アーノルド・ガンダーセンってだれ? その4 | 日々の備忘録

アーノルド・ガンダーセンってだれ? その4

以上、公開資料でアーノルド・ガンダーセンの略歴を見てきました。

日本で彼は”博士”とか”原子力工学界の生きた伝説”とかトンデモ説をもっともらしく聞こえさせる肩書きが付けられていますが、実際には博士号を持ってはいないようだし、”伝説”といわれる活動はどうやら原子力業界で働いてきた実績というより、1990年以降のWhistleBlower、内部告発者としての活動を示しているようです。

彼の名前を知ったのは東電福島原発3号機の水素爆発をもっともらしく、「3号機の使用済み燃料プール内の核燃料が即発臨界を起した」というセンセーショナルなビデオを公開したのを見てからです。

1号機の爆発と桁違いに大きかった3号機の爆発は、キノコ雲を連想させ、一見もっともらしく聞こえましたが、「使用済み核燃料が一度水素爆発の爆風によってメチャメチャに壊され臨界形状になり核爆発した」、と原子炉物理/原子核物理をかじったことがある人なら「ハァ???」となる珍説を解説しているのを見てこの人はトンデモだな、とピンと来ました。

いまだに日本国内では彼の言説を疑うことなく信じ、”博士”とか”原子力工学界の生きた伝説”とかウソの称号を付けて流布している方がたくさんいるようですが、もうちょっと見る目を鍛えた方がいいのではないでしょうか。