シュンタスの台本置き場 兼 日記帳

自分の書いた声劇用台本を掲載していきます。
二次利用は許可なしでOKです(コメント・メッセージ等で感想など貰えるとすごく嬉しいです!)・・・たまに日記帳に化けます。


テーマ:


「あさきゆめみし」 著者:シュンタス


【比率】

♂:2 ♀:2


【役表】

浅喜・機械   ♂:
凛汰・魔王   ♂:
凜華      ♀:
飛鳥・勇者   ♀:


※1 アメブロの仕様上、2ページに分割し、前編・後編としていますが、
   この台本はもともと一本の台本です。前後で比率の変化もございません。
   お手数ですが、前編が終わったら後編のページに飛んでご使用ください。
   こちらが前編になります。  http://ameblo.jp/shun-daihon/entry-12092371802.html

※2 機械はScene7前半の1セリフのみです。見落としに注意してください。



【登場キャラ】

浅喜 現(あさき うつつ)♂

25歳。自らを<夢見師>と名乗る胡散臭い髭面の男。
本音が全く読めない天邪鬼。話し方は緩い。
凛汰の住む古アパートに1か月前に引っ越してきた。
今はなんやかんやで五葉家と交友関係?にある。


<夢見>の力:夢を見ている者の脳波と、自分の脳波を限りなく同調(シンクロ)させることで、
          見ている夢を覗いたり、介入(相手の脳波を乱す)することができるようになる。
          また、手を繋ぐことで自分以外の者にもイメージを共有することができる。
          しかし<夢見>を行うには、ある条件を満たさないといけないらしく・・・?



五葉 凛汰(ごよう りんた)♂

19歳の大学2年生。
浅喜 現に助けられたことがきっかけで交友関係?を持つように。
オカルトなど信じないステレオタイプな人間。ぶっちゃけ性格悪。
いつか浅喜の持つ力のネタを暴こうと今日も傍らに立つ。



五葉 凜華(ごよう りんか)♀

17歳の高校2年生。凛汰の妹。現の持つ力に救われた経験がある。
それ以来、同じ古アパートに住む現の世話を(兄弟で)見るようになる。
性格は活発で、正に竹を割ったような女性。両親が海外赴任で留守のため、
世話焼きスキル(笑)が日々上昇中。なお、色恋沙汰には疎い模様。



西園寺 飛鳥(さいおんじ あすか)♀

17歳の高校2年生。凛汰の妹、凜華のクラスメイト。大人しい良い子。
裕福な家の生れで、品行方正を地で行く現代では珍しいタイプのお嬢様。
周囲の人間からも人気があり、父親もその将来を期待しているらしい。
どうやら最近、お嬢様には悩み事ができたようで・・・?


