しなの鉄道115系 | 車内観察日記

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鉄道の車内の観察する日記ですよ。目次に記載した「☆お願い☆」をご一読の上、ごゆっくりどうぞ。


日本で初めて、赤字でも無いのに赤字になることを見越され、JRから廃止させられた信越本線の横川-篠ノ井間、今や本線級の路線であっても切り捨てられる時代になるとは、世の中は恐ろしいものです。そんな信越本線の軽井沢-篠ノ井間の路線を引き受ける形で第3セクターとして再出発したのがしなの鉄道です。更に今年の北陸新幹線開業で、新たに長野-妙高高原間も「北しなの線」として押し付けられる予定です。経営としては収支がトントンと、日本に数いる第3セクター鉄道の中でもどちらかといえば優等生に属する会社で、本数も割りとある印象です。そのしなの鉄道で活躍しているのは、JRから譲渡された115系です。


塗装は一部はJR時代の信州色を纏っていますが、大半は画像のようなしなの鉄道色に塗り替えられています。何でもこの赤と灰色の塗装は、いつぞやか来るステンレス車導入時、赤色だけを貼り付ければ良いように考えられているんだとか。しかし、北しなの線開業によって増える車両はやっぱり115系で、更に改造による観光列車まで登場したところを見ると、まだまだ使い続けるつもり全開となっています。登場から35年~40年近く、鉄道車両としてはそろそろガタが来始める頃だと思うのですが・・。とは言え、来年度には2両×3本の新造車両を導入するとのこと。


車内です。座席モケット変更など、しなの鉄道入線に際していくつかの変更点はあるものの、緑の化粧板や座席配置を見ると、「ああ、115系だなぁ」と思わずにはいられません(^^;;


ドアです。しょっぱなから紹介してしまいますが、一部のドアには液晶ディスプレイが増設されています。ディスプレイ上に伸びるコードが後付け感満載ですね(^^;; しかしこれはDVDで収録されたCMなどの内容をエンドレスで流しているだけであり、次駅案内や遅延情報など、乗客として肝心な運行に関する情報は一切有りません。しかし、かつてその欠点と仕組みを生かして、アニメを1話分(!)丸々放送したこともあったそうです。


車端部です。こちらは優先座席バージョンです。座席そのものはJR東日本で見慣れたものですが、つり革が通常仕様のままとなっていますね。かつてはこちらの方が見慣れた状態でしたが、今や黄色いつり革が大部分となっており、こっちが希少種になってしまいましたね・・。


トイレを有する車端部です。確かトイレ、使えないんでしたっけ・・。


最前面です。JR時代と変わらず、国鉄型らしい小さくて高い仕切り窓となっています。


窓です。こちらも相変わらず、戸袋窓と二段窓が2枚並べられています。


座席です。まずはボックスシートから。モケットが貼り換えられ、グレートーンのものになっていますね。他にも数パターンが存在し、どのモケットに当たるかは運次第となっています。座り心地自体は、国鉄型ボックスシート共通、背ズリ上部のクッション性の無さはさておき、計算された角度で設定された形状は見事の一言です。かつての保有会社であったJR東日本の今の世代のボックスシートなんてどう頑張ってもこの座席には敵いません。


トイレ横のボックスシートです。妻面側の座席の横幅が狭められているのは変わり有りません。


ドア横は2人掛けのロングシート。座面のバウンズは健在です。袖仕切りは簡素なパイプ式。冬季は寒そうですねぇ。


車端部は5人掛けです。画像は優先座席、灰色の座面、赤と黒のストライプの背ズリはまんまJR東日本です。この辺り、一般座席のようにもう少し「しなの鉄道」らしさが欲しかったように思います。


最後にトイレ部分です。しなの鉄道所有車両は、車庫に汚物処理施設を有していないことから使用停止としています。乗車時間が1時間を超える同線、やっぱりトイレは欲しいですよね・・。ちなみに、同じ115系でもJR東日本所属編成の場合、トイレは使用可能となっています。そのトイレ横はロングシートを撤去し、車椅子スペースとなっています。寒冷地に対応する形でヒーターも設置されていますね。

 

さて、こちらは北しなの線開業と共にやってきた2両編成のとある車両。国鉄クオリティを非常に色濃く残しています。

 

というわけで座席です。アイスグリーンの化粧板に紺色モケット、「これぞ!」というカラーがキッチリ揃っています。

 

他の編成同様、窓下にテーブルが付いているのが地味に嬉しいですね。

 

ロングシートです。座り心地はクロスシート共々モケット変更車と変わりません。とは言え、どうせ同じ2両編成が来るなら、このモケットの編成が来て欲しいのは我々くらいなものでしょうか(^^;;

 

優先座席はさすがにJR東日本共通のモケットに貼り替えられています。

 

さて、しなの鉄道ではJRから引退した115系が転入して来た結果リニューアル車とそうでない車両が混在しています。そんな中、ここ最近はそのどちらにも当てはまらない(?)編成が数多くいる印象です。加えて数々の復刻塗装が出ており、すれ違う列車が楽しみになるようになりました。この湘南色もそんな編成の1つです。

 

で、こちらが初代信州色と呼ばれる塗装となった編成です。JR化直後に登場した塗装で、長野オリンピック開幕頃までは見られた塗装なんだそうな。

 

そして、クラウドファンディングにより多くの資金が集まり復刻された「コカ・コーラ塗装」です。「ろくもん」もビックリな赤備え、インパクト抜群ですね。

 

側面にはコカ・コーラのロゴが入ります。

 

TASTE THE FEELING!

 

さて車内です。化粧板はアイスグリーンのままですが、座席だけに変化が見られるご様子。ちょうどJR西日本の115系と同じような状態ですね。

 

最前面、こちらは併結時のものです。左側のデカい箱はATSの車載機、どえらい面積を取っています。

 

さて座席です。長野で大量余剰となった座席を取っ付けたのでしょうか、何にしてもどちらにも当てはまらないとはこのことで、チラホラいるリニューアル車のレベルに少しでも合わせるための処置なんでしょうね。

 

モケットもしなの鉄道でよく見かけるものとなっています。従来品と比べると少し背が低いのと全体的な薄さが気になりますが、最近のJR世代のような悪質さはありません(笑)

 

ロングシートも丁寧に座面がバケット形状になったタイプに交換されています。

 

優先座席も同様ですね。後、床もとりあえずは更新されてきれいになっています。

 

車端部の広告枠には、クラウドファンディングに協力頂いた方々の名前が記載されています。