旅日記

旅日記

毎日生きていること。それは旅をしているのと同じ。

そんな人生を旅する若者の手記です。

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『深海 Blue Cha Cha』

製作年:2006年

製作国:台湾台湾

監督:Wen-Tang Cheng



台湾の町、高雄。


刑務所から出所した彼女はしばらくの間 スナックで働くことになった。

そこで知り合った男性を好きになり、束縛してしまう。

これが彼女の 精神疾患。 結局スナックで働けず 今度は工場へ。

工場では年下の男と知り合う。

でも同じことの繰り返し。 彼を束縛しないと安心できない。

面倒を観た姉は 彼にこういう。

「彼女を愛せるか? 彼女は自分の夫を殺して刑務所にいたのよ」と。


最後 港で 人形劇をする男の子がいた。

観るところ 知的障害か統合失調症のようだ。

彼の家族はこういう。

「彼の人形劇はトビキリだよ。」

人は何か必ず GOOD POINTがある。 そして社会に役に立てる。

だからこの世に生まれたのだから。










『北京樂與路』(BeijingRock)

製作年:2000年

製作国:香港香港

監督:メイベル・チャン




香港でシンガーソングライターを目指す彼。 ちょっとした事件を起こして休業状態。

そんな時北京でロックバンドと知り合う。

彼らの地方巡業ツアーに便乗し 自分の音楽ついて自問していく作品。

歌い手のダンサーは今の恋愛と将来について

ボーカルは中国のレコード会社契約に奔走しながら 音楽と音楽ビジネスについて。

あんなに狭い社会な中国でも ロックを愛し 自分らしく生きようとする若者が

いるんんだなぁ。

そんなことを感じさせる作品。








『シルク』(詭絲)

製作年:2006年

製作国:台湾台湾

監督:スー・チャオピン



日本の科学者は反重力存在の解析に成功。幽霊を捕まえる装置を発明した。


そしてそれを台湾で実験に移し、実際の幽霊を捕獲することに成功。


舞台は台湾。ある刑事がこのプロジェクトに招待される。彼は読唇術があるからだ。


彼の力を使い、捕獲した幽霊の言葉を分析しようとする。


多くの幽霊は形を消す。しかし捕獲した男の子はだけはそうではなかった。


そこで彼の身元、家族構成を調査。


多くの重度障害を持った子どもを母親が殺し埋葬したのだった。


数年後、母親は地震に遭い 植物状態。


それを突き止めるまでに 研究所職員 一般人が 彼の瞳をみて殺されてしまう。


更に母親も息を引き取り 同じ幽体として 人を襲いだす。


なぜ 幽霊がそのままでいるのか。それには意味があった。


母と子とのつながりを忘れられなかったんだろうね。















『彼とわたしの漂流日記』(김씨 표류기)

製作年:2009年

製作国:韓国

監督:イ・ヘジュン




舞台はソウルの漢河の橋。


債務超過で行き詰った男は橋から自殺未遂をする。


川からたどり着いたとこは 無人地域の浜辺だった。


ソウルのど真ん中で 彼は原始人生活を始めていく。


ソウルにあるマンションの一角。 高校時代に受けたいじめがキッカケで


引きこもりを続けている女性がある。


いつも心地よいのは年に2度ある 空襲訓練の日。


誰もいないソウルの街を一眼レフカメラで覗くのが楽しみだった。


そんな時に2人は出会う。


浜辺に書いた 簡単な英語と ワインボトルに入れた手紙で 


2人は文通を始める


社会から外れた 二人はこんなことでつながりあう。


それは韓国であっても同じなのであろう。


社会から外れた人も 社会によってまたつながりあう。


そんな社会がいいよね。






『無言歌』(夾辺溝)

製作年:2010年

製作国:香港香港 フランスフランス ベルギーベルギー王国

監督:王兵



1949年 中華人民共和国 建国中国

1956年 百花斉放・百家争鳴 実施。 言論の自由を推進。

しかしその数ヵ月後、

中国共産党批判をしたものを「右派分子」として 逮捕し収容する。

これが『反右派闘争』

それから『大躍進政策』を行い失敗したので 多くの知識人が命を落としていったとされる。


これはその収容所での 物語。


社会主義は元々 資本主義の資本家による労働力の搾取による 奴隷化から

生まれたものだったのに

社会主義国が 社会主義の理由のために 労働者に強制労働させ人として

扱われていなかった 近代中国。

コレは 社会主義でなく 偽りの社会主義であり 昔の日本と同じファシズム。


元々 絶対王政2000年以上の国が民主主義も知らず 社会主義なんてできるわけがない。

結局は中国皇帝から中国共産党へ変わっただけの 現代型ファシズム国家であると

思う。













『青燕―あおつばめ―』(청연)


製作年:2006年

製作国:韓国韓国

監督:윤종찬




1910年 日本は韓国併合。 台湾の次に朝鮮半島を植民地にする。


当時朝鮮で空を飛びたいと願う 女性がいた。 朴敬元 パク・キョンウォン。


朝鮮から日本へ渡り、立川飛行場で朝鮮人初の女性飛行士になった。


東京で 朝鮮人と日本人がバトルする 飛行大会。


彼女に託すほかの朝鮮人の仲間。


しかしそこに 政治問題が介入する。


朝鮮は植民地。 日本人として生きねばいけない朝鮮人。


それに彼女と彼女を愛する男 友人、後輩たちが翻弄される。


ある日、朝鮮赤色団となのる男が記者に装い、彼の父を射殺。


それから嫌疑がかかりあの 西大門刑務所で見た拷問が始まる。


拘置所でキョンウォンと彼との会話で印象的なものがある。


「日本から満州へ飛ぶのは売国奴と呼ばれるのが悔しいのか?


