†梅若正二†…赤胴鈴之助だぁっっ！！

今日のようにTVゲームやPCなど無い時代に
男の子達は、ベーゴマ･メンコ･三角ベースボールで遊び
女の子達は、ゴム段･おはじき･石蹴り等で遊んでいた頃…
ラジオから軽快なテーマソング
♪剣をとったら 日本一の
夢は大きな 少年剣士
元気いっぱい 一度や二度の…中略…
おう！強いぞ 僕らの仲間
赤胴鈴之助…♪
ラジオ番組赤胴鈴之助に子供達は夢中になった｡
やがてTVで放送され､あの吉永小百合のTV初出演番組にもなった｡
その人気は映画にもなり､赤胴鈴之助を演じたのは、梅若正二だった｡
幼かった私は母親に連れられて観に行った｡館内は子供達の熱気に溢れていた｡
昨今の映画「ALWAYS 三丁目の夕日」の中の1シーンでこのテーマソングが流れていた｡

しかし、絶頂期に梅若はその人気に有頂天になり会社に我が儘を言い始めた｡
京都のホテル住まい、撮影所からの迎えの車が国産車だと怒り外国車に替えさせたり、ギャラのアップ要求など高慢な態度を表した為にせっかく掴んだ赤胴鈴之助の役を降ろされた｡
当時の大映スターだった、長谷川･市川･勝に継ぐ第４のスターに成り得たかもしれなかった｡

その後は、何本かの作品に出演するも人気に陰りがみえたうえに高慢な態度は変わらず、起用される事が減り大映を去っていた｡

後年、新東宝を追われた大蔵 貢が起こした会社の映画等に出演したが作品は成人映画だった…
往年の赤胴鈴之助を颯爽と演じスマートだった彼の面影はなく肥った役者になっていた｡
彼を視ている者には、寂しく哀れさを感じた｡

………………………………………主な出演作品
1957～1958年
大映「赤胴鈴之助」シリーズ作品8本に出演｡

1958年
大映「遊侠五人男」
1958年
大映「忠臣蔵」
1963年
大蔵「海女の怪真珠」
1963年
大蔵「怪談異人幽霊」

他、多数出演｡