食欲不振 | 島川はり灸院(院長ブログ)

島川はり灸院(院長ブログ)

堺市ではり灸院を営んでいます。
各疾患別に治療例を紹介しています。
はり灸の話を中心に日記も書いていきます。

今回は突然起こった食欲不振についての




治療例を紹介したいと思います。





(患者) 女性、65歳、主婦、堺市。





(主訴と症状)




     2ヶ月前から突然食欲不振になる。



     お肉や魚、甘い物が受け付けなくなる。



     その為か体重が5キロ落ちる。



     病院では急性胃炎と診断される。





(その他の症状)




     食欲不振と同時に背部の痒みや寝つき



     が悪くなられる。



     坐骨神経痛。





(治療と考察)



     治療は計2回の施術で食欲が完全に


     元に戻りました。


     また背部の痒みも同時に取れる。



     この患者さんは10年前に腰の手術をさ



     れておられます。以後腰の状態が良く



     なく5分程度の散歩もできなく精神的に



     辛いと言われていました。



     初診時の診断では女性に多く見られる



     術後の後遺症的なお血の停滞とストレス



     からくる胃腸の弱りだと診ました。



     お血とは冷えが原因で血流が遅くなり



     お腹や腰、背部などに血液が滞ること



     を意味します。



     また、お血が慢性化してきますとその滞っ



     ている部位に熱が生じてきます。



     そしてその熱が弱っている胃腸を攻撃



     したため食欲がガクンと落ちたのでしょう。



     それと初診時が冬場だったこともあり身体



     が何らかの原因で病的に冷えてしまった



     ことも上げられます。



     漢方医学では傷寒の病といいます。



     結論的に言いますと腰の手術以降のこの



     患者さんの体質と冬場の寒の邪が合い重



     ったことが食欲不振につながったのです。



     でなければ2回の鍼灸治療で食欲が元に



     もどることは考えずらいです。



     慢性の胃腸炎や先天的に胃腸が弱い人



     の食欲減のケースはそれなりに治療時間



     がかかるものです。



     今回の題材はこれからもブログに



     書いていく予定でいます。



     なぜなら、食欲不振は鍼灸の適応症の



     1つだからです(良く効きますよ)。




     島川はり灸院ホームページ

     http://www.shimakawa-harikyu.com/