特発性血小板減少性紫斑病(ITP)の闘病日記


~免疫グロブリン製剤に関する冊子から~

今日の内容は【免疫グロブリンの種類】



免疫の中で大きな役割を担っているのが免疫グロブリン(Immunoglobulin、略称Ig)で、血液や組織液中に存在しています。
免疫グロブリンには、IgG、IgA、IgM、IgD、IgEの5種類があり、それぞれの分子量、その働く場所・時期にも違いがあります。
これら5種類の免疫グロブリンの基本的な形はY字型をしています。


【1】IgG
血液中に最も多く含まれる免疫グロブリンです。
分子量は約16万ダルトン、健常成人では血漿中に約1200mg/dL含まれ、種々の抗原(細菌、ウイルスなど)に対する抗体を含んでいます。


【2】IgA
人の腸管、気道などの粘膜や初乳に多くあって、局所で細菌やウイルスの侵入の予防に役立っています。
IgAは血液中ではY字型をしていますが、粘膜や母乳中ではY字構造が2つ結合した形をしています。


【3】IgM
私たちが細菌やウイルスに感染したときに、最初に作られる抗体です。
そしてIgMが作られた後に、本格的にIgGが作られます。
このため、血中のIgM抗体を調べることで今どんな感染症にかかっているかがわかります。
IgMは5つのY字構造が互いに結合していて、Y字構造一つでできているIgGより効果的に病原体に結合すると考えられています。


【4】IgD
Y字型をしていますが、量的にも少なく、その役割はよくわかっていません。


【5】IgE
免疫グロブリンとしては最も量が少なく、ぜんそくや花粉症などのアレルギーを起こす抗体です。


(免疫グロブリン製剤を使われる患者用冊子より)