんです。
幼児体験って言い方は大袈裟ですが・・・。

それに、
実は、父と父方の母(祖母ですね)は、
ちょっと風貌にロシア人の影響が伺えたんですよね。
間違いなく、カザフスタン人より、
ロシア人寄りでした(真)。
父と祖母は京都の北部、丹後半島の出身なんですが、
舞鶴港は、昔からソ連との貿易が盛んでしたから・・・。

ひょっとすると
僕の遠い祖先はロシアに居たのかもしれません。

ちなみに、
2年振りのロシアだったので
楽しみにしていたのですが、
今度は
モスクワのプロモーター、
イリヤ(男)が浮かない顔をしています。

ちなみに、
イリヤは
日本に留学していた事もあり日本語もペラペラ。

彼も、THE ROOMに来てくれた事があります。
THE ROOMのお客さんが、
カザフスタンやロシアで自分のパーティーを持っていて
そこで
THE ROOM CLASSICSをプレイしてくれているなんて
何か感慨深いですよねー。

で、
イリヤがこう言うんです。
カザフスタンのパーティーは、
素晴らしかったから、
もう大丈夫です。
モスクワは、友達とパーティーをするつもりで
リラックスして下さいって・・・???

何でも、
彼も集客に自信がないと(笑)。

ロシアも景気が悪く、
イベントをやっても同じアーティストで集客が半減しているとか。
しかも、
会場のクラブは、古いスタッフが辞めてしまって、
活気を失い、
立て直しの最中。
勿論、
人は来るけど、
カザフスタンみたいに盛り上がらないかもしれないから
プレッシャーを感じないで欲しいとの事。

そう言われちゃうと、
逆に責任感じるなー。
本当は、
僕の名前で人が押し寄せる位でないといけないんです。
今回、
僕のDJ20周年記念で、
20都市ツアーの一環として呼んでもらったんですけど、
やっぱり、世界の人々はKYOTO JAZZ MASSIVEの新作を
待ち望んでいるんですよね。
もう、前のアルバムが出て6年も経つのから・・・。

モスクワに到着したのが朝の10時だったので、
ホテルにチェック・インしたら、
爆睡しました。
レコ屋にも行きたかったんですが、
大事を取って体力を温存。
って言うか、このスケジュールでは
流石にDIGする余力はなかったな。
ロシアのジャズ・・・。
結構いいんですよ。

夕方6時に起きて、
イリヤと
夕食へ。

そして、
ホテルに戻ると
再び爆睡(苦笑)。

だって、
成田を出てから、
合計19時間飛行期に乗っていて、
内2回が深夜のフライトで、
前日は朝までDJですよ。

時差ボケ以前に、極度の疲労状態。

でも、無事、リフレッシュして、
12時半にクラブに向かいました。
到着すると、テレビの取材が1本。

そして、
お客さんはまだ少なかったけど、
ゲストDJが始めないと
お客さんが踊り出さないという事で
1時過ぎには
DJブースへ。

徐々に人が
フロアーに集まって来ます。

イリアの助言通り、
期待してなかったから、
むしろ、好感触。

確かに
ちょっとオーデイエンスは少ないかなー
という気もしたけれど、
ダンスフロアーの雰囲気は抜群でした。

何故なら、
又、
現れたんですよ。
踊りの妖精が(笑)。

過去、
何度も僕は
その存在に救われてます。

モントリオールでもスロバキアでも。

踊りの妖精が現れると
彼女にインスパイヤーされた人々は
ダンスの陶酔に引き込まれるのです。

何か、
ステップが違うんですよね。
人間離れしていると言うか、
浮世離れしているというか。

身体の揺れが、
プリミティヴ。
四肢の動きが
エレガント・・・。

そして、
僕は、
モスクワの人々が、
僕のフェイバリット・ミュージックで
楽しそうに踊っているのを見て、
ふとある事に気付いたのです。

クラブのサイズが関係していたのかもしれませんが、
まるで、
THE ROOMで回しているかのような錯覚に襲われたんですよね。

こういう事は稀なんです。

何故かと言うと、
海外遠征は、その都市でウケる音楽性が違う為、
日本と全く同じようには
プレイできないんです。
例えば、
ローマでは、ラテン度がUPしたり、
パリだったら、アフロの要素を強くしたり、
ロンドンでは、よりソウルフルになったり、
ベルリンでは、テクノ系にシフトしたりと、
沖野スタイルをベースにしながらも
自分の振り幅の中で、
若干方向性を修正しながら、
その都市にあったプレイを模索して行く訳です。
モスクワでは、
最初から自分のペースで出来たのも良かったのでしょう。
全く同じ選曲ではありませんが、
渋谷にいるのと全く同じ気持ちでDJができました。

