今回はテキスト4の「水準測量」ですが、テキスト2の多角測量と同じように基本的な測量の技法であり測量士補試験ではよく出題される分野なので、テキストも厚く、練習問題も多くありました。このためここの3順目トレーニングは4日間かかりました。テキストを読み、WEBとDVDを見たあと、実戦トレーニング集という問題集をやり、最後に添削課題(120分、15問)に取り組みました。これまで同様、知識問題は短時間に進みましたが、計算問題になると時間を消費し、1回やったあと見直す時間はあまり残っていませんでした。昨日の夜やって、今朝近くのポストに投函しました。

今回の添削課題でも感じましたが、難易度が高くない計算問題でも行き詰るとどんどん時間を使ってしまいます。時間がいくらでもあれば、考え方を整理し、公式的なものも組み立てて回答に至ることができるのですが、試験では制限時間が決まっています。その場で1から考えて答えを出すのでは時間がかかりすぎます。問題を見た瞬間に解き方が分るようになっていなければならない。測量士補試験では問題のパターンは限られている(と言っても少なくなないですが)ので、テキストを勉強した後は、過去問を何度もやらなけらばならないと感じました。

ところで水準測量ですが、多角測量が平面上の距離や角度を測定して位置を定めるのに対して、これは標高を求める測量方法です。水準測量には、レベル(水準儀)と標尺を用い、図のように行います。標尺Ⅰと標尺Ⅱの間にレベルを設置します。レベルは極めて水平な水準を作り出すことができます(そのように調整しなければならないのです)。標尺Ⅰを立てた既知点よりも標尺Ⅱを立てた未知点のほうが標高が0.5m高くなっていたとします。レベルには望遠鏡がついていて、水平に視準できます。標尺Ⅰ(後視BS)と標尺Ⅱ(前視FS)を視準して目盛を読みます。FSは0.5m高くなっている分だけげたをはいているので、目盛の数値は小さくなります。標尺ⅠのBS値から標尺ⅡのFS値を差し引くと標高差が求められます。図では、BSが1.0m、FSが0.5mと観測され、BSからFSを差し引くことにより標高差が得られることを示しています。

原理は実に単純です。単純なだけにレベルを水平にする調整が非常に重要になってくるようです。多角測量では光波測距儀やトータルステーションといった機器の進歩がありますが、水準測量では標尺の目盛をバーコードにして自動的に読み取る電子レベルができたくらいで原理的には変わっていない。しっかり調整して、望遠鏡で覗くという水準測量での観測は、いかにも測量らしいですね。生涯勉強のブログ