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【 Scene10: 囚われの姫 】


凜華「う、ん……あれ、ここは……?」


浅喜「お目覚めですかぁ? プリンセス?」


凜華「へ? 浅喜さん……って、うわっ! 何この格好!?」


浅喜「ふふっ、ドレス姿もなかなかお似合いですよ。
   どうやら凜華さんは、囚われのお姫様に配役されたようですね」


凜華「ああ、そういう仕組みなんだ。浅喜さんは……なんなのそれ?」


浅喜「私に関する情報が少なかったのでしょうね。とりあえず、
   何か悪いことをして捕まった囚人でいいや……といった感じでしょうか」


凜華「違和感ないのが逆にすごいね……」


浅喜「……なんと失礼な。こんな人畜無害な人間を捕まえて……ふふっ」


凜華「い、いやマジで怖いから。浅喜さん」


浅喜「それにしても、凛汰くんと散り散りになってしまったのは誤算ですねぇ」


凜華「あっ! そう言えば、にーちゃんがいないよ! 大丈夫なの!?」


浅喜「まぁ大丈夫でしょ、きっと。彼、図太い神経してますから」


凜華「……こんな状況なのに、納得できちゃった自分が怖いよ」


浅喜「それに、このシチュエーションで私が自由に動けるというのは好都合です」


凜華「これからどうするの? どうしたら飛鳥っちを助けられるの?」


浅喜「まずは、彼女の深層心理を探る必要があります。
   なにが彼女を夢に繋ぎとめているのか……それを知らなければ(立ち上がる)」


凜華「わ、私も行くっ!」


浅喜「いえ、ダメです。凜華さんはここに居てください」


凜華「でもっ……」


浅喜「彼女が凜華さんを囚われのお姫様にしたのは、何故だと思います?」


凜華「……危険が少ないから?」


浅喜「半分正解」


凜華「うー……分からないよ」


浅喜「なに簡単なことですよ。貴女に知られたくないことがあるから、です」


凜華「……」


浅喜「私に関しては、初対面ゆえの警戒心からだと思いたいですが……
   凜華さんを牢に閉じ込めたのは、つまりそういうことでしょうね」


凜華「じゃあ私には、なにもしてあげられないの……?」


浅喜「いいえ、むしろ貴女にしか彼女を救えませんよ」


凜華「え……?」


浅喜「まぁ、ただの勘ですけどね……さて、それではちょっと行ってきます」


凜華「で、でもどうやってここから……って、え!? そんな簡単に鍵開くの!?」


浅喜「私は夢見師ですからぁ……ふふっ。それでは、お仕事開始といきますかね」


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【 Scene11: 貴女の夢、見させて頂きました 】


飛鳥「――――魔王、覚悟っ!」


凛汰「ちょまっ! あぶねえって! マジで死ぬって!!」


飛鳥「どうしたっ! そんなものですかっ! 魔王っ!」


凛汰「だから人違いだっつーのーっ!!」


浅喜『あーもしもし。凛汰くん、聞こえますか』


凛汰「へ……? 浅喜かっ……どこだっ!?」


浅喜『今は凛汰くんの意識に直接語りかけています。ふふっ』


凛汰「きもいっ! ってかどうでもいい! 殺されかけてるんだ早く助けろっ!」


浅喜『それは、西園寺さんに、ですか……?』


凛汰「そうだよ! なんとかしろって! うわぁっ……!!」


浅喜『なるほど』


凛汰「なに冷静に納得してんだよっ! マジで死ぬって!」


浅喜『……殺されるのも、良いかもしれませんねぇ』


凛汰「は、はぁ……!?」


浅喜『少しだけ、時間を稼いでください。それでは』


凛汰「お、おい……浅喜? 浅喜っ……!!」


飛鳥「ちょこまかと……逃げるんじゃないっ!」


凛汰「くっそ覚えてろっ……ノータリンのインチキ超能力者がーっ!!」


(浅喜、凛汰との交信を終え飛鳥の意識内を歩き回る。)


浅喜「大変そうですねぇ、ふふっ……凛汰くんのためにも、
   早めにやることやっちゃいますかぁ。後が怖いですしねぇ」



(浅喜、木製のドアを開けると女の子らしい部屋へと辿りつく。)



浅喜「ここは、西園寺さんの自室……でしょうか。

   ふむ、実に女性らしく……可愛らしい部屋。

   さぞ、両親から可愛がられているのでしょうね。

   しかし、何故でしょう……閉塞感が漂っている。

   息苦しい。これは、彼女が望んだ空間ではない?

   押しつけられたモノ、か……カレンダーが2つ?

   なるほど……目眩がしますねぇ、これは。
 
   <一年間のスケジュールが全て埋まっている>とは。

   1つは、プライベート用ですか? びっくりですねぇ。

   正に箱入り娘。そりゃ、夢の世界に逃げたくもなる。
  
   おや? 机の上に写真立て……映っているのは凜華さん。

   修学旅行の思い出、でしょうか。そして、日記。

   ちょっと失礼して……これは……ふふっ、なるほど。

   そう言うことでしたか。これは、意外な展開ですねぇ。


  
(浅喜、日記を閉じて丁寧に引き出しにしまう。)



浅喜「――――貴女の夢、見させて頂きました」       


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【 Scene12: 貴女の望む物語を 】


(古城の内部、大広間で対峙する勇者と魔王。)