飛べ。いまさら朝鮮に恩はないのだろう。お前には飛ぶことしかないはずだ」と。


実はこの作品は 


韓国では「売国奴」だと揶揄され 


日本では「反日的」だと批判されていたらしい。


だがこの 日韓交流は今の世代によく似てると思う。


民間の日韓 日朝 交流は 国家 政治問題を超えられる。


ストーリーの中で多くの日本人が朝鮮人を大事にする場面やその逆もある。


そしてそのジレンマも。










『イザベラ』(伊莎貝拉)

製作年:2006年

製作国:香港香港

監督:彭浩翔



舞台は中華人民共和国へ返還される澳門(マカオ)。

主人公は汚職の刑事。麻薬の売買斡旋しながら金をキャバクラで使っていた。

そんな時、貴方の娘と名乗る子とSEXしてしまってから 不思議な付き合いが始まる物語。

彼女は高校時代に身ごもった母の子だった。

彼は 父の責任や役割を得たことで 地震の生活を立て直していく。

彼女は彼を父だと思うが実は別人だった。

彼女が生まれる前に 亡き母は彼との子どもを堕胎していたから。

刑事と娼婦 

父と娘 そして 男と女へ。

彼は 娘のような愛情を持ちながらも 今までの駄目な人生を改めるために

マカオの変換後に自首、罪を償うことを決意。

彼女はそんな彼を見送っていく物語。

植民地だったマカオが返還。

母が亡くなり一人ぼっちの彼女。

ずっと孤独だったから堕落していた彼。

いろんな1人が満たされる作品かもしれない。













『拝啓、愛しています』(그대를사랑합니다)

製作年:2011年

製作国:韓国韓国

監督:추창민


舞台はソウル。 2人のお年寄りが出会った。

1人は 田舎からソウルへ飛び出し 苗字しか持たない女性。

1人は ワガママで妻を苦しめて病死させて1人で牛乳を配っている頑固な男性。


2人を取り巻く 友達は認知症の妻を持つ。

ある日、末期癌の妻と心中しようした友達。

葬儀に来た 家族を見て 「死んだほうが親孝行なのか!」と怒鳴ったシーンが

印象的。

生きるとは何だろうね

老いるとは何だろうね。

日本とか韓国とか 関係なくて アジア圏であれば 儒教的価値観は

これからの未来はどう考えていけばいいのだろう。


主人公は死ぬとき とても楽しく2人目の好きになった人とバイクに乗せていた。

こんな風に自分らしく生きていくほうがいいのだろう。

高齢者も子どもも。




『九月に降る風』(九降風)

製作年:2008年

製作国:台湾台湾

監督:林書宇



1996年の台湾。 新竹の竹東高校の卒業式を出る タンはある夏の日を思い出していた。


ヤオシンを中心とする男子グループはいつも悪ふざけをして先生に怒られていた。


そんな彼を好きなユンはある日 ヤオシンが浮気したことを知りギクシャクする。


そしてユンに片思いなタンはいつも彼女の相談に乗っていた。


ユンは浮気を許せず 別れを書いた手紙をタンへ タンがヤオシンへ渡すまでのとき


バイク事故に遭い、植物状態へ。


この頃から 彼らの人間関係は壊れ 変わっていく。


そして卒業式を迎えていく。


若い頃の出会い、別れは色々あるもの。


そして未来へ歩いていくんだよね。









『風切羽』

製作年:2013年

製作国:日本日本

監督:小澤雅人



大都会。

幼少期に母から虐待を受けていたサヤコは児童養護施設で暮らす高校生。


うまく人間関係を築けずすぐに暴れたり 万引きしたり アルバイトも続かない。


そんなサヤコにもバレエをしたいという夢がある。


そこで施設を飛び出し街で出る。だがサヤコの家族も機能不全で


彼女への暴言 貯金を奪う 家から追い出される。


どこにも行くところがなかった。


そんな時 「僕を知っていますか」とたずね回る ケンタと出会い


夜中を自転車に乗って過ごす。


彼が尋ねると 誰もわからない。だけどサエコを皆知っている。


知らないけど いる わたし。

知っていても 傷つけられる わたし。


2人はケンタを追いかけた父が殴っているのに抵抗するためにスコップで殺してしまう。


「親になったお前たちのせいだ」と叫ぶ二人。


夜の闇に広がる 己の空虚さ。 そして長く続く未来。


どこまで続くのか この不安。 20代になって続く僕自身と重なる。


2人が大人になってもこのテーマは続く。


虐待 と 愛情 の源には 感情 がある。


親と子の 感情に手当てをしないと この問題は解決しないだろう。