今日は私の新刊「仕事が麻雀で麻雀が仕事」の発売日です。
 
よく聞かれるので最初にお答えしておくと、
麻雀のことをよく知らなくても読めます。
 
漫画雑誌「近代麻雀」の誌上で、2015年から約3年半
書いてきた連載をまとめたものですが、
この本の文章に費やした時間は100時間は優に超えると思います。
1時間づつ非常に集中して、100回という感じでしょうか。

この間、長年続けていた日経アソシエの連載をやめ、
日経電子版の連載をやめ、その他経済誌での執筆もやめ、
見ての通りブログも滞り、
「近代麻雀」の連載1本に絞って、
異様なほど力を入れて書いてきたので、
社員の皆さんは社長がどこに向かっているのか
不安に感じたかもしれません。
 
もちろん、当初はこの連載を本にするつもりなどなく、
比較的マイナースペースであることと
麻雀に例えたということで、
不思議と本音がすらすら書けました。
会社で話題になったこ出来事への私の答えも、
この連載だけでひっそりと書いたこともありました。
 
毎回、たった950字に原稿をまとめる作業は大変ですが、
それだけに短い文章で大事なことを
端的に伝えられたのではないかと思います。
 
コラムの内容は人生や仕事で大事なことを書いてきたつもりですが、
麻雀を絡めると不思議と重さが取れ、
押し付けがましさが薄れたりします。
 
また、毎回、自分の原稿を入稿した後、
編集部からは何も音沙汰なく、
発売になって初めて私の原稿についてる
柘植文先生のイラストを見るのですが、
想像もつかない角度から描かれたイラストには
なんとも癒されます。
 
こんな感じですね。
 
 
「戦う前に、絶好調の自分を想像するな」は、
調子の良い自分が本来の自分だと思うと、
過信したり、嘆きたくなったり、ろくなことがない。
金持ちが不幸になる構図と同じと書きました。

すると、

 

 
確かに謙虚さがむかつく人もいますね笑

 

 

 
「キレたらそこでゲームオーバー」は、
最後にゲームを制している人はいつも、
我慢強く、忍耐強い人ですよ、という風なことを
書きました。すると、
 

 

 
おみかんの白いのは想像できないです笑

漫画雑誌の中で連載していたからか、
不思議と漫画のようにすらすら読めます。
 
まだアマゾンレビューもついてないので、
読者からの本当の反響は分かりませんが、
個人的には今まで出した本で一番読みやすい
のではないかと思います。
 

自己啓発本の類になるのかも知れませんが、

気軽に読んでみてください。

 

 




 
 

 

本日、サイバーエージェントに151名の新入社員が入社しました。
 
当社の入社式はスーツを着る必要もなく、ラフなものですが、
私の祝辞の内容を書き起こしてくれた人がいたので、
ログミー的に記録を残しておこうと思います。

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18新卒の皆さま、ご入社おめでとうございます。当社は今年で20周年、毎年のことではありますが、新入社員を迎える今日が一年で一番嬉しい日です。

 

18卒の就職活動は売り手市場だったと聞いていますが、サイバーエージェントを選んでくれて、ありがとうございます。みなさんを心から歓迎します。

 

今日から我々は一緒に会社を大きくしていく仲間になった訳ですが、これから皆さんは週に5日は会社で朝から晩まで働いて、近所の人には、「あの人サイバーエージェントの人」と呼ばれ、社外の友人と飲みにいくと、「サイバーエージェントの友達連れてきた」と紹介されるようになります。それは自分の人生の大半を投じていると言っても過言ではないです。

一時期、会社社会の愛社精神が行き過ぎて気持ち悪いみたいな風潮もありましたが、貴重な人生の大半の時間をどうでも良いものに注いでいるとしたら、そんなに虚しいことはありません。

ぜひ、会社に対する誇りと愛情を持って働いて欲しいと思います。

 

また、そんなに人生の長い時間を働いて過ごす訳だから、ぜひ仕事を楽しんで欲しい。

私もよく取材で「仕事を楽しむにはどうすればいいですか?」という質問を受けるのですが、今日はその答えを伝えたいと思います。

 

入社式で不謹慎に聞こえるかもしれないけど、「仕事はゲームのように楽しめばいい」のです。

もちろん現実の世界は、多額のお金や人の人生が絡むので、ゲーム感覚のお遊びとは違います。
でも、楽しみ方の本質は同じだと思います。ゲームの本質とは何か、それは「目標の設定と、その達成の喜び」です。

