Bunkamura20周年記念企画


「 THE COAST OF UTOPIA 」


10時間3部作と言う
壮大な時間と人生と革命の物語
沢山の信念と希望と哲学と不幸が入り混じり
歴史を作ろうとし
時代に翻弄される姿が
熱く
そして儚い

沢山名言を感じさせてくれた

俺にとって
すごく共感出来る作品でした

今の時代
特に日本は情報化社会で
何不自由なく暮らせる時代
何も考えなくても時間は進み
個々の人と社会は
本質を捉える力が衰えて行く

この時代の葛藤
無から有を生ずるが如く
意見を言い合い
哲学やそれぞれのスタイル
栄光と妬みが生まれて行く姿は
日本の戦後の復興期と同じで
力強く
人と人のキヅナが強い社会を
作ってくれるんじゃないかと思う

この歴史は受け止めて
自分達も強く生きなきゃ行けないな
と感じました

ありがとう

思いはどんどん出てきちゃうので本編へ…

第一部
「VOYAGE」
物語は
名門貴族バークニン一家から
始まる
父アレクサンドルと妻
そして四人の娘の会話から始まり
長男のミハエルが家に帰って来る
家族の絆や
結婚に関しても描かれ
幸せな家庭から
ミハエルの士官学校退校事件
から少しずつ離れて行く

モスクワに舞台を移し
ゲルツィン
オガリョーフ
ベリンスキー
ツルゲーネフ
スタンケーヴィチ
と会い
詩人達の縁をそれぞれ深め

愛と愛憎と理想の狭間でもがく姿が描かれる

第二部
「SHIPWRECK」

ここではゲルツィンの家庭
人生が深く描かれる
流刑から外国旅行の許可を貰いパリへ

奇妙な共同生活から裏切り

青春時代から生活者へ

そして愛する者との別れ…

母国
ロシアの迷走を見つめる
ゲルツィンの孤独な姿が克明に浮かび上がる

第三部
「SALVAGE」

失意の内に亡命したロンドンから始まる
ゲルツィンは自宅を亡命者達の社交場として提供して
そこで得た人脈と仲間で
ロシア ポーランド自由印刷所を立ち上げる
そして自著「向こう岸から」
を念願のロシア語で出版
盟友オガリョーフと大衆紙「鐘」を創刊

ロシアは農奴解放を実現するが不徹底な改革に落胆
流刑地から逃亡した強硬派となったバークニンとも決裂
壮年期を迎えた彼らの胸に去来するのはどんな思いなのか…
追い求めた革命の意義
本当の人間の幸福とはなんなのか…