IPFとは

IPFとは幼若血小板比率のこと。


基準値
0.5%から5%(標準化されていないため、施設毎に基準値を設定する必要があります)


骨髄から放たれたばかりの血小板はRNAが豊富で、網血小板と呼ばれます。

血小板寿命3-10日(平均約8日)のうち、最初の24-36時間は網血小板と考えられます。
IPFは骨髄の血小板産生能を反映し、骨髄巨核数と相関します。

骨髄機能が正常なら血小板が増えると巨核球は減り、逆に血小板が減ると巨核球は増えるため、健常人ではIPFと血小板数は逆相関します。


IPFの評価

IPFは高値かどうかで評価します。


血小板減少性疾患の鑑別

IPFは血小板減少性疾患の鑑別診断に有用です。

IPF高値なら、血小板消費亢進の病態(ITP、血栓性血小板減少性紫斑病、溶血性尿毒症症候群、播種 性血管内凝固症候群、脾機能亢進症、慢性肝炎など)が疑われます。

ITPではステロイドなどの治療に反応するとIPFは低下します。

またITPに対するトロンボ ポイエチンレセプター作動薬エルトロンボパグ治療開始10日目の幼若血小板数は、治療反応性予測に役立ちます。


IPFは血小板数回復に先行して増加しますので、化学療法や造血細胞移植後の血小板回復予測、血小板輸血適応の判断にも有益です。

骨髄検査など侵襲的検査が難しい新生児血小板減少症の鑑別診断や 経過観察にもIPF測定は有用です。



*血液内科HP参照