 

目標がなければ、ゲームをピコピコやっていても、ハマることはできません。

私が一時期ハマっていたLEGOのような作業ゲームもそうですが、目標があって、それを達成する喜びがあるから作業でも楽しいのです。

 

もちろん、どうしても達成できない悔しさ、タイムリミットによる絶望、人間関係による切なさや儚さも絡んで、必ずしも思い通りにならないから、夢中になってやればやるほど仕事は更に面白いです。

 

皆さんも入社したら、あのクライアントと取引するとか、担当した機能を最高に仕上げるとか、達成可能な目標からまずセットして、達成感を味わいながら、一歩一歩レベルアップしていって欲しいと思います。

 

話はそれますが、当社はゲームをたくさん作ってる会社でもありますが、社長である私がここ何年かほとんどゲームをやってなかったので、それもまずいと思って最近NintendoSwitchを買いました。

まず最初に「ゼルダの伝説」をプレイしたら始まりの塔みたいなところを全然クリアできないので、ネットで調べたら、自分レベルでは気付けそうにない攻略法が書いてありました。最近のゲームはそんなに難しいのかと思い、次にみんながやってる「スプラトゥーン2」を始めたら、いきなりオンライン対戦で、小学生みたいな子たちにボコボコにやられまして、そこでサイゲームス社長の渡邊さんに自分にも出来るゲームはないか聞いたら、「星のカーヴィ」を勧められました。

ゲームが下手で悔しいから見返したいとすると、うまくなるにはやはり練習して技を磨き、たくさん場数を踏み、自分の頭で一生懸命考えるしかありません。

 

仕事もそれと同じで、皆さんも、今は百戦錬磨のオンライン対戦に、レベル1か2で放り込まれたようなものだけど、一生懸命量をこなし、技を磨いてレベルを上げていくしか、成長の道はありません。

 

仕事もレベルアップしていくことや、目標をクリアすることを面白いと感じてハマることが出来れば、それこそ日々の仕事は楽しく、そして成長していくのは間違いありません。

 

会社は、皆さんの潜在能力が存分に発揮できるように、全力でバックアップしていきます。

今日から仕事を楽しみましょう。

 

ご入社おめでとうございます。

 

 

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4月21日からAbemaTVで始まる新ドラマ、
「会社は学校じゃねえんだよ」の主演の三浦翔平さんが、
お祝いに駆けつけてくれました。
 
モデルプレス - 三浦翔平、サイバー入社式にサプライズ登場 “神対応”に新入社員感激 https://mdpr.jp/news/detail/1757317
 


 

 

たまたま港区の東京法務局で、会社の登記を済ませたのがサイバーの日(3月18日)だったということで、本日サイバーエージェントは創立記念日を迎えました。
1998年の創業なので、ちょうど20周年です。
 
今から10年前、10周年の時に、渋谷の小さなクラブで1人でライブを観た後に、少し感傷的な気分でブログに個人的なことを書いたところ、そのブログ(起業家10周年)は大変反響を呼びました。
その記憶があったので、20周年も何か書かないととPCを開いて書き始めましたが、どうやら狙って書くのは無理そうです、笑
今日は20周年を迎えて頭に浮かんだことをつらつらと書くことにしました。
 
ちょうどこの週末は、会社の「トリリオン会議」という合宿をやっていて、参加していたみんなで20周年を祝いました。


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創業から20年経ったということに全然実感は湧かないですが、日高と2人だけの出発がもう遥か過去のことであることは確かです。その日から我々は一度も立ち止まることなく前に進み続けてきました。

 

今回、120年の歴史があるという軽井沢万平ホテルに40名ほどで集まって開催していたトリリオン会議というのも、我々が目指しているものは今の会社の規模ではない。トリリオン(兆)の単位を目指そうという趣旨のものでした。
 

 

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2008年10周年からの、この10年を振り返ると本当にいろんなことがありました。
何よりスマートフォンがこの世に出現したことで会社は一変しました。「変革」を掲げていち早くスマホシフトを完了させたことで、我々は市場の成長を十分に享受することが出来ました。ゲーム事業は10年前にゼロから立ち上げましたが、今では会社の大黒柱の一つに成長しています。「クリエイティブで勝負する会社に生まれ変わる」と宣言し、長年慣れ親しんだロゴを変え、事業やオフィスも変えました。そして現在は、ご存知の通り、AbemaTVで過去最大の先行投資を仕掛けている真っ只中です。
 
