電動送風機(KSB-H07/ターボシリーズ)が突然動かなくなったとの、ご連絡を頂いて現場で確認させて頂きました
送風機は昨年10月にご採用頂いた2台中の1台で、漏電の症状もあるとの事
用途は至ってシンプル、吸込口開放で周囲の空気を吸込み機械装置内の製品を吹飛ばす為にダクトホースでブローのイメージです
先ずは、羽根車を手回しでチェック
違和感や異音も無くOK
モーターに鼻を近づけて臭いを
やはり『あの臭い』が・・・・
端子箱を開けて中を見てみると、ホコリやらカスやらも混入しており、
一応、テスターで絶縁を確認すると・・・・
やはり、V・W相が絶縁不良と判明
こうなれば話は早く、俗に言う『単層焼け』とか『シングル焼け』と言われる状態で、早速、持参した送風機と交換作業をさせて頂きました
ちなみに、こちらが焼けたモーターコイルです
さて、問題は原因ですが
結論から申し上げると、私の経験ではかなり高い確率で電気の制御側の問題かなと診断をさせて頂きました
今回のケースの場合、周囲温度も北海道の常温環境で電動機にかかる温度負担は少なく、電流値2.5Aと余裕ありで、頻繁にON/OFFを繰り返している等の特殊な事情もありませんし、総体的に使い方としての問題点は見当たりません
そこで、着目したのが電気制御側で、写真でお伝えは出来ませんが・・・・
そこそこ年季の入った機械制御盤に、明らかに後付けした春○電機製の開閉器(押釦スイッチ)があり、盤内を拝見させて頂きましたが、機番もなく、私が見た限りでは送風機用の遮断機とか保護回路(サーマル)らしきものが確認出来ませんでした
残念ながら、電気を請負った技術者に立会を頂け無かった為、確定した話では無い事を前提に・・・・
おそらくは本当に保護回路が無いか、あるいわ、あっても劣化などで接点不良などを起こしていて単層運転に至ったが私の察致です
実際、漏電現象も生じていたとの話からも、保護回路が機能していなかったのは明らかで、結果的にダメージを受けた送風機(モーター)は交換しましたが、制御的な問題であれば、また同じ事象が発生する可能性も高い事から、後日、改めて電気業者様に確認をして頂く事に致しました
このようなケースの場合、経験上かなりの確率で電気系の劣化が原因であった事が多く、特に遮断機付きのスイッチなどは接点も擦り減ってしまうので、日頃の点検は電気系も含めてお願いします
昭和電機札幌
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