asahi.com配信記事( http://www.asahi.com/national/update/0831/TKY201108310495.html )
「日本対がん協会(垣添忠生会長)は、今年度の朝日がん大賞と対がん協会賞の受賞者を1日付で発表した。大賞には長崎大学大学院教授で、7月に福島県立医科大学副学長に就任した山下俊一さん(59)が選ばれた。チェルノブイリ原発事故後の子どもの甲状腺がんの診断、治療や福島第一原発事故による福島県民の健康調査や被曝(ひばく)医療への取り組みが評価された。2日に鹿児島市である「がん征圧全国大会」で表彰する。
日本対がん協会賞を受賞した個人と団体は次の通り。(敬称略)
【個人】医療法人西山医院理事長、西山順三(72)▽神奈川県予防医学協会常務理事、井出研(80)▽青森県総合健診センター前理事長、吉田豊(81)▽結核予防会放射線技師協議会顧問、赤松暁(70)▽鹿児島県医師会前会長、米盛学(78)▽町立辰野総合病院前院長・元長野県医師会消化器検診検討委員長、松崎廉(69) 」
果たしてこの授賞は妥当だったのか。大いに疑問がある。以下に、「山下俊一」で検索して引っ掛かった記事をいくつか載せておくので、多くの人にその妥当性について考えてみてもらいたい。
垣添忠生日本対がん協会会長が一番話が通じそうなので、垣添会長に抗議文を出そうかと思っている。
毎日jp配信記事( http://mainichi.jp/area/fukushima/news/20110830ddlk07040155000c.html )
東日本大震災:山下氏解任求め、署名を県に提出--3市民団体 /福島
「◇低線量被ばく過小評価と
県内の保護者らで作る「子どもたちを放射能から守る福島ネットワーク」など3市民団体が29日、県庁を訪れ、県放射線健康リスク管理アドバイザーと「県民健康調査のあり方を検討する有識者委員会」の座長を務める山下俊一氏の解任を求める署名6662通を提出した。同ネットの中手聖一代表は「山下氏は低線量被ばくの影響を過小にみている」と説明している。
これに対して県は「山下氏は放射線に深い知見を有している」として、解任には応じない姿勢を示した。
山下氏は長崎大大学院教授だったが、7月には長崎大を休職して県立医大副学長に就任した。【種市房子】
毎日新聞 2011年8月30日 地方版」
YOMIUI ONLINE配信記事( http://www.yomiuri.co.jp/feature/eq2011/hibaku/20110322-OYT8T00758.htm )
ヨウ素剤配布で混乱、誤った服用指示も
「東京電力福島第一原子力発電所の事故で、各地で比較的高い放射線が観測されていることから、福島県内では国の指示を待たずに住民に安定ヨウ素剤を配布する自治体が出始めていることが、読売新聞社の調査で分かった。
各地で観測されている放射線レベルでは健康には問題がないが、国と自治体の方針が一致せず、混乱が広がっている。
ヨウ素剤は医療関係者の立ち会いのもと、避難時に服用するのが原則だが、「自分の街は大丈夫か」という不安が住民をヨウ素剤入手に駆り立て、その要求に自治体側も応じている。しかし、必要がない人まで服用してしまう可能性があるほか、事前に備蓄を消費してしまうと、いざという時に必要量が確保できない恐れがある。
独自判断で安定ヨウ素剤を配布していたのは、同原発の20キロ・メートル圏内で避難指示が出ている富岡町、20~30キロ・メートル圏内で屋内退避になっているいわき市、圏外に位置する三春町。これら3自治体では、少なくとも15万7000人分を配布。三春町では住民の服用も求めていた。
同町内の50歳代の女性はすぐ服用するよう指示されたため、息子に飲ませたという。しかし、この時点で服用する必要がなかったことを聞くと驚き、「すぐに飲めば効果があると期待して飲んだのに……。これが無駄だったと思うと、ひとまず安心した気持ちをどこにぶつければいいのだろう」と語った。
こうした混乱が起きているのは、国と県の情報交換が不十分で足並みがそろわないのが原因だ。
原子力安全・保安院の西山英彦審議官は19日夜、「16日朝に20キロ・メートル圏内からの避難者にヨウ素剤を投与するように県に指示した」と説明した。しかし、15日昼過ぎには、避難は完了していた。県の担当課長は「今更、服用させても効果がないと判断し、実施を見送った」と話した。これに対し、同院は「予防的な措置として投与を決めたが、結果として対象者がいなかった」と釈明した。
19日には、世界保健機関の緊急被曝医療協力研究センター長の山下俊一・長崎大教授が県の災害対策本部を訪れ、報道陣に対し「放射能のリスクが正しく伝わっていないが、今のレベルならば、ヨウ素剤の投与は不要だ」と話した。(2011年3月22日 読売新聞)」
ゲンダイネット配信記事( http://gendai.net/articles/view/syakai/130385 )
「福島県の子供の命を左右するキーマン
文科省が決めた小中学校の屋外活動制限の線量基準(年間20ミリシーベルト)に対し、福島県民の戸惑いは広がるばかりだ。平常時の基準(年間1ミリシーベルト)を20倍に引き上げ、さらに大人と子供を同じ基準にするというのだから、保護者から不安が出るのは当然だ。
「原発労働者でさえ、年間20ミリシーベルトも被曝(ひばく)する人はほとんどいません。その“異常基準”を子供に当てはめるのだからムチャクチャです。校庭の土を入れ替えれば済む話ではありません」(科学ジャーナリスト)
福島県の子供たちは本当に大丈夫なのか。カギを握るのが、3月に県から「放射線健康リスク管理アドバイザー」を委嘱された山下俊一・長崎大大学院教授だ。
山下教授は長崎大医学部卒で、米UCLA客員教授、長崎大医学部教授などを歴任。福島県によると、「福島医科大と長崎大は親交があり、山下教授は放射線医学の世界的な権威であるためアドバイザーをお願いしました」(担当課)という。
ところが、この山下教授に県民がカンカンになっている。
「連休中の3日に福島県二本松市で開かれた山下教授の講演内容にはビックリしました。出席者が『将来、子供たちに何か影響があった場合は責任が持てるのか』と質問すると、山下教授は『将来のことは誰も予知できない』『皆さんに基準を提示したのは国。国民のひとりとして国の指針に従う義務がある』とノラリクラリだったからです」(県民のひとり)
●「放射線はクヨクヨしていると来る」だって
山下教授は3月21日の福島市の講演でも「放射線の影響は、実はニコニコ笑ってる人には来ません。クヨクヨしてる人に来ます」と発言して県民を呆れさせている。
「年間20ミリシーベルト」に対しては、各国からも「子供の発がんリスクを高めるもので、このレベルの被曝を安全と見なすことはできない」(米国の医師の会)との懸念が出ている。やはり基準を見直すべきではないのか。
「山下教授は4月に文科省の『原子力損害賠償紛争審査会』の委員に選ばれたばかり。うがった見方をすれば、立場上、文科省が決めた線量基準を『安全ではない』と断じることができないのではないか」(前出の科学ジャーナリスト)
県民の怒りが爆発するのも時間の問題である。 」