こんにちは、臨床発達心理士のまるです
前回からの続きの記事になります
一歳半健診での言葉の相談
http://ameblo.jp/shinri-hattatu-maru/entry-12261773262.html
一歳半健診での言葉の相談 ~アドバイス
http://ameblo.jp/shinri-hattatu-maru/entry-12261782627.html
今回は、前回紹介した基本の4つのアドバイスの他に必要に合わせて適宜アドバイスしている内容をいくつかご紹介しますね
同年代の集団に参加してみましょう
児童館や子育て支援センターなど同年代の子どもが遊ぶ場所へ行ってみましょう
集団の活動ができたりできなかったりを気にする必要はありませんよ
たとえ何もしなくても、その場にいるだけでも子どもはたくさんの刺激を受け取っています
周りの人や物を見たり、聞いたり、雰囲気を肌で感じたりしています
刺激を受けてお子さんの興味が広がるきっかけを作りましょう
ママが楽しそうに遊んでみたり、本人の好きな活動から徐々に体験してみるのもいいですね
声をたくさん出しましょう
言葉は音声を使ったコミュニケーション手段なので、生活の中で声をたくさん出す経験が必要です
おとなしいタイプの子はそもそも声を出す経験が足りていないことがよくあります
ゲラゲラ笑ってしまうような楽しい遊びを通して気持ちをほぐしてあげると、自然と声も良く出るようになりますよ
そして、ちゃんとした言葉になっていなくても、声を出して人を呼んだり、要求を伝えたり、何かを知らせるなど、声を使ってコミュニケーションがとれることを親子で楽しみましょう
ジェスチャーを積極的に使ってみましょう
言葉が遅い場合、聴覚情報よりも視覚情報の処理の方が得意なお子さんが多いです
目で見てわかりやすい・まねしやすいコミュニケーションを意識してみましょう
「ごはん 食べる?」と口に手をあててパクパクしてみせる、「おちゃ 飲もうか」と言ってコップで飲む動作をしてみせる
また、「お外 行こう」と言って靴を見せたり、「お風呂 入ろうね」と言ってバスタオルを見せるなど、実物を見せるのもいいですね
お子さんがジェスチャーや実物がなくても理解できるという場合でも、あえて使ってみてください
大人の真似をして少しずつ自分でもジェスチャーや物を使ってコミュニケーションがとれるようになってくると思います
言葉がまだ十分に出ていなくても、人とコミュニケーションすることは楽しいという気持ちをたっぷり育てておくと、言葉が増えていく時の原動力になりますよ
”まねされっこ”遊びをしましょう
言葉は音声をまねすることで言えるようになります
まねすることが楽しい!という気持ちを育ててあげましょう
まねっこ遊びの楽しさに気づくには、まずは自分が”まねされる”遊びの経験が必要です
まねには動作のまねと音声のまねがあります
子どもの何気ない動きを大人がまねしてあげるのが動作のまねされっこ遊びです
子どもが出した何気ない声をまねして言ってあげるのが音声のまねされっこ遊びです
子どもの正面に回って、笑顔で、目線を合わせてやってみましょう
ちょっとオーバー気味にまねしたり、声と動作を組み合わせたりして、子どもが気づきやすく楽しみやすくしてあげることがポイントです
まねされっこ遊びで楽しい経験をたくさん積むと、大人のことをよく見たり大人の言っていることをよく聞くようになって、徐々に今度は自分がまねすることが楽しくなってきますよ
声をかける時は正面から
いろんなことに興味津々であっちへこっちへ忙しい子は、自然とママが後ろから追いかけることが多くなると思います
そういう時、後ろから声をかけても大抵子どもの耳には届いていません
音としては聞こえていても、意味のある言葉として注目はしていないのです
伝えたいことがある時には、正面に回ってかがんで目線を合わせて声をかけてみましょう
遊ぶときも対面で遊んだり、絵本を読むときも対面で読むと気持ちが伝わりやすくなりますよ
これらのアドバイスは全部お伝えするわけではありません
それぞれのお子さんに必要そうなことだけを、優先順位を考えて伝えています
あれもこれもやらなくちゃ言葉が出ないかも・・・と必死になるよりは、ママが笑顔で楽しく子育てする方が言葉につながることだってあります
愛らしいしぐさ、豊かな表情、かわいい声
言葉にとらわれないコミュニケーションを大事にできる時期もとっても貴重ですよ