- 2005年1月~
- 出演:寺尾聡、二宮和也、長澤まさみ、大竹しのぶ、余貴美子 清水美砂 他
- 脚本:倉本聡
- 主題歌:平原綾香「明日」
感じたまんま点:88点
名作ドラマ『北の国から』でおなじみの
倉本聡先生の作品は、ぜひ早くご紹介したいと思ってました。
小さい頃から倉本作品が大好きでした。
『前略おふくろ様』
『あにき』
『昨日、悲別で』
『ライスカレー』 など、、
僕は、倉本作品を楽しみながら
漠然とですが、、しかし心に深く、、
日本っていいな。日本人っていいな。
と、刻み込んでいたような気がします。
そして今回、ご紹介する『優しい時間』
このドラマ、面白い、とか、素晴らしい、、というより
いい、んです。やっぱり日本っていい。日本人っていい。
涌井拓郎(二宮)は、
3年前に助手席に乗せていた母、めぐみ(大竹)を
事故により、死なせてしまった。
拓郎の父、勇吉(寺尾)は、妻の死をきっかけに
商社の海外支社長を辞め、
妻の故郷、富良野で「森の時計」という喫茶店を開く。
めぐみの親友、朋子(余)は、
拓郎を、勇吉には知られぬように
同じ富良野の陶芸窯に紹介し
修行の日々を過ごすようになる。
息子を許しきれぬ、父親。
その父親に会って、
許してもらえる自分になろうと努力する息子。。
2人の心は、深く閉ざされていた。。
果たして、、雪解けするかのように、、
親子の暖かい絆を取り戻すことができるのか。。
物語の中心はこの親子の絆、、、
そんな中で、毎回のエピソードは
森の時計に集う、富良野の人々の
ほのぼのとした出来事や
人間臭いリアルな話題、
そして、暖かい、人と人との触れあい、、
これが、、まさに倉本ワールド!
まったく日本人って、、しょうがねーなぁ、、
だけど、、日本人って、、いいよな~というような世界、、
とにかく ホっとします。
ダサいんだけど、、好きなんですよね、、という感じです。
そして倉本ワールドと言えば、、
この北海道の自然の美しさ!
美しいし、、ほんっとうに、心和む景色
最近、国内旅行をしていない方、
心が疲れてる方は、ぜひ観てください。
北海道を旅行して、素敵な喫茶店を見つけて入ってみた、、
そんな、上質な癒しの時間を、充分に堪能できるドラマです。
寺尾さん(涌井勇吉、森の時計のマスター)
いや~いい味、深い!!素晴らしいです。冷たさなのか、、
優しさなのか、、揺れる心がしみじみ伝わりました。
二宮くん(涌井拓郎)
実にうまい俳優さんなんですね!最近の活躍、納得です!
まっすぐな性格を、とっても自然に演じていました。
長澤さん(あずさ、拓郎に思いを寄せていく)
しかし、可愛い人ですね。彼女の純朴な雰囲気がドラマに
ピッタリでした。しかし、、あずさの心理が今ひとつわからなかったです。
大竹さん(勇吉の妻、めぐみ)
死んだはずのめぐみ役。しかし、あの優しさあふれる語りかけ、
いいですよね。。声と表情がとっても素敵でした。
余さん(めぐみの親友であり、勇吉・拓郎の良き理解者)
僕は余さん、大好きです!キレイですし、どんな役柄も的確に演じる、
素晴らしい女優さんだと思っています!今回もバッチリ!
そして今回の勝手に最優秀助演賞は、、、
布施博さんと梨本謙次郎さんに決定!?
僕が大好きだった『昨日、悲別で』で天宮良さんとの3人組が
あまりに懐かしくって、、いい味だしてくれるんです!
北海道の青年と言えばこの2人、、ってイメージなんです。
あと、ゲスト出演、小泉今日子さんのナース役も良かったです!
あと、あと時任三郎さん、手塚理美さん夫婦役も良かった!
このドラマは、前述のように
傷ついた親子の絆、、それが、
本来の暖かく、深い、愛情に包まれた絆に戻るのか、、
それがテーマとなっています。
そして同時に、夫婦関係についても
とても細やかに描かれています。
毎回、亡くなった妻、めぐみがカウンターに、ふと現れ
夫、勇吉と語るシーンは、とても印象的で
その会話の中で、夫婦ゆえの絆と
長年連れそうことの難しさを伝えてくれます。
愛し合って、結ばれた夫婦、、なのに、
その愛情や、信頼が、
生きていく時間の中で、
擦り切れるように、、擦り減っていくような、、、
気がつくと、大きな隔たりができてしまうことは
めずらしいことではありません。
そして親子も、、同様ですよね。。
そんな時に、
そんな乾いた夫婦関係、、親子関係に陥ったとき
ぜひ観ていただきたいシーンが
第9話の、勇吉とめぐみが語り合う中に、あります。
ふたりが、初めて息子、拓郎と対面した時のこと、、
そう、生まれてきた子供、、赤ちゃんの拓郎の
その美しさ、出会った感動を語りあうシーン、、
その会話の最後に、、
本当に自然に、本当に素直に心から溢れ出たセリフ、、
めぐみ 「かわいかったわね。。」
勇吉 「あぁ、かわいかったなぁ。。」
人として、人って素晴らしいと言えるのであれば
その原点は、、そう、愛し合った夫婦と、
そのふたりの子が初めて出会った瞬間の気持ち、、
その時、ほんの少しのよどみもなく、
家族は愛しあっていた。
本当に素直に、、子供を愛していた。
人は、みんな心から愛された経験があるんですね。
みんな愛される価値があるんだ、、と思いました。
というわけで、この『優しい時間』
間違いのない癒し系ドラマです!
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