序章 エンターテインメントビジネス(再構成) | 「闘想家」“Show”大谷泰顕の『世の中バカなのよ』(回文)

序章 エンターテインメントビジネス(再構成)

ここを訪れし皆様
お疲れ様です。

さて、実は去る9月4日(日)の朝、
新番組『仮面ライダーフォーゼ』がスタートしました。
これは、「仮面ライダー生誕40周年記念」の冠がついた
作品であります。

そこで昨年掲載した『仮面ライダー経済学を把握せよ!』の序章を、
あらためて取り上げたいと考えました。

昨今のエンターテインメントを取り巻くビジネス事情を紐解いた場合、
マット界(格闘の世界)にいる自分の目から見て、
非常にうまくやってるな、
と思うものがいくつか存在します。

例えば、AKB48。
例えば、ソフトバンク(とくにiphoneやipadを取り巻く戦略)。
例えば、海外ドラマ(『24』『プリズンブレイク』をはじめ、韓流ドラマに至るまで)。
例えば、『機動戦士ガンダム』や『新世紀エヴァンゲリオン』の、
等身大を出現させるまでに至った展開。
例えば、昨年公開された『借りぐらしのアリエッティ』を含む、
いわゆるスタジオジブリによる手法。

ほかにも、ドラマ『踊る大捜査線』や『相棒』も含め、
単なる一過性の「点」で終わらせず、次々と「線」をつないでいき、
引いては「面」にまで仕上げていくビジネスの仕方は、
本当に見事と言ってよいように思います。

おそらくその最高峰が、
ディズニーランドや『スターウォーズ』を取り巻く形態に
なっていくのではないでしょうか。

そんな状況を踏まえた上で話すなら、
日本にはもうひとつ、
世界に誇るエンターテインメントビジネスが存在します。

それこそが『仮面ライダー』であります。
もちろん、自分たちが子どもの頃に見た、
あの特撮ヒーローです。

「やられた! 今度はこの手で来たか!」
 
果たして、『仮面ライダー』を見続けてからいままで、
いったい何度そう思わされたでしょうか。
その戦略は、まさに神がかり的。

次から次へ、あの手この手で
こちらの気を惹くのであります。
 
手元の資料によれば、原作漫画である石ノ森章太郎先生の
『仮面ライダー』の連載が開始されたのが1971年春。
そしてその2週間後、テレビ番組としてお茶の間に
『仮面ライダー』が登場することになります。
つまり、それからおよそ40年という長きに渡り、
『仮面ライダー』はその存在感を失っていないのです。

当然のことながら、
日本においてそれだけの長期間、
まさに拡大再生産を
し続けているキャラクターはほかに類を見ません。

もちろん、そこには理由があるです。
たしかに、最初は子ども向け番組としてスタートしたとはいえ、
御上のお墨付きをいただいたわけではないのだから、
普通に考えればそれだけの長きに渡って『仮面ライダー』が続くはずがない。
それが未だに隆盛を誇っているとは、
いったいどういうことなのか……。

さて、自分と『仮面ライダー』との接点は、
大まかに言えば、いわゆる視聴者でしかありません。
なぜなら自分は、先にも述べた通り、
マット界(格闘の世界)の住人だからです。

つまりは『仮面ライダー』ではなく、
どちらかと言えば『タイガーマスク』に近い。

もちろん、自分が幼い頃にテレビで放送されていた
(いま現在は「昭和ライダー」と呼ばれる)『仮面ライダー』は、
ほとんど欠かさず放送を見ていたし、
その玩具も随分手にした記憶はあるものの、
自分が大人になるにつれ、
自然と『仮面ライダー』は視界から
ハズれる対象となっていたのであります。

ではなぜその自分が、
『仮面ライダー』に魅了されてしまったのか。

きっかけは、自分が関わっている
仕事に由来していたのであります……。


 2011年9月6日                          “Show”大谷泰顕
 

序章(其の弐) きっかけは桜庭和志に続く】

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