PCが使えない間、テニス男さんの携帯電話を借りて2ちゃんねるのニュース系の板など臓器移植関連の板におりました。

個人的に、今回A案が通ってしまったのを残念に思ってます。私個人の考えではD案を推してました。

私は、これも完全に個人的な考えとして、脳死=人の死、という概念には賛成できません。


で、脳死移植(特に心臓移植)について私が考えることです。

ラザロ兆候というのをネットで探していただけると解りやすいのですが、脳死の患者さんは、体を動かします。初めてこの動画を見たときは体が固まってしまうほど戦慄しました。

心臓が動いていて、触ると温かく、髪も爪も伸び、体が成長して、しかも、動く。

あとは、「脳死移植は正しいか」などだったと思うのですが、本で読んだこと。あと、ネットで調べたこと。

脳死患者がドナーとなって、臓器を摘出される際、メスが入った途端、死んでいるはずのドナーが体をのたうちまわらせて暴れ、抵抗するのだそうです。また、死んでいるはずなのに、心拍血圧が急上昇して、手術スタッフが凍りつくことが多々あるんだそうです。

もうひとつ、脳死判定というもの自体がかなり曖昧な基準で、一度脳死を判定されたのに、後で回復する例が沢山あります。日本人女性で、ハワイで脳死判定を受けた女性が、ドナーになることを断って強行、帰国したところ、日本に帰って数日で意識を取り戻し、現在は普通に生活しているそうです。それほど、曖昧な基準です。

現在の日本をはじめ諸外国には、脳の血流が一発でわかる最新機器がありますが、脳死移植推進派は、何故かその最新機器を使うことを拒否しているということも知りました。この機械を使えば、脳死であるか一発でわかるのに。

もうひとつ、引っかかったこと。

「脳死患者がドナーになって移植をする際、臓器の摘出時に、非常な苦痛を感じている可能性が強い、脳死臓器移植はやめるべきだ」という意見の医師が、日本、アメリカ、ドイツなどでけっこうな数いる、ということです。確かに、死んでいるはずの体に麻酔をかけて臓器を摘出するっておかしいです。


そんなこんなでグレーゾーンがあまりにも多すぎるので、これが解明されるまで、私は脳死臓器移植(特に心臓など、摘出することになってドナーの死が確実になってしまうもの)には、反対と云わざるを得なくなりました。

臓器不全で、移植を待っている人がいるのは解っています。ですが、調べれば調べるほど恐ろしい真実がわかり、どうしても抵抗があり、私は自分や家族、大切な人の臓器を提供する気になれません。

人間の体って物なの?パーツなの?という抵抗感もあります。

生体移植(腎臓や、部分肝臓など)などは、移植に賛成ですが、ひとつしかない臓器や、再生できない臓器は基本的にドナーを殺すことになるので、移植反対、という考えです。

その分、人工細胞、人工臓器の開発を、本当に国を挙げてバックアップして、出来る限り早く実用化させてほしいです。人工細胞から作られた臓器であれば、誰も殺すことなく治ることが出来るからです。また、代替医療の方面(心筋の働きを高める為に、人工細胞から作った筋肉を植え付けたりする方法)も、もっとバックアップしてほしいと思います。山中教授の研究が、一日も早く実りますように。それで助かる人が増えますように、と思っています。


命のリレー、といえば綺麗に聞こえますが、実際は誰かが生きる為に、死をもって犠牲になっている人がいる。

それは、おかしいのでは?と思ってしまうのです。

今の私の考えは、自分が家族がドナーにならない代わりに、レシピエントになることも望まない、というものです。

非常に難しい問題ですが。

ただ、私は「自分や家族が脳死になったら、臓器提供をしたい」と考える方の邪魔はしたくありません。

自ら進んでドナーとなる方がもっとわかりやすくなるように、また、脳死患者の家族が傷ついたりすることの無いように、法整備を進めて、出来れば骨髄バンクのように「臓器バンク」を作って、登録している人はドナー候補、登録していない人は臓器提供に拒否している人、という線引きをきちんとしてほしいと思います。

でも、私は、人でなしなのかもしれない。


璃々子