新しい県知事に仲井真弘多氏が選ばれた。投票率は64.54%で、前回の知事選の57.22%を7.32ポイント上回り、県民の関心の高さが伺えた。ここで雑感。

沖縄県民はより一層の経済振興を選択したのである。今回の選挙の争点は「普天間基地の移設先問題」が、焦点となっていたが、実は県民の大多数はやはり経済、つまり中央とのパイプを持ち、沖縄に利益を誘導することが期待できる、仲井真弘多氏を選んだということなのである。俺にとって糸数氏の政策には具体性が欠けていた。普天間の代替施設は絶対に国内には作らせない、では移設先が見つからなかった場合、普天間が動かなくなって良いの?という疑問に答えていなかったからだ。俺にとってはどちらの候補にも深い思い入れはない。つまり俺は無党派層と言えよう。沖縄県に在日米軍の七割以上が存在することにも憤りを感じる。沖縄県は将来的には基地に対する政府からの予算に頼らない、自立した経済活動だけで豊かに暮らせる県になって欲しい。そのためには基地がある現在、つまり政府に予算を強く要求できる立場にある今だからこそ基地の無い将来の為に各種のインフラや人的資源を育てる教育機関等を充実させる必要がある。その為の知事としては糸数氏よりも仲井真氏の方が幾分「マシ」だったという程度である。返還された基地の跡地を利用した商業施設も含め、最近のデータでは消費型の商業は飽和状態になっている。観光を振興するといっても上限は決まっている。沖縄には人を惹きつける自然と、若く質の良い労動力になり得る人間しか資源が無い。逆に言えばこの二つは自立に向けての大きな武器になるのだ。これらを踏まえて仲井真知事には現実的なそして基地に頼らない将来を見据えての県政を行っていただきたい。