模様様が美しいダマスカス包丁、
鋼をステンレスとニッケルの層で挟み、熱しては先の尖ったハンマーで叩いて、くぼみを作る。
くぼみを作ったあと、磨くと模様が現れ、
酸化液に付けて洗い流すと、さらに美しい模様が浮き出てきます。
この模様が東欧では既に失われた幻のダマスカス模様です。
言葉にしてしまうと簡単ですが、
実際には、復活させるまでに大変な苦労と努力があったはずです。
どちらかというと、そちらの方に興味があるんですが、
NHKBSで放送された、『イッピン! 包丁の町』ではこれ以上の情報がありませんでした。
番組の趣旨からそれちゃうからなんでしょうが、本当に残念。
とはいえ、驚くべきは、ハンマーで叩く技術。
トントンとリズムよく叩いているのですが、決して同じところを叩きません。
鍛造は、日本が世界に誇る匠の技で、
TVなどでもよく紹介されていますが、
一枚の丸い銅板を、ハンマーで叩きながら、
なべややかんなどに仕上げていく、恐ろしい技術です。
平らな板が、筒状になったり、口のほうが細い球形になったりするんです。
ツギハギや重ね折りなし、しかも胴の厚みは均一でばらつきもありません。
信じられますか?!
理屈がわかりません。
そんなことできるはずがないと、異議申し立てしたくなるところですが、
実際につくる人がいて、作られた商品が売られているのですから、
文句のつけようがありません。
しかもこの技術があったればこそ、
途絶えてしまったダマスカス模様を復活させ、美しい包丁を作ることができたわけですから、
何も言わずに快哉を送るのが、大人の対応というものです。
(それにしても不思議だなぁ~)
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