お金で幸せになれる?
おはようございます、ちゃりんこFPです
この共同ブログでの執筆、私の当番は今日が最終日となるのですが、
どうも総まとめというのが苦手なので、
気になった小説を紹介しましょう。
大阪を舞台にした文芸作品と言えば山崎豊子。
「白い巨塔」とか「華麗なる一族」とか、えらいたいそうな話で疲れる、
と思っていたら、仕事の合間の息抜きにちょうどいい短編を発見。
「しぶちん」
船場の材木問屋の丁稚奉公・山田万次郎が、
ひたすら商売に励み、節約し、財をなす話。
宴席の料理を持ち帰った杉折を瓦下にして屋根を葺く。
子に小遣いをねだられると、本気で激昂する。
妻が亡くなり、生前に彼女が食べた食堂から請求書が来た時の
口惜しがり方には、読みながら、憐れみすら感じる。
いったいコノ人は、何が幸せなんやろ。
結局、たまった莫大な財産をどうしたか?
なんと、これが!
大阪商工会議所にぜ~んぶ寄付しちゃうとこでラストシーン
そんなアホな
作者が小説にこめたであろう「愛ある揶揄」を超えて、
なんだか、苦い味が口の中にこみ上げてくる。
はじめから名誉欲を満たすことなんて目的ではなかったはず。
ではなんでか?
柳行李の中に1銭づつ並べること、
そのこと自体が生きる目的になってたってことなのかなあ
使ってなんぼのお金を、貯める一方で、
とうとう使い方が分からなくなってた・・て、
なんて可哀想な万次郎
私はクライアントから、お金にまつわる様々な相談を受けます。
具体的な金融商品を提案することもありますが、
そこに「どうなりたいか」という目的がなければ、まったく意味のないものです。
「どうしたら幸せ?」という、ぼんやりとした未来の視界を、
少し見えやすくするのがファイナンシャルプランナーの仕事としたら、
私は何をすべきか?
この自問自答に終わりはありません。
ブログ執筆は最終回ですが、私の答え探しはずっと続きます。
またいつか再会の日が訪れることを願って。
チャオ