前略、本田宗一郎様 | ジャンショーグンの農林水産業

前略、本田宗一郎様


帰ってきたジャンショーグンの農林水産業-本田宗一郎


オヤジさん、あんたが誕生して104年が経ったね。今でも、あんたの先見の明の凄さには感服してやまないよ。天衣無縫で人を愛し、そして何よりも仕事とレースを愛した。農学と工学の違いはあれど、あんたがもし生きていたら、一回お逢いしたかったものだ。あんたのエピソードは滑稽な中にも、先見の明を見せたエピソードが多く、高度成長期時代に"本田さんは工学博士は無理だけど、エロ博士はすぐ取れる"と言った記者に"これから女性がクルマを乗る日も来るだろうし、常に女性を意識しなければいけない"と返したり、高価な危害を外国から買い入れて、動かした人間が壊して謝りに行った時に"機械は直せば直るけど、人間はケガしたら治らないからケガしなくて良かったな"と人を気遣ったり、人を気遣ったエピソードにはこんな話もあったなぁ。


青山の本社ビルを建てた時に"万が一地震が起きた時に道を歩いている人にガラスが降りかかるといけないから、全てのフロアにベランダを付けなさい"と言ったり、独身寮の近くで火事があったニュースの時は、誰よりも部下を心配してたね。今の世知辛い世の中に、オヤジさんはどう思うんだろうか聞いてみたいな?

改めてあなたは最期まで立派だったよ。クルマを作ってる創業者の葬式で、交通渋滞を起こしたらシャレにならないだろ!と言って、こじんまりとしたお別れの会を開いたけど、つくづくオヤジさん。あんたは常に人を愛して、工業を愛して、そして未来を見つめていた。あんたが上司だったら絶対怖かったけど、その人心把握術に惚れ込んでいただろうな。オヤジさん、あんたのような立派な人間にはなれない。でも、あんたを目標にして、これからも自分は生きて生きたい。それ位あんたと言う人間に惚れたんだ。決してゲイとかそう言うのではなく、純粋に人として惚れた。あんたがいたからこそ、一度は死にたい事もあったけど、決して諦める事無く、波風は立てながらも生きていけた。自分は不器用だから、これからも何度も衝突したり、躓いたりするけど、決して諦めない事を、あんたから学んだ。


"人間は誰しも失敗する権利がある。しかし、その前に反省と言う義務がつく。"

この一言があったおかげで、自分に自信を持つ事ができている。オヤジさん、心から本当に感謝したい。