8月26日に「小野田直武と秋田蘭画」プレミアムトークに参加させていただきました。2016年11月26日~2017年1月9日に開催予定の「世界に挑んだ7年 小野田直武と秋田蘭画」(サントリー美術館)のプレイベント。正直、主として浮世絵の美人画や風景画が好きな私には「小野田直武」にも「秋田蘭画」にもそれほど興味がなかったのですが、高階秀爾さん、河野元昭さん、田中優子さんが熱を込めてその面白さを語っていただき、心動かされました。

 

そもそも恥ずかしながら小田野直武について知っていたのは、解体新書の図を描いていたことと、美術検定の教科書に載っていた「不忍池図」といった程度。

出典:Wikipedia 適塾所蔵『解体新書』

 

出典:Wikipedia

小田野直武『東叡山不忍池』(1770年代) 秋田県立近代美術館所蔵
98.5×132.5cm 絹本着色(Color on silk)

 

プレミアムトークにてその小野田直武に平賀源内が関わってくると聞いてこれは深掘りするべきものかもしれないと。

1773年7月に秋田を訪れた源内は直武と出会い、直武に西洋画の技法を教えたとのこと。同年12月には江戸に帰った源内のところに直武が上京して同居。源内の紹介で「解体新書」の挿絵を描いたりしたが、本格的に画業に打ち込み、秋田藩主佐竹曙山や角館城代佐竹義躬、そして司馬江漢にも絵を指導していたようです。

1779年に源内が刃傷事件を起こすと、直武は秋田に戻り、何とその翌年5月に急死してしまうんです。満30歳でした。

俄然直武に興味が湧いてきますよね。

源内って人に着目すれば、私の好きな「鈴木春信」と源内は友人関係。源内が直武と知り合う前に春信は亡くなっているようなので春信と直武の面識はなかったようですが、春信は錦絵を生み出し、直武が蘭画というものを生み出したということを思えば、源内という人が疾走することでなんと豊穣なるものが芽吹いたことかと思ったりもするのです。

 

ということで、最低限下記の本を読みこなして、11月の「小田野直武と秋田蘭画」展にて作品を鑑賞したいと考えています。

特に「不忍池図」は必見かと思いますが、展示期間が11/16-12/12と期間限定なんですね。お見逃しなく!

 

 

 

 

 

 

【開催概要】

会期2016年11月16日(水)~2017年1月9日(月・祝)
※作品保護のため会期中、展示替を行ないます。
開館時間10:00~18:00 (金・土は10:00~20:00)
※12月22日(木)、1月8日(日)は20時まで開館
※いずれも入館は閉館の30分前まで
※shop×cafeは会期中無休
休館日火曜日
※1月3日(火)は18時まで開館 ※12月30日(金)から1月1日(日・祝)は年末年始のため休館
入館料一般当日 ¥1300前売 ¥1100大学・高校生当日 ¥1000前売 ¥800※中学生以下無料
※障害者手帳をお持ちの方は、ご本人と介護の方1名様のみ無料
[チケット販売場所]
サントリー美術館(火曜日、展示替え期間中を除く)
チケットぴあ:Pコード 767-760(前売・当日券共通)
ローソンチケット:Lコード 32910(前売・当日券共通)
セブンイレブン:048-004(前売・当日券共通)
イープラスにて取扱い
※プレイガイドでの販売は一般券のみ
※前売期間は2016年9月10日(土)から11月15日(火)まで
※サントリー美術館受付での前売券販売は10月30日(日)まで