こんにちは!



昨日昔の友人のことをふと思い出し、メールをしてみると、彼は福島の除染作業員になっていました。


かなりびっくりしましたが、「何か自分にできることを探していた」 と語る彼はかっこいいなあ、と。


除染作業、いったいいつになったら終わるんでしょうね。




さて今回は、私の友人である、中国系アメリカ人の体験を紹介してみようと思います。




ここ数回、アメリカにおけるいじめや人種の問題について語ってきていますが。


今回は、現地に住んでいる中国系アメリカ人の例を一つ。



私がアメリカ留学中、ある中国系アメリカ人の大学生に出会いました。



彼はずっとアメリカに住んできており、中国語よりも英語の方が得意です。


同じアジア人ということで、私がはじめアメリカに来たときにだいぶ助けてもらいました。



ある日少しお酒が入って彼も少し感情が昂ったのか、彼は中学・高校時代のことを話し始めました。


彼は、見た目がアジア人ということだけでずっといじめを受けていた、というのです。



顔はもちろんアジア系の顔ですし、体型も痩せ型でいかにもアジア人、と言う感じです。



アメリカ(特に田舎)では昔から、



「屈強で男らしい男」 が 「男」


であり、


アジア人のような痩せ型の男性は 「男らしくない」 と



見られてしまう傾向があり、痩せ型のアジア人などは、顔の薄さなども手伝って、



中性的な見た目 = 男らしくない


中性的な見た目 = ホモ・セクシュアリティ、「ゲイ」



というイメージがまとわりつきます。



最近では、男らしい男性 (hunk という形容がされます) ではなく、


中性的な男性 (twink と呼ばれます) に人気が出てきた、という話もありますが。



それは芸能界でというか、アイドル界での話というか。


とにかく、社会的・文化的にはまだまだ、男らしい男 hunk が好まれているのは事実です。



私の中国系アメリカ人の友人も、よく 「ゲイ」 と言われていじめられたと語りました。


(ちなみに彼はゲイではありません)。



興味深いのは、ゲイの文化が世界的にもアメリカは浸透しているはずなのに、


社会的・文化的には肯定的に受け入れられていない、ということですね




また、彼には同じアジア系アメリカ人の姉がいるのですが。


彼女はいじめられた経験は全くないというのです。



それと関連して。


「アメリカでは、アジア人男性はモテないが、アジア人女性はモテる」


という話をよく聞きます。



アメリカ人男性とアジア人女性のカップルはよく見ますが、


アジア人男性とアメリカ人女性のカップルを見かけるのは少ない



のはそのせいかもしれません。



アメリカでは、それだけ 「男性は男性らしく」 という社会的期待が高いのでしょう。


その反面、女性は 「おしとやか」 「女性らしい」 というタイプが好まれるようで。



実際は 「おしとやか」 ではないアジア人女性でも、


アメリカ人からすれば 「おしとやか」 に見える


という話も聞いたことがあります。





また、アジア人(特に日本人は、ですが)は、


アメリカ人と比べて言葉によって自己主張をする文化に疎いので。



言葉で表現することをしない男性はセクシュアリティを疑われ、


ゲイだと言われたり、気味悪がられたりすることがあるようです




友人のアジア人アメリカ人の彼は、まず毎週ジムに行って身体を鍛えることから始めたそうです。


また、もっと英語で自分の意見を主張するように心がけたそうです。


その結果、中国語はほとんど使わなくなり、両親とも英語で話すようになっているとか。


(実はこれが、バイリンガルがバイリンガルでなくなる大きな原因の一つともなっています)




いかがしたか?


将来的にアメリカに留学を考えている人も多くいると思います。


ですが、アメリカという国は文化的にも人種的にも複雑です。


このような背景を少しでも理解して、心構えをしているほうが良いのです。



断っておきますが、私は決して留学することを否定的に捉えているわけではありません。


むしろ、留学でしか得ることのできないことはたくさんあり、それらは必ず人生を豊かにしてくれるはずです。




それでは、どうすれば海外生活をうまく過ごせるのか。


それはまた次回お話することにします。