頭蓋内はほぼ密閉状態だが、大後頭孔と通じて脊髄とつながっている。


頭蓋内はテント切痕(せっこん)によってテント上・下に分かれ、

テント上:前頭蓋窩、中頭蓋窩(左右の脳)

テント下:後頭蓋窩(小脳と間脳)


左右の大脳半球は大脳鎌(だいのうかま)で分かれる。


覚え方:脳は3つの部屋から出来ている。一階と2階の間がテント切痕。

     一階には小脳・間脳があり、二階が大脳鎌で区切られた左右の部屋(大脳)。

     その間仕切りが壊れてしまうのがヘルニア。


脳ヘルニア

脳圧が亢進すると脳の一部が押し出されて逸脱すること。

1.テント切痕ヘルニア
   側頭葉が小脳テント(小脳と大脳の境にある硬膜)の所から脳幹を圧迫しながら落ち込む。
    →中脳の圧迫、動眼神経の圧迫
    →瞳孔不同、対光反射消失、意識障害   


 *中脳の働きは反射機能の調節



 2.大(後頭)孔ヘルニア
   小脳が大後頭孔から頭蓋外へ出て来る。
    →延髄の圧迫→意識障害、徐脈、呼吸停止


 *延髄の働き:呼吸中枢



看護婦はつらいよ。



こんなときは!


開頭減圧法


脳圧降下剤(抗脳浮腫薬)のグリセオール マンニトール使用


グリセオールは浸透圧利尿薬としても使用される。細胞から血管へ水分をひっぱる。