ひょっとすると、
イリヤがTHE ROOMから持ち帰った何かが、
この街に根付いているのかもしれません。
イリヤ、ありがとう・・・。

イベントが始まるまで不安げだった彼も、
ご機嫌で楽しんでくれいるようです。
そして、踊りの妖精(笑)は、
フロアーのグルーヴを牽引し続けています。
セクシーにしてファンキーなダンスで・・・。

僕達は、
住む国も話す言葉も違うけれど、
音楽を通して心を通わせる事ができるんです。

そう言えば、
この日、
オハイオ・プレイヤーズで終わる辺りまでが、
THE ROOMと同じでした。
朝方のTHE ROOMの雰囲気を、
ロシアの人々と味わうって、
何か不思議な感じがしましたけど。

DJ を終え、
ブースから出た僕に、
皆が話しかけて来ました。
そして、皆が口々に言うんです。
「モスクワに来てくれてありがとう、
そして、素晴らしい音楽をありがとう!」

そう、ロシアでも、まともな音楽を聴く機会は少ないのだとか。
僕が20年間やって来た事は、
間違ってなかったのですね。

彼等のような人が僕を待っていてくれる限り、
僕はその人達が住む街を訪れる事でしょう。

それは小さなコミュニティーですが、
国境を越えて世界のあちこちで繋がっているのです。

週末のカザフスタン/ロシアへの渡航で、
世界の広さと反比例する感覚の近さみたいなものを
実感しました。

僕はインターネットだけで
アルバムを作ったりもしますが、
コミュニケーションというものは、
対面のリアリティーを獲得した時、
より強く、そして、深くなるものだと信じています。

次の遠征は
メキシコ。

そこでも、
音楽という名の言語は、
僕と人々の心を結びつける事でしょう。

会場は、
アルマトイでも人気のクラブだとか。
2フロアーあって、
一つは、コマーシャルなサウンドがかかる
いわゆるナイトクラブ使用。
一方、
僕が回す方はソファーなんかも置いてあって
ちょっとラウンジっぽい内装で東京でいうと
ル・バロンみたいな感じ。

到着したのは
12時前だったけど、
既に宇宙人DJ(笑)観たさに長蛇の列。

全然心配する事なかったね。

オープニングを
ルスタフと
ロシアから僕に同行してくれたモスクワのプロモーター、
イリヤが担当してくれたんですが、
既に場内ノリノリ状態。

半分以上がロシア人だったかなー。
カザフスタンは旧ソ連なので、
ロシア人も多く住んでいます。

みんな
とてもフレンドリーで
オープン・マインド。

自分の出番が来るまで
フロアーで僕も皆と一緒に音楽を楽しんでいたんですが
次から次へと話しかけられたり
サインを求められたり
写真を撮られたり・・・。

ちなみに、
絶世の美女が
何人も
ダンスフロアーに居ましたが、
日本とは違って
とても気さくなんですよね。

日本の可愛い子ちゃん達に告ぐ、
彼女達を見習いなさい!

それが、
パーティーと言うもんでしょ!!

それから、
日本の軟派野郎にも告ぐ、
彼女達を警戒させているのは
君たちなんだから
もっとスマートに遊びなさい!

そうでなきゃ、
パーティーが盛り上がらないじゃないか!!

で、
僕のプレイがスタート。

ま、敢えて多くは書きません。
自画自賛になるので。

彼等が
僕を待っていてくれた事が
その反応から伝わって来ました。

何度も訪れた事のある都市では
なかなかない
熱狂的なリアクションでした。

しかも、
もう一つのフロアーが空っぽに・・・。

ラストに
2004年に恵比寿ガーデン・ホールで行った
KYOTO JAZZ MASSIVEのライブ録音から
CROSSBREEDをかけたんですが(これルスタフのお気に入りだって事を聞いていたので)、
感無量でした。
まるで、コンサート状態。
歓声と拍手に包まれ、
僕は、
DJになれた事、そして
日本から遠く離れた国でDJができる事の
ありがたさを実感していたのです・・・。
様々な障害を乗り越え、
僕をカザフスタンに呼んでくれた
ルスタフにも心からお礼を言いました。

で、
無事、
イベント終了!
と書きたい所なんですが、
そうは問屋が卸しません。

DJブースを降りると
汗まみれの巨漢がロシア語で僕に話しかけて来ます。

「○×△□%&@?*・・・」

僕にはさっぱり判りません。

ただ、酒を呑むジェスチャーをしているので、
一緒に呑みたいような・・・。

実は、
4時に会場を出て
6時の飛行機でモスクワ向うという
強行スケジュールだったんです。

彼と呑むより
絶世の美女達と歓談したいですよねー、当然。
カザフスタンでの残り時間も少なかったので。

お酒は要らないと
断ると、
彼は、
笑顔で頷いて、
別のモノを進めて来たんです。
酒じゃなくて
そっちを欲しいと勘違いされたんでしょうか?

