京阪800系 | 車内観察日記

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鉄道の車内の観察する日記ですよ。目次に記載した「☆お願い☆」をご一読の上、ごゆっくりどうぞ。


平成9年、京阪の中でも特異な存在である京津線が京都市内の路面区間を廃止し、代替となる京都市営地下鉄東西線に乗り入れるようになりました。

 

その直通用に登場したのが800系です。地下鉄⇔急勾配区間⇔路面区間というあまりにかけ離れた線路環境を走行するため、様々な機能が搭載されているとの事。その結果、製造費がバカにならなかったとか…。

 

トップナンバーですね。時折、何かしらのヘッドマークが取り付けられることがあります。

 

現在では京阪の新一般車両塗装になっております。ただ前面にグレーが入っているため、全く共通の塗装という訳でもありません。

 

それにしても、この道路併用区間を4両編成の列車が通過するのは、いつ見ても圧巻です。法律上は特例で走っている状態ですが、そうしないと京津線の部分廃止について説明が付かないという事情もあったんでしょうね。


車内です。まずはロングシート中間車から。路面電車として、そしてミニ地下鉄としての性格からか車体は比較的小さめです。

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ドアです。化粧板が貼られた関西ではお馴染みのものです。片側にはLED表示機があります。左に行先、右に運行案内を表示します。進行方向により色が異なっています。

 


車端部です。ここは見慣れた京阪電車の車端部ですね。違いを挙げるとすれば、妻窓が設置されていることでしょうか。同時期の京阪本線系統の車両には設置されていません。地下線走行の関係からでしょうか。


車椅子スペースを有する車端部です。


天井です。蛍光灯にはカバーがかかり、ラインデリアが一直線に伸びたものとなります。


座席です。背ズリと座面が分離した、10000系までの系列では見慣れたロングシートです。分離された座席の奥にはヒーターが仕込まれています。ただ、こちらの方が詰め物が多く入っているみたいです。そして、座面の傾斜が比較的強くなっています。ですので、座面の傾斜で落とし込まれたところに背ズリが押し返してくるという、なんとも言葉では表現しづらい座り心地の座席です。


車端部の4人掛けです。妻面にもモケットを貼っているのが喜ばしい限り。


車椅子スペースです。手すりのほかにインターホンが設置されています。


続いて両先頭のセミクロス車です。車端部がロングシートになっています。純粋たる地下鉄でクロスシートというのも珍しいですね。

 


最前面です。地下鉄車両と寸法を合わせる関係から、直後に座席はありません。仕切り窓が目一杯取られているのは、前面展望にも重点を置く京阪ならではの配慮なのかもしれません。


天井です。吊革は車端部とドア付近のみの設置です。照明はカバー付きですが、京阪電車に共通して本数が他の大手車両と比べて少し間隔を開けているため本数が少ないと思います。


そして京阪の技術力が光る一品、跳ね上げ式つり革。この区画、他社であれば短いつり革を設置したり、または設置しないという選択になるわけですが、京阪では使わないときは乗降の妨げにならないように跳ね上げてあり、使用する際はそのまま90度曲げて使えるようになっています。扉が閉まると同時に自動で降りてくるというのも面白いかもしれません(笑)


窓です。日除けはフリーストップ式のカーテンです。


座席です。2+1の固定クロスシートです。京阪では唯一の現存するエクネス社製座席になっています。京阪初代3000系でもコメントしましたが、エクネス社製座席の特徴として、背ズリの角度を途中から変えることにより座り心地の向上を狙っていることが挙げられます。ですが、座席の高さそのものが低いのであまり体に追従しないんですね。何かこう、路線バスのような座り心地に感じてしまいます。


1人掛けです。もうひとつ欠点としては、改造車ではないにもかかわらず窓割りが残念なことになっています。地下鉄⇔急勾配区間⇔路面区間と、沿線風景は一見の価値がある路線であるだけに残念です。あたり席は偶数列ですね。奇数列はいずれも戸袋や柱に邪魔される形になります。


最前列足元にはこのように衝立が設置されています。クッションも備えられてありますが少し硬めです。


そして最後尾には初代3000系よろしく水泳のヘルパーのようなクッション付のバーテーションが設置されています。・・だから、やっぱり背ズリが低いことは自覚しているんですね(笑)


先頭車一箇所には京阪ではおなじみ、成田山の交通お守り。


乗り間違いには気をつけましょう。

 
京津間の移動のメインはもっぱらJRですが、たまには景色の変化が面白い京津線を使ってみるのもいかがでしょうか。
 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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