長野電鉄2100系 | 車内観察日記

車内観察日記

鉄道の車内の観察する日記ですよ。目次に記載した「☆お願い☆」をご一読の上、ごゆっくりどうぞ。


ここは東京駅地下ホームでしょうか。いいえ、長電長野駅です。

というジョークが飛ばせます、元はJR東日本で成田エクスプレスとして運用されていた253系で、ここへ来てからは2100系と名乗っています。先代特急用車両2000系の後継系列となっています。


塗装はトップナンバー車はほぼJR時代のままとなっています。「NE'X」のロゴが「NER」になったくらい(苦笑)


行き先表示幕もこの通り。特急の英語表示、「LIM. EXP.」なんですね。ちょっと珍しいかも。


というわけでトップナンバーです。


それでは参りましょう、デッキドアからです。赤いドアで、窓は右に寄せて配置されています。上部の照明は間接照明となっています。


通話スペースです。かつては公衆電話もあったのでしょうね。


元トイレ部分です。長電では汲取施設を有していないため、業務用施設として閉鎖しています。その横には全身ガラスが設置されています。


洗面台も鏡を残して撤去されています。



それでは車内です。客室も大きく変わってはいませんね。


荷物スペースです。客室側に設置されているため、セキュリティ的にも安心です。JR時代は更に2段分の棚と、滑り落ち防止のためにセーフティーバーがあったはずなのですが、長電に来てからは撤去されたようですね。


妻面にはLED表示機も設置されています。


天井です。照明は間接照明となっています。


また荷棚は飛行機のようなハットラック式となっています。これがまた重いんだ・・。


間接照明・ハットラック荷棚で暗くなる荷棚下には読書灯が設置されています。いかにもバブリーな設備だなぁと思わずにはいられません。


窓です。上下寸法がえらく狭いですねぇ・・。日除けはフリーストップ式のロールカーテンなのですが、これが下までキッチリ降りてくれません。これ、あまり気持ちいいものではありませんねぇ。


座席です。集団見合い配置の固定クロスシートとなっています。座り心地は程よい柔らかさで、長野から湯田中の間、1時間弱くらいであれば全く問題ないものであると思います。ただし、これがJRの特急列車となれば話は全く別になると思います。方向固定で半分程が進行方向とは逆向きに座らされた挙句、リクライニングもしない、そしてよく見てみると座面は2席で繋がっているという、いつの国鉄時代よと言わんばかりの酷さと言えるでしょう。更に登場当初はボックス配置だったそうな。これでよくA特急料金をぼったくることが出来たな、と。ここでは特急料金は全区間で100円、先代の2000系も集団見合い配置で固定されていたから、まだある程度の諦めも付くというものです。


座席背面下部にはこのようなプレートが。この座席、デザインについては実は輸入品でして、フランスの交通系車両全般の座席を手がけているコンパン社という会社がデザインしたものだそうな。コンパン社の座席と言えば、JR東日本215系もここの輸入品でしたね。下にあるIKEDAとは、かつて池田物産と称した日産系の会社(後にジョンソンコントロールズ社オートモーティブシステムズ部門、略称JCASに買収された)だそうです(現在はサイトを見る限りでは鉄道座席を納入しているかは不明)。


集団見合い配置の中央部分のボックス配置席です。固定式のテーブルが設置されているのは、国内のみならず海外の列車の多くが採用する手法となっているみたいです。


車椅子対応席です。他の座席が集団見合い配置で車体中央部方向へ向いている中、この席だけ車端部方向を向いています。ボックス配置席と同じ固定式テーブルが設置されており、プライバシー的にもアタリ席の様相を呈しています。

さて、湯田中方の先頭車は、元々全室グリーン車のクロ253を個室部分を残して普通席に格下げしたクロハ253であった車両を連結しており、この車両のみ回転リクライニングシートを搭載しています。


デッキ仕切り部分です。この壁と奥の赤い両開きドアのとの間に荷物棚が配置されています。

乗務員室側の仕切りです。こちらは一般的な特急用車両に近い形となっています。


とはいえ、空港特急としての使命は忘れていません、こちらには二段式のやや小ぶりな荷物置き場が設置されています。


天井です。元々こちらも先述の車両と同じような形状だったはずですが、ハットラック式荷物棚・読書灯、そんなものの一切が取り払われ、一般的な荷物棚となり、照明も半間接照明となっています。この半間接照明がまたタチの悪いもので、照明の光を漏らす部分にカバーを貼っていないため、上に目をやれば蛍光灯の光がダイレクトに直撃します。特急用車両としての半間接照明の意味をまったく成していない形状にがっかり。


窓です。上下寸法の小ささは相変わらずですねぇ。


座席です。先述の通り回転式リクライニングシートとなっています。リクライニングしてやると、座面が同時に沈み込む仕様となっています。また座面スライド機構も併設しています。これは、後にJR東日本で導入されるリクライニングシート全般に広がっていった感もあります。初期導入ということもあってか、座面スライドがボタン式ではなくつまみをスライドさせる方式となっているのが特徴でしょうか。難点を挙げるとすれば、窓割がグリーン車時代のままであり、多少のズレが生じること。それよりも余計なのは、元あった窓に対して、更にカーテンレールを設置して日除けを分割してしまったこと。ただでさえ上下寸法に恵まれていないのに、輪をかけて景色の連続性が途切れるというヘマをやってのけています。


デッキ仕切り際の席では、1枚ものながら折り畳み式のテーブルが設置されています。


そして、こちらは元グリーン個室部分。「Spa猿ーん」として、JR時代と同じく個室として利用できます。個室料金は1室1000円となっています。


鍵がかかっていたので外側から。内装も大きく変わっていないようですね。



↑ ↑ ↑