相続不動産、3割が「利用せず」/国交省土地白書 | 週刊住宅ブログ

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 親族から不動産を相続した人のうち、相続資産を利用していないと答えた人の割合が住宅では2割弱、土地では3割にのぼることが国土交通省がこのほど発表した2012年度版の土地白書でわかった。

 すでに住まいを持っていたり、生活している場所と離れていることなどが利用しない理由の過半を占めており、国交省は「相続をきっかけに有効活用が進まない不動産が増加するおそれもある」と指摘している。

 相続した不動産を利用していないと回答したのは、住宅で16.8%、土地で32.2%。このうち、「維持管理をしていない」という回答は住宅で3割弱だったのに対し、土地は半数超にのぼるなど違いがあった。

 利用しない理由としては、住宅では「住まいを持っているから」が63.5%と最も多く、立地や老朽化を要因とする回答も目立った。土地では、立地を理由とする回答が6割近くを占め、住宅ではほとんどなかった「特にない」が2割超だった。

 「相続資産を利用している」と答えた人のうち、住宅・土地ともに最も多かったのは自己利用。親族や他人に賃貸したり、売却するケースは1割強にとどまった。「不動産を相続する可能性がある」と回答した人に実施したアンケートでも同様の結果が出た。

 土地白書では、空き地などの増加により、雑草の繁茂やゴミの不法投棄といった問題があるとするアンケート結果も収録している。
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