こんにちは!昆虫班のY.Iです。
まずは明治大学新入生の皆さん、入学おめでとうございます!今年はコロナの影響で入学式中止などいろいろ変則的で大変だとは思いますが大学生活楽しんでいきましょう!しょくほ入ってくれたらうれしいなぁ
さて、今回は3月中旬に群馬県の雑木林にてオサ掘りを行ったのでその様子をお伝えしようと思います。
と、いうわけであらかじめGoogleマップで目星をつけておいた雑木林へ
この雑木林はわりと管理がしっかりされているようで林床が明るく、ササが繁茂している場所も限られています。すごく歩きやすい(^^)
簡単に手で崩せるくらいの材がたくさんあったのでいくつか崩してみると...
クロナガオサムシがでてきました。本日1匹目のオサということで喜んでつかむと顔面にメタクリル酸をくらってしまいました(オサムシは外敵に襲われるとメタクリル酸を含む液体を腹部先端から噴出します)。めっちゃ顔面ひりひりする!目に入ると大変危険なので皆さん気を付けてください。
少し移動して見つけた赤枯れの朽木を崩していると、なにやら朽木の上を歩く小さな生命体がいたので捕まえてみました。
カニムシですね。同学年のカニムシ(人間)によるとオオヤドリカニムシという種で、通常は哺乳類に寄生してマダニを食べているそうです。動きがかわいい❤
ただ胴体だけみるとマダニにしか見えないですね。体長約5mm。カニムシとしてはbigサイズです。
さらに移動していくとオサの聖地である根返り(木が倒れて根が周辺の土ごとむき出しになったやつ)を発見!掘ってみると緑色に輝く甲虫がでてきました。アオオサムシです。このあたりの個体はカントウアオオサムシと呼ばれている亜種です。いやー、やっぱいろいろきれいなオサムシはいますが本州だとアオオサが一番きれいなんじゃないですかねw
亜種のくくりに関係なく個体ごとに色が違うのも面白い。
さらに掘り進めていくとまたオサっぽいシルエットが見えたのでカントウアオ追加!と思ったらなんか一回り小さいような...
うーん🤔エサキオサムシ?ただアオオサとして考えられなくもない大きさだしなぁ。でもさすがにここまで赤いアオオサはいないのでは?せめてオスがでてくれればゲニで判断できるんだけど...
最終的にこの根返りからはアオオサ4匹とエサキオサ?のメスが2匹でてきました。
次に小川の横にいかにもオサが冬眠していそうな崖を発見!掘ってみるとなにやら緑色の柔らかい球体がでてきました。
シュレーゲルアオガエルのようです。突然掘り起こされたので威嚇してふくれたみたいですね。誘拐したくなるほどかわいかったのですが飼育できる余裕がないので逃がしました。
その後オスのアオオサが1匹でたのですが既にアオオサのオスは2匹確保していたのでリリース。(私は採集する個体数を1種につき最大「2ペア+1個体」にするという謎のポリシーを持ってます)このとき時刻は15時。日没まで時間はまだあったのですが私まだ初心運転者で夕方の運転は怖かったので、ここで切り上げて後日でなおすことにしました。
というわけで2日目。1日目にとれなかったエサキオサ?のオスとカントウアオオサのメスの完品を狙います(初日捕まえたカントウアオのメスは触覚がおれていた...)。Ohomopterus狙うなら根返りや崖さがしたほうがいいんじゃね?と思いつつも軽い気持ちで倒木の樹皮をはがすと...
でました!エサキオサ?のしかもオス!材からでるのは予想外でしたwやっぱ挑戦って大事ですねw
そのあと1日目に発見した崖まで移動しオサ掘り開始!
このとき手元に落ちてきた落ち葉に面白いカメムシがついてました。
その後崖を掘っていきましたがエサキオサ?はでてもアオオサがなぜかでてきません。そこで、新たなポイントを探そうと崖を登ってみたところなんとオサの聖地(根返り)を発見!さっそく掘ってみるとなにやらでかいオサのシルエットが見えてき...てあれ?ちょっと赤すぎないか?
カントウアオってこんなに赤くなるものなのか?でもそういえば東北でとったキタアオオサも赤いやつ混ざってたな。アカオサ以外でもけっこう赤いアオオサはいるものなのでしょうか?まあとりあえずカントウアオのメスとれたのでよかったです。アオオサはここ2か月ほどで3亜種(基亜種、キタ、カントウ)とることができたのでこの調子で全亜種制覇したいですね。
てなわけでオサ以外にも思いがけずいろいろ見れた群馬でのオサ掘りでした~
エサキオサ?がほんとにエサキオサだったかはまた後日、標本作成後にお伝えします。