参院選を目前に鳩山政権は社民党の連立政権離脱、内閣支持率の20%割れという窮地に追い込まれた。 鳩山首相は求心力低下に歯止めを掛けようと躍起だが、政権浮揚への決め手は見当たらない。

 首相はこれまで、内閣支持率の続落にも「10年度予算が成立し、個別政策の恩恵を国民が実感すれば、支持率は自然と上向く」などと繰り返してきた。しかし、読売新聞社が29~30日に実施した緊急全国世論調査では、内閣不支持の理由として「政策に期待できない」を挙げた人が2割強に拡大した。社民党の連立離脱を招いた沖縄県の米軍普天間飛行場移設に関する日米合意も「評価しない」が6割近くに達するなど、政策面で好転の兆しは見えない。

 首相は30日、韓国・済州島で行われた日中韓首脳会談で、韓国哨戒艦沈没事件に関し、北朝鮮に毅然(きぜん)とした対応を取るべきだと主張。会談後には「私から国連安全保障理事会でも韓国を支持するというメッセージを出した」と記者団に強調した。ただ、こうした首相の姿勢に対しては「北朝鮮に対する強い姿勢を示すことで、求心力低下を防ぎたいという意図が透けて見える」との声が出ている。

 内政面でも政権浮揚の「頼みの綱」だった事業仕分けは、独立行政法人や公益法人などを対象とした第2弾をすでに終えており、「成果も普天間問題で打ち消されてしまった」(民主党参院幹部)格好だ。

 6月には子ども手当の支給が始まる。政府は6月に新たな成長戦略をまとめるほか、首相肝いりの「新しい公共」に関する新たな政策も打ち出すことにしている。首相らはこうした政策に政権浮揚効果を期待するが、「内閣不支持率が7割を超える中では、どんな政策も、効果はほとんどない」との見方が強い。

 民主党内の一部には内閣改造による人心一新を求める声も出ている。しかし、首相は29日、韓国・済州島で記者団に「そういう発想は持ち合わせていない」と否定している上、「政権の体力が低下した中での改造はマイナス面が多い」(党幹部)との声も強い。

グロウジェクトの販売を7月からJCRに一本化(医療介護CBニュース)
「地獄に突き落とされた」=原告ら、国の控訴に抗議―石綿国賠訴訟(時事通信)
元後藤組組長、逆転有罪=ビル所有権虚偽登記―東京高裁(時事通信)
ハナショウブ もうすぐ見ごろ 足立区立しょうぶ沼公園(産経新聞)
口蹄疫のワクチン費用、国が負担=鳩山首相(時事通信)