ちょっと、ブログにはかけません(笑)。

勿論、断りますよね(再)。

フライトに乗り遅れたくないし。
しかも、過剰摂取は、生命の危険にさらされますから(苦笑)。

走って逃げましたよ!
ところが、
彼も
走って追いかけてくるんです。

件の
美女達が
僕を見て
笑っていました・・・(涙)。
カザフスタンって
何処にあるか知ってます?

サッカーが好きな人なら
かつて
ワールド・カップのアジア予選で
対戦した事あるから
知ってるかも知れません。

でも、
多くの
日本人が
カザフスタンの名前は聞いた事が
あっても、
何処にあるのかとか
どんな国なのかは
知らないのではないでしょうか?

実は
僕も
そんな日本人の一人。

今回行ってみて
驚いたんですが、
僕が滞在した
アルマトイは凄い都会でした。

勝手な想像で、
未だに
遊牧民が暮らしてる
草原が広がっている???
何て風に思ってましたから
思い込みって怖いですね(苦笑)。

ちなみに、
カザフスタン人は
顔が日本人に似ています。


ドバイで
日本人だと思って
女の子に日本語で話しかけたら
カザフスタンから来たって言われて
驚いた事がありました。

「お前、絶対
タケシやろー」
とか
「君、ひょっとしてケイコ
ちゃうの?」
何て
思ってしまう程の日本人顔でも、
ロシア語がペラペラで
全然言葉が通じないんです(笑)。

ちなみに、
日本人がDJでカザフスタンを訪れるのは
初めての事らしく
(松浦俊夫君が呼ばれてたような気がするんですが)、
プロモーターの
ルスタフが、
「みんな修也の事を
別の惑星から来たかのように
興味津々で待ち受けているんだよ」
と言っていました。
ちなみに
ルスタフは、
日本のクラブ・ミュージックが大好きで、
THE ROOMにも遊びに来てくれた事があります。

僕をカザフスタンに招聘する事は
10年来の夢だったらしく
念願が叶ったととても喜んでくれてました。

ちなみに、
イベント前には
記者会見なんてものまであって。
質問攻めに会いました。

顔はそんなに違わないから
外観が
珍しい訳じゃないと思うんですが、
逆に同じような顔して
世界中を飛び回ってる事が不思議だったのかも・・・。

さて
そんなカザフスタンの大都市アルマトイで
プレイをしたんですが、
実は
ルスタフが
オープン前にイベントの事を心配してたんですよね。

何でも
今回
僕の招聘は
トラブル続きだったらしく・・・。

まずは、
僕のビザの取得が危なかった事。
カザフスタンに行くのにビザが必要な事知らなかったんですよね。
ルスタフから連絡が来た時、
僕のパスポートは既にロシア大使館で預かり中・・・。
幸い、
ルスタフの知人が
カザフスタンの大使館で働いていたので
事なきを得ましたが、
一日遅かったら、
ビザの申請の期限に間に合わず、
発給されなかったとか(汗)。

それだけじゃないんです。
僕がカザフスタンに来る1週間程前に、
実はフライトが1日ずれていた事が発覚!
ルスタフが気付いたから良かったようなものの、
もし、そのままになっていたら、
僕、ロシアの空港で(乗り換えしたので)、
途方に暮れていたでしょうね。
「今日のフライトじゃないよ、
このチケット・・・」って。

僕がカザフスタンに来るのを
10年も待ったルスタフも
アルマトイの空港で途方に暮れていたかもしれません(苦笑)。

しかもまだあるんです!
何と、イベントの3日前に突如、
クラブが原因不明の停電状態に陥り、
開催が不可能になるかもしれないという
連絡がルスタフの元に・・・。

ほんと、踏んだり蹴ったりでしょ?

何とか復旧してイベントが行われる事にはなったんですが、
直前の告知(ルスタフはラジオ番組を持っていて
イベントの告知をラジオ局で大々的にやる事になっていた)では
変更の可能性もあった為、
会場の場所を伝えなかったらしく
この効果的なプロモーションのチャンスを活かせなかったので
集客が不安なんです・・・と心情を告白。

3度ある事は4度ある?

いやいや、
全てを乗り越えて来たんだから
なんとかなるでしょう。

それにしても、
どうしてこういうトラブルが
僕の旅には起こるのだろう?

ブログのネタにはいいけど(笑)。

で、
どうなったと思います?


成田にいます。

空港で
今度僕が出す、成田空港オフィシャル・コンピ?
「MUSIC FOR NARITA AIRPORT(仮題)」の
ジャケットのラフを確認しています。

何だか、不思議な気分・・・。

そして、
これから
モスクワに向かいます。
2年振りかな?

その後、
カザフスタンヘ。

僕、
カザフスタンに、
初めて行くんですよね。

世界20都市ツアーの一環です。

レポートしますね。

では、

HAVE A NICE DAY!