蜷川幸雄さんへ。
天に召されたなんて、未だ信じられません。
初めて会った時、
「君みたいな人はシェイクスピアをやらなきゃいけないよ!」
って言ってくださいました。
初めて芝居をした時、
「馬鹿野郎!」「もっと素直になれ」「自分を出して良いんだぞ!」「それでいいんだ!」
って、色々教えてくれましたね。
舞台での生き方を教わりました。
公開稽古では「むなしく美しいから」と僕に想像する知恵を与えてくれました。
大変だった時も、影でそっと支えてくれましたね。
もっともっと話したかったです。
世界で勉強してますと話した時にも、また芝居をやろうと声をかけてくれましたね。
実現しないことがこんなにも悔しいことだと今は痛感しています。
どんなに辛くても苦しくても一言も弱音を吐かず、すぐに復帰して僕たちに檄を飛ばしてくれた蜷川さん。
時々肩もみをさせてもらった時の大きな背中 はまったく歳を感じさせない偉大な背中でした。
今も蜷川さんの作品、スタッフさん、カンパニーのみなさんに凄く影響力を受けてます。
寂しいです、もう一度芝居をしたかったです…
大先輩の背中を追いかけて頑張るしかないですね。
どうか天国からも檄を飛ばしてください。
心から感謝とご冥福を申し上げます。
塩谷 瞬