凛汰「(物陰に隠れている)くっそっ……しつこいなもー」


浅喜『おまたせしました、凛汰くん』


凛汰「あ! お前っ、浅喜っ! このクサレ外道がっ!!」


浅喜『目の上の人間に対してクサレ外道はないでしょう。
   ……たった今、彼女の抱える闇が分かりました。これで一安心です』


凛汰「安心してんじゃねぇよ! 分かったならどうすればいいか教えろスカポンタン!」


浅喜『それじゃあ……死んでもらえます?』


凛汰「は……?」


浅喜『西園寺さんに殺されてください。それが彼女を救う唯一の方法です』


凛汰「おい、冗談は……」


浅喜『残念ながら、冗談ではありませんよ。あ、大丈夫です。
   現実世界で死ぬことはありません。それは私が保障しましょう』


凛汰「……素直に切られろってか? あの、いかにもな勇者の剣で?」


浅喜『正義は必ず勝たねばなりませんからね。それが彼女の望んだ物語です』


凛汰「……痛いか」


浅喜『西園寺さんが想像した、剣で切られる痛みを味わうはずです。
   とはいえ、思い込みがちょっと激しい普通の高校生ですから』


凛汰「お前なぁ……他人事だと思って……!」


浅喜『ちなみに、ここで凛汰くんが殺されないと……私たちは一生、
   この夢の世界で生きていくことになります。もちろん凜華さんも』


凛汰「……脅しかよ。最低だなっ!」


浅喜『事実ですから』


凛汰「……分かったよ。やってやるさ! どうせ夢の中だしなぁ!?」


浅喜『ふふっ、さすが凛汰くん……そうそう、できれば派手にやられてくださいね』


凛汰「魔王になりきれってことでいいんだろ……!?」


浅喜『できますか?』


凛汰「得意分野だっつーのおおぉー!!」



(凛汰、飛鳥の前に飛び出す。)



浅喜N「かつて、かの有名なジークムント・フロイトは言った。
    <夢は現実の投影であり、現実は夢の投影である>、と」


飛鳥「そこに居たか……魔王めっ! お姫様を解放しなさいっ!」


魔王「……ふははっ! それは命令か、勇者よ。
余は混沌を統べる魔界の王ぞ……頭が高い! 跪け!!」


勇者「う、ぐっ……なんて負の圧力っ! 動けないっ!」


凛汰M「すげぇ……俺ってこんなことできたのか! よーし……」


(魔王の負のオーラによって抑え込まれる勇者。)


浅喜N「かつて、フロイトは語った。
    <夢の解釈は、無意識の活動を熟知する王道である>、と」


魔王「……滑稽だな。その程度の力で、余の混沌を抑え込もうなどと」


勇者「うっ……あぁ……!!(苦しむ)」


魔王「余につき従え。さすれば命だけは助けてやろう」


勇者「……断りっ……ますっ!!!」


魔王「こやつ、余の束縛を力ずくで解こうと言うのか……?
   ふっ、あっはっはっは! 良かろう! 抗って見せよ! 抗えれば、だがなっ!!」


勇者「貴方なんかに……屈してたまるものですかぁーっ……!」


魔王「受けて立とうぞ……勇者ぁあああああああ!!」


勇者「うぁあああああああああ!!」


凛汰M「うぐっ……! 夢って分かってても……怖ぇえっ!!」


凜華「――――止めて二人ともっ!!」


飛鳥「え……?」


凛汰「なっ……!」


浅喜『り、凜華さん? ……何故そこに……』


凜華「喧嘩はダメだよ! どうして2人が傷つけあわなきゃいけないの!?」


飛鳥「……だ、だって、凜華さん……魔王は貴女を閉じ込めて酷いことを……」


凜華「別になにもされてないって。飛鳥っちが勝手にそう思い込んでるだけでしょ」


飛鳥「で、でも……この人は……凜華さんの自由な時間を奪っているじゃないですか!」


凜華「まぁね。確かに自分勝手だし、傲慢だし、妹の気持ちも考えてくれないし。
   ホント、ダメダメな兄貴だよ。でもね……私にとっては大切な家族なんだ。
   大事な人なんだ。だから……自由な時間を奪われるなんて、思ったことない」


飛鳥「あ……うぅ……」


凜華「私が好きでやってるの。心配してくれるのはホント嬉しいけど、勘違いだよ」


飛鳥「なんで……どうして……」


凜華「ホントは……知ってたんだよ。だから、私のせいかもって……」


飛鳥「え……?」


凜華「……ちらっと見ちゃったんだ、飛鳥っちの手帳。
   もう、習い事のスケジュールがびっしりでさ! びっくりしちゃったよ。
   嫌なんだよね? ストレス溜まってるんだよね? 同じような私を見て、たまらない
   気持ちになっちゃったんだよね。 だから私は、今日飛鳥っちを遊びに誘ったんだ」