改めて俯瞰してみると、この10年が順調であったことは株価の10年チャートをみればわかります。
 

 

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ローマ帝国で言えば、「パクス・ロマーナ」のような時代でしょうか。
しかし、この平和がいつまでも続く可能性の方が低いことは、数多の他の企業を見渡してみても明らかです。
 
勢いのあったベンチャー企業も、世間で一流と呼ばれた企業も、ほんの小さな躓きで、あっという間に谷底に転落します。そんな世界に我々は身を置いていることを忘れてはいけません。
だから、パクス・ロマーナとか言って平和ボケしていてはならず、気を引き締め、常に危機感を持たなければなりません。
 
また、インターネット市場は、今の規模や事業内容に満足していたら、成長出来なくなるばかりではありません。既存事業も立ち止まればあっという間に古いものとなり落ちぶれていくのです。
つまり、「挑戦する」ことは即ち、我々が生存していくための必要条件でもあるということです。
 
そんな理由から、20周年と言われても、私自身はとてもほっと一息つく気にはなれません。これは会社を辞める日までの宿命であると、諦めています。

 
とはいえ、次の30周年に向けたサイバーエージェントの「これからの10年」は、大枠として、希望に満ちています。

インターネット産業はこれからも右肩上がりの成長市場であり、サイバーエージェントには優秀で意欲的な人材も、経験豊富な人材も、大勢集まっています。
やり方を間違えなければ、これからも成長し続けることが出来るでしょう。
 
2008年くらいまでは、私は新卒向け会社説明会で講演していたのですが、その頃毎回のように話していたことがあります。
「インターネット産業は今はユーザーが20代30代が中心だけど、30年後にはその人たちも年をとって50代60代になり、結果的に全世代がデジタルネイティブになる」
「デバイスはPCだけでなく、スマホ、タブレット、家電とあらゆるものがネットに繋がっていく」
「ネット上で行われるEコマース、広告、金融など、あらゆる商取引は、都心に人が集まるように二乗作用が働いて発展していくだろう」
 
「つまり、向こう30年40年は間違いなく成長産業である」
 
若い君たちは成長産業に身を置くべきという話をしていたのですが、それから10年経って、私が言っていたことはだいたい合っていたと思います。
20歳そこそこの学生から、
「では30年後は御社はどうなるのでしょうか?」
と質問を受けることもあったのですが、
「その時は君(学生)も50歳だから、近づいてきたらまた考えよう」
そう答えていました。

いまのサイバーエージェントは最年長クラスの私が現在44歳、社員の大半はまだ20代30代です。これから10年以上、脂が乗っている状態が続くと言って良いでしょう。
 
インターネット市場は、黎明期とは違って経験や知識、人脈が必要になりました。でも当社には歴史が浅い市場にも関わらず、経験豊富な人材も沢山います。彼らは会社の宝です。
そして、新しく入社してくる人たちは、かなりレベルの高い人材を採用できる会社になりました。特筆すべきは、エンジニア、クリエイターの優秀な人材が続々と入社する会社になったということです。
それだけでも未来は明るいです。
 
右肩上がりの市場で優秀で意欲ある人材が思いっきり勝負していく。
私はそんな会社を正しい方向に導いていくリーダーとして、やれるところまでやり切って、次の人へバトンを繋ぐつもりです。
 
 
会社も20年になると、これまで以上に多くの人に支えてもらっていることを実感し、感謝の気持ちが溢れてきます。

お取引先のみなさま、中長期で応援してくれる株主のみなさま、パートナー企業のみなさま、社員のご家族のみなさま、そしてテレビ朝日のみなさま、いつも本当にありがとうございます。

個別の名前を挙げるときりがないので控えますが1人だけ。この10年個人的にもっとも影響を受けた幻冬舎の見城徹社長、感謝してます。
 
そして最後に社員のみなさん、いつも頑張ってくれて本当にありがとう。

他社の経営者にはよく羨ましがられますが、サイバーエージェントの社員が優秀でポジティブで、気持ちの良い人たちであることが、私の最大の誇りです。
 
次の10年、またみんなで素晴らしい会社を創っていきましょう!