恥ずかしながら、Wikipediaを調べるまではコートのサイズも理解していませんでした・・。自陣が9m×9mと、ちょうど3mのグリッド9枚のサイズになります。ネットの高さは女子は2m24cm。アンテナの高さの表記は次のサイトを参考にさせて頂きました。(ありがとうございます)
素人が考えるバレー
コートのグリッドに表記されている数字はデータバレーというイタリア製の世界標準のバレーボール分析ソフトと揃えています。
4 3 2
7 8 9
5 6 1
グリッドを上から真俯瞰から見ると、上記のような不可解な数字の並びになりますが、1~6までの数字は、選手がローテーションしてサーブを打つ際の順番を表しており、バレーボール経験者にとってはなじみのある順番です。
http://ja.wikipedia.org/wiki/バレーボールより
アタックライン付近に振られている番号はスロットの番号です。セッターの位置(0)を基準に543210ABCと振るのが一般的のようですが、全日本女子ではレフトから123456789と振っているようなので、それに私はそれにあわせました。
グリットを意識して次の動画を見ると、ローテーションに応じて変化する木村選手、新鍋選手のレセプションの守備範囲、ブロックの枚数に応じたスパイカーのアタックコースなどが素人目にもわかりやすくなりました。
第5セット前半
http://www.nicovideo.jp/watch/sm21471924
上記の動画は、特殊な動画加工ソフトを使用し、スロー再生時の足りないコマを生成しているので、4倍スロー(1秒を120コマ)ながら比較的滑らかに視聴する事ができます。
1秒120コマの世界で世界でコートを観察すると、アメリカの選手のレセプションアタック時の始動の早さが見えてきました。
青枠の数値はセッターがセットアップするタイミングを基準にした場合のスパイカーの始動のタイミングです。(目視なのであくまでも目安ですが・・)アメリカはレセプションがセッターに正確に返ると、4人が連動(シンクロ)して動いています。
こちらはセットアップからスパイクを打つまでの時間が1秒を切っており、ミドルは完全に間に合っていません。
新鍋選手のレセプションアタック。全日本随一のレセプション能力を持つ新鍋選手。レセプションから始動までの動きが早く、この日はノーマークに近い状況を多くつくり出していました。この日、絶好調だった事もありますが、スローで見ると新鍋選手が玄人受けする理由がよくわかります。これだけレセプションが安定していれば、新鍋選手、座安選手に2枚受けで、他のサイドの選手はレセプション時に攻撃に専念する事ができるのではないでしょうか。
眞鍋監督が日頃から「サーブレシーブが生命線」「1.1秒以内のスパイク」と言っていた事が実感できるシーンでした。攻守の起点となるサーブ・レセプションの精度が相手より上回る事ができれば、フィジカルの差を超えて勝つ事ができるのが今のバレーなのだと思いました。
また、ファーストテンポについては、定義ではセットの瞬間にスパイカーが踏み切っているという事が条件のようなので、女子のレフトの選手にはハードルが高いよう思えました。しかしながら、なるべく攻撃参加を行う選手の数を増やし、スパイクの始動を早くする事でバンチリードブロックを無効化することが、今のレセプションアタックのセオリーである事も実感できました。(当たり前ですね・・)
日本とアメリカの選手の動きを見ていて一番気になったのはミドルブロッカーのフットワークの差です。
レセプションはキレイに返っていますが、岩坂選手のサーブがレシーバーの体制を崩したので、3人の連動に留まっています。
全日本も、レセプション時には同じような攻撃を仕掛けていますが、この日は木村選手のレセプションで苦戦していたので(昨年モルテンを触っていなかった影響?)アメリカに比べると少なめでした。
この場面の江畑選手・木村選手・岩坂選手の連動は素晴らしく、バックライトから踏み込んだ江畑選手へのブロックは完全に1枚になっていました。(惜しくもスパイクはアウトでしたが・・)全日本も、レセプション時には同じような攻撃を仕掛けていますが、この日は木村選手のレセプションで苦戦していたので(昨年モルテンを触っていなかった影響?)アメリカに比べると少なめでした。
新鍋選手のレセプションアタック。全日本随一のレセプション能力を持つ新鍋選手。レセプションから始動までの動きが早く、この日はノーマークに近い状況を多くつくり出していました。この日、絶好調だった事もありますが、スローで見ると新鍋選手が玄人受けする理由がよくわかります。これだけレセプションが安定していれば、新鍋選手、座安選手に2枚受けで、他のサイドの選手はレセプション時に攻撃に専念する事ができるのではないでしょうか。
眞鍋監督が日頃から「サーブレシーブが生命線」「1.1秒以内のスパイク」と言っていた事が実感できるシーンでした。攻守の起点となるサーブ・レセプションの精度が相手より上回る事ができれば、フィジカルの差を超えて勝つ事ができるのが今のバレーなのだと思いました。
また、ファーストテンポについては、定義ではセットの瞬間にスパイカーが踏み切っているという事が条件のようなので、女子のレフトの選手にはハードルが高いよう思えました。しかしながら、なるべく攻撃参加を行う選手の数を増やし、スパイクの始動を早くする事でバンチリードブロックを無効化することが、今のレセプションアタックのセオリーである事も実感できました。(当たり前ですね・・)
日本とアメリカの選手の動きを見ていて一番気になったのはミドルブロッカーのフットワークの差です。
アングルが引いているからかもしれませんが、高さやフィジカル以上にステップや、フォームに差に大きな違いを感じました。
木村選手はやはりワクフよりも全日本で輝きます。セッターがトスをネットから離す事で得意のインナースパイクが決まっていました。全日本の練習としてもネットからトスを離す事を徹底しているようです。セッターのトスの質の高さと合わせ、日本オリジナルの強みになると嬉しいです。
世界のバレーのトレンドは、4人の連動とスパイカーの始動の早さの追求にあるようですが、木村選手はコートを俯瞰するように観察し、臨機応変にプレイする事で力を発揮するタイプ。早い攻撃には馴染まないかもしれません。
そしてミドルブロッカーは岩坂選手と誰がコンビを組むのか、とても気になります。豊富なウイングスパイカー陣に比べると、どうしてもミドルは手薄なので、藤田選手のトス回しはもう一度見てみたいですし、熾烈な争いを続けるWS陣から、若手で身体能力の高い選手が、コンバートしても面白いように感じます。
今回、スロー動画を作成する事でバレーボール選手がどれだけ瞬時に状況判断をこなさなければならないのか、ちょっとだけですが理解が深まった気がしますが、気のせいなのかも知れません・・。
いよいよ始まるワールドグランプリ。眞鍋ジャパンがどのようなチームをつくってくるのか大変興味があります。