飛鳥「凜華、さん……」


凜華「自分のしたいようにやればいいんだよっ!って、伝えたくて」


飛鳥「自分の……したいように……」


凜華「……そ。我慢なんてすることない。素直に生きればいいじゃん!
   だって……夢も、<現実だって>……飛鳥っちの物語なんだからさ」


飛鳥「……うぅ……うぅ(泣き)……でも私、良い子でいなくちゃ……」


凜華「……しゃらくせーな。飛鳥っちが幸せじゃなきゃ意味ねーんだよ!」


飛鳥「り、凜華さんっ……!?」


凜華「……ねぇ、飛鳥っち。お互い腹割って話したしさ。
   私たち本当の友達……いや、もはや親友だよね?」


飛鳥「え? し、親友……あ、はい……!」


凜華「じゃあ、その親友からのお願いね」


飛鳥「は、はい……」


凜華「いい加減……さっさと目ぇ覚ませやーっ!!(ビンタ)」


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

【 Scene13: 親友 】


凛汰N「――――ここからは後日談。
    親友から火の出るようなビンタをくらった西園寺は、
    無事……なのかは分からないけど、苦しい夢から覚めた。

    事の発端は、親の過保護による厳しいスケジュール管理だった。
    凜華が同伴して、西園寺の親に習い事を減らすよう直談判した結果、
    両親も西園寺が本当にやりたいことだけ続けるということで納得したみたいだ。

    それからというもの、凜華曰く、西園寺には笑顔が増えたとのこと。
    まぁ、めでたしめでたしと言いたいところだがね。俺がまるで魔王のように
    勘違いされていたのは、どう考えても、凜華が俺を日常的に悪く言ってるのが
    原因なわけで……これは魔王的お仕置きが必要かもしれないと思う今日この頃だ」



浅喜「……いやぁ、しかし驚きましたよ。夢見師ならまだしも、牢の鍵を開けて、
   なおかつ2人のいる空間まで自力で到達するなんて……普通ありえませんから」


凛汰「そんなん、たまたまだろ」


浅喜「これは凛汰くんが言っていた愛の力というのも、あながち間違いじゃないかもですね」


凛汰「ば、馬鹿じゃねぇの……なにが愛の力だよ」


浅喜「自分勝手だし、傲慢だし、妹の気持ちも考えてくれないし。
   ホント、ダメダメな兄貴だよ。でもね……私にとっては大切な家族なんだ。
   大事な人なんだ。 うーん、なんて感動的なセリフでしょう。正に兄妹愛ですねぇ」


凛汰「それ以上言ったら殺す。マジで殺すっ!」


浅喜「いやーん、にーちゃん怖いですぅ」


凛汰「いい加減にしろやコラ!!」


(凜華、家に帰ってくる。)


凜華「ただいま。あ、浅喜さん来てたんだ」


浅喜「おかえりなさい、凜華さん」


凛汰「……おかえり、早く飯頼むぞ(照れ)」


凜華「分かってるって……ちょっと待ってよ、着替えるから。
   あ、そうだ! 今日はビックニュース持ってきたから!」


凛汰「あ? ビックニュース? なんか、嫌な予感が……」


浅喜「あ、そうそう凛汰くん。ちょっと耳を貸してください」


凛汰「んだよ……」


浅喜「(トーン下げて)実はですね、言いそびれてたんですが……
   西園寺さんのストレスの原因、どうやら家のことだけじゃないみたいなんですよ」


凛汰「はぁ……!? それって、まだ完全に治ってないってことかよ?」


浅喜「いえ、もう夢にうなされるようなことはありませんよ。ですが……」


凛汰「な、なんだよ?」


浅喜「その可能性は常にある……ということです。
   ですから、西園寺さんにはなるべく、優しくしてあげてくださいね」


凛汰「つってもな。別にそうそう合うわけでもないし……」


浅喜「ふふっ、西園寺さんの日記。読んじゃったんですよ、夢の中で」


凛汰「は……? 日記?」


浅喜「そこにはこう書かれていました……」


凜華「おまたせ! あ、そうそう飛鳥っち、うちのアパートに引っ越してくるから!」


凛汰「は? ……はああぁ!?」


浅喜「修学旅行、凜華さんと一緒の部屋で楽しかった。
   叶うなら、凜華さんと一緒に暮らしたいなぁ、とね。ふふっ」


凛汰「ははっ……嘘……だろ……?」


浅喜「優しくしてあげてくださいねぇ」


凜華「そんなわけで! よろしくねっ! にーちゃん!」



浅喜N「―――――そう、これは……アナタとユメの物語」



FIN


→ 前編へ!


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