神戸電鉄初のアルミ車両、3000系です。アルミ地に赤い塗装を一部に施したその見た目から、「ウルトラマン」の愛称があります。今ではウルトラマンもやれ青が入ったり黒と黄色が入ったりでカラフルになっていることもあり、神鉄のウルトラマンという愛称は今のちびっ子たちにとっては死後になりつつあるようにも思うのですがどうでしょう。それでも、神鉄の大きなお友達にとってはやっぱり「ウルトラマン」で通りますよね。
現代では無塗装ステンレス車体やアルミ車体ではステッカーで色を表現することが多いのですが、3000系では塗装となっています。アルミは塗装しやすいですからね。しかし塗装の補修は一部のみとなっていることも多く、塗りなおされたところだけがやけに目立って痛々しいです。
車内です。親会社の阪急電鉄から少なからず影響を受けていると思われます。
ドアです。ドアレールが残っているのが少し古めかしいですね。
車端部です。仕切り扉は窓が小さいものを使用しています。妻窓があるため、地上区間に出てからの採光性は十分です。
最前面です。乗務員室拡大によるものなのか、直後に座席が設置されていません。この仕様は、今後の系列に脈々と受け継がれていくことになります。それにしても、仕切り扉がまた小さいこと(^^;;
窓です。一段窓で、日除けは爪を引っ掛けるロールカーテンタイプです。
座席です。ドア間は8人掛けでしょうか。袖仕切りはパイプ式で、親会社とは違い肘掛としての役割は何とか果たしています。
車端部は3人掛けです。座り心地は柔らかいものですね。背ズリは薄く垂直に切り立っていることもあり、長時間の乗車では少ししんどいかもしれません。モケットは親会社に合わせて緑色にこそなっていますが、アンゴラ山羊の毛織物ではありません、念のため。
後年の改造でしょうか、車椅子スペースがあります。特に付帯設備は無く、握り棒のみの半ば立ち席スペースと化した区画となっています。横に残された座席は2人掛けに縮小されました。
さて、製造休止期間を含めて20年に渡り製造された3000系ですが、後期に登場した車両ではマイナーチェンジが行われています。どことなく同世代である阪急7000系の後期車に似ていますよね。
天井です。蛍光灯には神鉄で初めてカバーが掛けられ、冷房吹き出し口も連続化の上黒色に塗装されています。
座席です。袖仕切りは肘掛を兼ねた板となっており、外側が木目化粧版、内側がモケット張りとなっています。
車端部の3人掛けです。座り心地は基本的に変わりませんが、背ズリに角度を付けるようになったため、初期車と比べると向上していると思いますよ。
車椅子スペースです。最近になってベビーカーでの利用も想定するようになったため、ピクトグラムが追加されています。色の濃淡で設置時期が違うのが分かりますね(笑)
~おまけ~
先日、画像の3000系トップナンバー、3001Fが廃車されました。3000系よりもまだまだ古い車両が残存しているだけに、これには正直驚きました。
車内のナンバープレート。ちょっと汚れていたのが残念。
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