今日は「カフェで学ぼう がんのこと in 東京」に参加しました。
テーマは「がんペプチドワクチン」で、久留米大学のがんワクチン専門の先生による講演がありました。
ロールケーキとコーヒーを頂きながらの講演会でした。
忘れないよう今日聞いたお話を少し記録しておきます。
がんの代表的な治療法には手術、化学療法、放射線療法がありますが、
第4の治療法となるように研究が重ねられているのが、このがんワクチン療法(免疫療法)とのこと。
久留米大学病院には、世界中で初めて開いた「がんワクチン外来」というのがあるそうです。
ここで行っているがんワクチンとは、がん細胞の目印となる分子(ペプチド)を特定し、そのペプチドを目印にしてがん細胞をキラーT細胞が直接攻撃して殺すものとか。
現在は、医薬品承認を求めて開発中で、現段階ではほとんどが自由診療だそうです。
久留米大学病院は、1999年にがんペプチドワクチンを日本で初めてスタートした病院とのことです。
「乳がん」「前立腺がん」というように、がんの種類によってワクチンを変えるのではなく、個々に合わせて変えるテーラーメードワクチンが特徴とのこと。
今は31種類あるがんワクチンの中から、その人に一番合うワクチンを選んで投与しているそうです。
がんワクチン療法は現在は未承認薬なので、臨床試験として実施。
一部は先進医療や公的資金による臨床研究の対象になるのもあるけれど、
ほとんどが自由診療で、ワクチン注射をする1回あたりの受診に約10万円程度必要に。
ちなみに通院の頻度は最初の8回までは1週間ごとに1回、それ以降は2週間ごとに1回が原則だとか。
ワクチン注射は皮下注射で、1回の治療に要する時間は問診も含めて20~30分程度とのことです。
がんペプチドワクチンの効果としては、完全に治癒することは稀で、完全寛解は1000例のうち3例くらいだそうです。
腫瘍の縮小も2~3割の患者さんでしか見られないとのこと。
しかし、がん細胞の増殖を押さえる効果があり、通常の1.5~2倍ほど生存率が上がるそうです。
このがんワクチン、手術後に受けた場合、ハイリスクの場合は再発予防としても有効と言われているそうです。
ただ科学的にはまだ実証されてなくて、今後再発予防にも適用拡大していくことになるのではないか…とのことでした。
ちなみに、嬉しいことにがんペプチドワクチンと乳がんの相性はとても良いそうです。
心強いなと感じました。
久留米大学病院の「がんワクチン外来」は、NHKのあさイチで紹介されてから申し込みが殺到し、現在は受付をストップしているとか。だけど近々受付を再開できるように準備中らしいです。
日本全国から患者さんが集まっているそうです。
今日の会は、自分のため、家族のために、勉強熱心の方が多かったです。
早く科学的エビデンスが確立され、医薬品承認されることを願います。
最後に「がんを防ぐための新12カ条」。
次のがんを防ぐためにも心がけたいなと思います。
1、タバコは吸わない
2、他人のタバコの煙をできるだけ避ける
3、お酒はほどほどに
4、バランスのとれた食生活
5、塩辛い食品は控えめに
6、野菜や果物は豊富に
7、適度に運動
8、適切な体重維持
9、ウイルスや細菌の感染予防と治療
10、定期的ながん検診を
11、身体の異常に気がついたら、すぐに受診を
12、正しい情報でがんを知ることから
帰りの駅で、ピンクリボンの自動販売機を見つけました。
初めて見た。こんなのがあるんですね。
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