横浜市健康福祉局医療政策室と横浜市民公開講座(今野良医師の講演から)
横浜市健康福祉局医療政策室と横浜市民公開講座(今野良医師の講演から)
神奈川県は日本の中で、最も子宮頸がんワクチン接種が推進された地域である。それは横浜市立大医学部という一大学が中心となり横浜市という行政組織と連携し精力的に接種が推進された。つまり、横浜・神奈川子宮頸がん予防プロジェクトの存在である。
去年6月の厚生労働省の接種勧奨中止の発信から1年経過した。接種勧奨中止後、神奈川県内では鎌倉市、大和市、藤沢市、茅ケ崎市が相次いで副反応の調査を行い、その高率な副反応結果を公表した。
横浜市健康福祉局横浜市保健所は各会派からの要望にも関わらず、副反応の調査を一向に開始しない。横浜市会議員は横浜市がいかに高い子宮頸がんワクチンの接種率を示した自治体であることを常に認識しなければならない。
そして、この我々の要望に対して”無視”し続ける横浜市健康福祉局のスタンスをどう考えるかは、もはや横浜市役所全体の問題である。
6月11日、降圧剤のデータ改ざん疑惑で、ノバルテイスファーマの元社員が薬事法違反で逮捕されたことが大きく報道された。
http://mainichi.jp/select/news/20140611k0000e040201000c.html
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20140611/k10015133781000.html
去年からこのブログでも何度も指摘させて頂いてきたが、今や、医師と製薬会社の関係は国民の多くが周知する社会的な大きな問題となった。
そんな背景の中、6月8日、横浜市のみなとみらいにあるパシフィコ横浜メインホールで、横浜市健康福祉局が後援した日本臨床細胞学会総会の市民公開講座が開催された。
そして、市民公開講座の第2部では、以下のように日本で最も子宮頸がんワクチンを推進してきたメンバーによる講演が行われたのだ。
第2部 「あなたとあなたの大切なひとのために~日本を子宮頸がん予防先進国にするための提言~」 Women Against Cervical Cancer in Japan(14:40~15:40)イントロダクション 子宮頸がん予防とは?
今野 良(自治医科大学附属さいたま医療センター産婦人科教授)
1 子宮頸がん征圧をめざす専門家会議 今野 良(子宮頸がん征圧をめざす専門家会議実行委員長)
2 徳島県産婦人科医会 古本 博孝(徳島県産婦人科医会がん対策委員長・徳島赤十字病院婦人科部長)
3 細胞検査士会 加藤 順子(日本臨床細胞学会細胞検査士会子宮頸がん検診委員会啓発分科部長・(株)日本セルネット病理組織細胞診センター技術課長)
4 横浜・神奈川子宮頸がん予防プロジェクト 佐藤 美紀子(横浜市立大学附属病院産婦人科講師)
5 リボンムーブメント 澁谷寛子(リボンムーブメント女子大生代表)
特に子宮頸がん征圧をめざす会議は、子宮頸がんワクチンの製造元である製薬会社から多額の寄付を受けている。
そして、特に子宮頸がん征圧をめざす会議、横浜・神奈川子宮頸がん予防プロジェクトとリボンムーブメントの3組織はリンクをはって連携し、この横浜市で子宮頸がんワクチン接種を精力的に推進してきた。
驚いたことに、リボンムーブメントのホームページには、今年の1月に栄区福祉保健センターの力添えの下で、リボンムーブメントのメンバーが山手学院中学校で出前講座を行ったことが掲載されている。
検診のみならず、ワクチンの話をおこなったと書かれていた。栄区は独自で現段階においても子宮頸がんワクチンを推進するスタンスなのだろうか?
さて、去年のブログにも記載したが、今野良医師はグラクソスミスクライン社の関係者と子宮頸がん予防ワクチンに関する論文を書いている。
http://ameblo.jp/shigeo-kanou/entry-11607604459.html
2008年、「産婦人科治療」に掲載された”日本人女性における子宮頸癌予防ワクチンの費用効果分析 ”という論文である。
http://www.de-hon.ne.jp/digital/bin/product.asp?sku=1491004091118001500P
去年の12月に提出された薬害オンブズパースン会議の子宮頸がんワクチンの費用対効果に関する見解の中にも、今野良医師の論文の問題性が言及されている。
http://www.yakugai.gr.jp/topics/file/hpvkenkai.pdf
そして、ノバルテイスファーマ社をいち早く刑事告発したのも、薬害オンブスパースン会議であったことも記憶に新しい。
http://www.yakugai.gr.jp/topics/topic.php?id=851
ところで、横浜市健康福祉局横浜市保健所は「子宮頸がん予防ワクチンの接種を積極的にお勧めしていません。」とホームページのトップに掲載している。
今野良医師が、この市民公開講座で、横浜市民に対して、子宮頸がんワクチンを推進するような講演を行なったとしたら、現在の横浜市健康福祉局のスタンスと相反することになる。
後援した以上、講演内容を事前に確認するなり、実際の講演を確認するなりの責任があるはずである。
しかし、6月8日、今野良医師は、子宮頸がんワクチン推進の講演を行ったと伺った。さらに、先日、後援担当の横浜市医療政策室に問い合わせたところ、後援側の出席者は誰もみあたらないという。つまり、講演内容を事前に確認するなり、実際の講演を確認するなりの責任を放棄してしまったらしい。
5月の常任委員会で横浜市会議員らが要望した被害者側に寄り添う姿勢はこの組織には到底無理なことなのか。
6月8日、今野良医師は、子宮頸がんワクチン推進の講演を行った。その時説明で使用したパワーポイント数枚の情報を友人から頂いたので紹介させて頂く。